ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Murder Wears a Cowl:3

2013-08-23 23:01:11 | Athelstan・Doherty
Murder Wears a Cowl (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Murder Wears a Cowl (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,087(税込)
発売日:1993-04-01

早朝コーベットが目覚めると,エリノアは既に目覚めて1人で遊んでる,けど,あまりに自分を冷静に見つめる娘にちょっとがっかり。ラナルフを起こして,動き始めた町へ出る。

2人は,途中の中世的ファーストフード店(^^;)で朝食。
ラナルフが,コーベットの自宅へ子供を連れて行きたいと言うが,もうすぐMorgan卿がいる,やばい!(笑)
また彼は昨晩のミーヴとの会話を思い出す。ミーヴは娼婦の連続殺人事件を知っているだけでなく,彼女達の遺体の一部が切り取られている事まで知っている。

やがて2人はロンドン市庁舎に到着。

ネトラー保安官に,アレクサンダー・ケイドという保安官代理を紹介してもらう。ケイドについては,鋭い目を持つ優秀な警察官と聞いている。しかし見た目は温厚で相当なしゃれ者,とてもそんな職業には見えない。

#ケイドについて詳しい外見記述があり,新しい常連キャラ投入か?(笑)何か某検察官のご先祖様のような奴だな

ケイドは書記官から資料を受け取ると,書記官が立ち去るのを確認してから話を始める。

「今気になっている事が3つあります。娼婦殺人事件,サマービル夫人とベネディクト神父の死,そしてパドリコットがロンドンに現れた事です。」
コーベット,パドリコットの情報にびっくり。

ケイドは,一旦,資料を渡して退場。
彼の資料は,怒る王の手紙(笑)と,娼婦連続殺人の資料。連続殺人は月に1度,殆どの娼婦が自宅で殺され,手口と遺体の処理も同じ。ただし,例外は5月11日に殺されたサマービル夫人と,2日前にベネディクト派教会前で殺された娼婦。手口と同じだが,殺されたのは屋外。周期も合ってない。

コーベットは,人殺しを楽しむ狂人か,特定の娼婦を捜しているのか,または,黒魔術かと推測。ラナルフは,窓から見えるセントメアリ・ル・ボーを見て,かつてコーベットが戦った美しき殺人者アリス・アッテ・ボーを思い出す。

そして次にベネディクト神父の死についてのレポートを精査。
それによれば,5月12日の夜,ウェストミンスターの修道僧達は猛り狂う炎の音を聞き,ベネディクト神父の家に駆けつける。彼らはウェストミンスター城の執事ウィリアム・センチェを中心に,火を消そうとするが,建物は壁を除いて燃え尽き,ドアのそばに倒れていた神父とペットの猫の遺体を発見した。高窓は開いていた。

それを見てコーベット「これはおかしい!」
ベネディクト神父は高齢だったので,窓から抜け出す事はできない。そしてドアは何故か開かなかった。しかしさらに不思議なのは,猫。彼らのサバイバル能力は人間より遙かに高く,窓から逃げられたはずなのに,主人と一緒に死んでいる。これは絶対,おかしい。

ベネディクト神父は,亡くなった日に,ネトラー保安官に,何か恐ろしく冒涜的な事が起きようとしていると書いた手紙を送っていた。

ケイドが戻ってきたので,さらに詳しい報告を聞く。サマービル夫人はマーサの姉妹の会合後に刑場経由で帰宅。一部の人が危険だからと止めたが,自分は年取っているし,神聖な仕事をしている事は死者でも知ってるから安全ですよ,と,一蹴したそうだ。

しかし彼女はある不思議な言葉を残していた。

Cacullus non facit monachum;
the cowl doesn't make the monk.


彼女は娼婦達と同様,喉を切られて死んでいたが,遺体の一部を切り取られる事はなかったという。

またベネディクト神父がネトラー保安官に送ってきた文書とは,ケイド達にはまだ意味がわかってないそう。考えられるのは,修道僧達に関するスキャンダルの事か,ウェストミンスターに関するものか。

驚きを隠せないコーベットに,ケイドは,王様は,国の資金をロンドン塔でなく,ウェストミンスター城の地下室に置いていると説明。ケイドはベネディクト神父が亡くなった日に,保管部屋の封印が解かれてない事を確認。また保管部屋には入り口は1つしかなく(コーベットも知ってる),壁も厚いので安全と説明。

3人は,さらに,パドリコットがロンドンでフィリップ4世のスパイノガレと接触していた事,ドゥ・クラオンと部下ド・ネバーズもロンドンに滞在しているが,表面上怪しい動きはない事を確認。

コーベット達は,まず,遺体を見に行く事を決定。最後に殺された娼婦がもうすぐ「他の人達の隣に埋葬される」と聞き,ちょっと驚いたラナルフ,よく話を聞くと,娼婦は亡くなると決められた所にまとめて埋葬されるそうだ。彼女達は,はスコットランド,アイルランド,フランダース等,遠く離れた地の出身で,家族もなく,誰も葬儀に来ないのだそう。常連客すら来ないらしい。

そういえば,他のリストは非常に良く集まっているのに,何故常連客リストはないの?というコーベットの質問に,ケイド,このような娼婦達の常連客は,上流階級が多く,めったに名前を出すのを嫌がるのだそう。(当たり前だね)それに,彼女達の殆どは自室で殺されている,すなわち顔見知りだ。もしケイドのパトロンの誰かを,事件当日に娼婦を訪ねたというような不名誉な事で起訴するような事になれば,それはケイドにとっても不都合な事となる。(刑事ドラマでよくあるパターンだね。最初からこういう事を告白するなんて,ケイドさん,いい人だな)

ここで,コーベットはようやく王に遣わせれた理由を理解。今回の事件は,ロンドン市の一介の保安官代理などには,手に負えない事件なのだ。

ところで,過去月一ペースだった事件の周期が,この頃短くなってきている…サマービル夫人が殺害された頃から,ベネディクト神父,イサボー,アグネスと,頻発している。ひょっとして殺人鬼は複数いるのか?


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1 コメント

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はじめまして、ブログ楽しく読ませて頂きました。 (坪江)
2013-08-26 21:22:16
坪江といいます。
次が楽しみです。また来ます^^
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