ウェストミンスターでの仕事は一段落。マルトートを国王への連絡係として送り出した後,酒場でラナルフと2人,コーベットは,パドリコットが犯人と確信はあるものの,パドリコットが一体どこにいるのか全くわからないので,落ち着かない。
ラナルフ,いつもは殆ど酒類を飲まない主人がワインをがぶがぶ飲んでいるのに気づく。やはりプレッシャーは大きいんだ,と,心配。
#女をめぐってあわや決闘,になりそうになった2人だけど…(^^;)
コーベットは,ロンドン塔で3人の様子を見る。
しかしそこで行われている事を目の当たりにしたコーベットは,あまりのむごさに,一旦止めるよう命じ,記録者から話を聞く。
記録者によれば,ブラザー・リチャードは単に飲み過ぎただけで,他に罪は犯してないとの事。
執事のセンチェは,パドリコットを知っていた。実はセンチェの弟はニューゲイト監獄の見張りで,パドリコットに目を付けられ,飲み会の計画に荷担する事になったらしい。しかしある日,プレートのついた石が運び込まれるのを見て,これを盗む事を計画。
「誰も気づかなかったのか?」とコーベット。
記録者「いつもの事ですよ。病気の修道士,院長ではない…」と弱々しく笑う。ウォーフィールドの告白によれば,町の金物屋に聞けば,彼らがお金の鋳造のために持ち出したプレートはすぐわかる,また,パドリコットは16ヶ月前から,墓地から寺院の地下室へのトンネルを掘っていたらしい。彼らは成長の早いペンペン草?(^^;)を植えて外から見えにくくして,パドリコットは時々昼間も作業していたとの事。それを聞いて,コーベット,あれ?最初に墓地で見た年老いた庭師はひょっとして…と思う。
しかし,3人の僧は,まだいずれも殺人については強く否定しているらしい。ただし,記録者は,長年この職に従事した勘から,ウォーフィールドは殺し屋と思われると供述。
コーベットはその後の仕事をリマーに指示すると,一旦自宅に帰って休憩。しかしいろいろな悪夢に悩まされる。拷問を受ける人々,歩き回る死んだ娼婦達,寝室のタペストリは何故かサロメがヘロデの前で踊っている,ハウィサの殺された日付は,何故かいつものパターンと違う…等々
その後しばらくコーベットは自宅で過ごす。その間,ラナルフはすっかりおしゃれになる。ミーヴはそれを楽しんでいる様子。
しかしそんなくつろぎも,マルトートが帰ってくると一変。王は彼からニュースを聞くなりいきなり短剣を抜き,ウォリン卿が止めなければ自分が刺される所でしたと報告。さらに王は部屋中を破壊,寺院の僧侶はみな縛り首だ!(首をちょんぎってしまえ!ではないんだな(笑))と騒いでいるとの事。(^^;) そしてコーベットに関しては,全ての職を解き,ランディ島へ追放…,さらに,王は急いで支度してウィンチェスターを後にし,至急コーベットに会いたいとの事。
コーベットは,すぐに3人で飲みに行って,明日死んでも良いように飲み明かそう!と無理矢理ラナルフとマルトートを連れ出す。実は2人は,レディ・メアリーを訪問する予定だったが,コーベットのあまりの剣幕(笑)に,仕方なくついていく。
彼らは
コーンヒルの3つの薔薇という居酒屋に落ち着く。コーベットは,飲めば飲むほど落ち込む。裏が取れたのはようやく2つ。僧侶達が誓約を破った事と,王家の宝物がこの国1番の大泥棒に盗まれた事のみ。
ラナルフとマルトートは,すっかりふさぎこんだコーベットを抱えて家路へ。しかしラナルフはコーベットはそれほど酔っぱらってないと確信。何故なら,最後の1時間はお説教タイム(笑)で,身分違いの恋はうまくいかないと諭されたから。
マルトートが先頭を歩き,
ウォールブルックから
セントスティーブンス教会に差し掛かったその時,突然4人の刺客が彼らを襲う。刺客はコーベットとラナルフが2人で歩いて来ると思って石灰を投げつけたが,それはマルトートにストライク,コーベットとラナルフは難を逃れた。しかし,お互いに剣を抜く乱闘となる。ようやく敵が逃げると,マルトートの目が大ピンチ。
一旦ウォールブルックの一般家庭で目を洗う。マルトートは痛みで叫びまくり。彼らは聖バーソロミュー病院まで彼を連れて行く。トマス神父が薬草で治療に当たった。コーベットは仮眠を取った後,修道士に
ブレッド通りの自宅への伝言を頼んで,治療が終わるのを待った。
しかし,トマス神父曰く,マルトートが視力を回復するかどうかはわからない,片目または両目の視力を失うかもしれない。。(取り乱すラナルフ)マルトートはしばらく病院で休む事になった。
修道士から,ミーヴ夫人が心配しているので帰るようにとの伝言を受け取り,ニューゲイトに差し掛かると,さらにその修道士が,クラオンを見張っていた小僧から,彼が宿舎をでようとしていると伝言があったと伝えられた事を告げる。
一体どういう事かと苛立ちを隠せないラナルフに,コーベットは,刺客はずっと自分達をつけていたはず,レディ・メアリーに会いに行けばそこで待ち伏せしているだろうし,家に戻れば家を襲われる,我々を襲ったのはクラオンの手の者だろう,と,言う。
コーベットは,まだマルトートが心配でならないラナルフを引っ張って,早朝営業の酒場でパイと薄めたビールを頂く。ようやくラナルフは落ち着きを取り戻す。
2人は,クラオンの宿舎を訪ねた時,通りにはゴミが溢れていた(昔の欧州では朝お○るの中身を道路に投げ捨てていたんですよね(^^;)→それが傘やハイヒールの発明に繋がったとか(^o^;))が,肥桶は空っぽだった事を思い出す。
コーベットはラナルフに急ぎの用事を2つ言いつける。
まず馬を手に入れ,あたかもマルトートが一緒にいるかのようにギルドホールに行って,ケイドに言ってテムズ川の港湾事務所にすべての出荷作業を止めてもらう。
そして1時間以内に全ての兵をテムズ通りの角に集める。
マルトートを襲った犯人を捕まえるためだ。
残ったコーベットは己の愚かさを呪う。パドリコットに王家の硬貨を持って行かれた。
しかし,もしその硬貨を使ったら,わかるのでは?どこで使えば誰も気づかないか? コーベット,ある事に気づく。急いで酒場を出る