ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Crowner's Quest : Chapter 6 : In which Crowner John lurks behind a hedge (2)

2009-03-31 20:12:56 | 読書
Crowner'S Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)Crowner'S Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)
価格:¥ 823(税込)
発売日:2005-04-19

いよいよ,フルフォード騙し部隊(笑)出発です。ジョンは本隊とは別に隠密行動する事に。彼は一応兜や剣などの武器を持ちますが,鎧までは必要ないかなと思ってます。ディビッド,ウィチンという2人の召使いがお供です。彼らは,鉱山夫のフリをする事に。彼らは,現場と思われる教会で待ち伏せする事にしました。

そしていよいよお目当ての登場。グウィンは,ラングトンとフルフォード(サラセンで見かけた)を認識。で,先頭の,赤毛の巻き毛と髭がおしゃれ(笑)な男,が,ジョスリン・ドゥ・ブローズ,に間違いありません。ジョン,グウィン,そしてお付きの2人,は,茂みに隠れながら,彼らの作業を見守る事に。まずは,掘り始めるのを待つ事にします。

しばらくして,彼らは掘り始めました。掘っている間は,そう簡単に武器に手をかけられないと見て,いよいよ近づくジョン一行。。。

機会を見て飛び出した4人。。ですが,敵は予想以上に強く,しかも,ただの穴掘りと思っていた2人も訓練された兵士。ウィチンは早くも肩に重傷。ウォルフチーム,大ピンチです。

ここでグウィン,相手の隙をついて,あっという間にフルフォードとブローズを除いて全員片づけ(強いんだ),残った2人と2対2の決闘状態。(戦いのシーン,長いぞ(汗))ジョンがブローズ,グウィンがフルフォードと,長い戦いの末,フルフォードは頭に傷を負いながらも生け捕り,しかしブローズは逃走。
フルフォードは,ジョンがCoronerと聞くと,お前の理解できない事に首を突っ込むと後悔するぞと脅します。。。。まあ,確かに,お話はまだこれでようやく半分(長かったなあ(笑)),ヘインが地図を隠した場所,フィッツハモンを殺した犯人も謎のまま,後半に突入~!


覚書

2009-03-29 13:00:37 | Athelstan・Doherty
突然ですが、Crownerに意外と苦戦(もう4ヶ月もかかってるよ(爆))しているので、ドハティ小説について、忘れないよう(爆)覚書です。

ドハティさんの小説は,全くの空想ではなく,実際に起きた事件に基づいているのだそうです。

ここで,3つのシリーズの主人公達の比較です。

まず年齢について。
アセルスタンは30才前後,クランストンは40代半ばです。
コーベットは1巻では30才前後,ラナルフは17才前後ですがシリーズの主な舞台はそこから15年後以降になるそうです。
しかしロジャー・シャロットシリーズは,語りこそ90才のシャロットですが(爆),1巻はシャロット20才,ベンジャミン22才,5巻でもそこから10年と経っていません。つまり,他のシリーズに比べ,圧倒的に若いコンビです。

次に主人公達の外見。
アセルスタンは小柄,クランストンは見事なメタボ体形,コーベットとラナルフについて,1巻でははっきりとは書かれていませんが(別の巻でコーベットは長身でハンサムと言われてます),2人共女性にモテるので,かなり良いのではないでしょうか。シャロットはサル?(笑),ベンジャミンはかなりハンサムらしいです。

外見と言えば,お色気シーンですが。。
アセルスタンに関しては,職業柄期待できないでしょうねぇ。
クランストンは「寝室の英雄」と言われてます(爆)が,実況中継される可能性は。。
で,最初にアセルスタンシリーズを読んだので,お色気シーンが描ける作家とは想ってませんでした。(爆)
コーベットとラナルフは,かなり女性にモテます。
シャロットは,主人の隙をついて,主人に色目を使う女性まで「頂き」です。(爆)
ベンジャミンは,ハンサムだそうですが,1人の女性を一生守ると誓っているのでどうなのでしょう? もっとも,シャロットの一人称で描かれているので,実況中継はなさそうですねぇ。

お約束の暗い過去について。
アセルスタンは,見習い修道士だった時,百年戦争に出征する兵士達に刺激を受け,弟を連れて戦争に参加,結果,弟は戦死し,両親も悲しみの為に早世。
クランストンは,一人息子を流行り病で失ってます。もっとも,3巻でその悲しみを打ち消してくれるおめでたい出来事がありましたが。
コーベットは,妻と娘を流行り病で亡くしています。
ラナルフは,若くして死刑寸前の身でした。
ベンジャミンは,想い人が他の男に熱を上げて捨てられ,気が狂ってしまいました。そして相手の男を決闘の末殺しています。
Shellotは,意外といろいろあるんですね。(^^;) ラナルフと同様の不良少年でしたが,一度極刑を免れ兵役に出て,その戦争で恐ろしい経験をし,戻った時に母を亡くし,仇と狙った医者に一旦仕返しに成功しますが,返り討ちに遭い無実の罪であわや死刑。。という所をベンジャミンに救われたのでした。


Crowner's Quest : Chapter 6 : In which Crowner John lurks behind a hedge (1)

2009-03-29 08:31:41 | 読書
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戦争のない時は,貴族達の欲望を別の物に向ける必要があり,狼や猪の狩りも行われたそうですが,中でも牡鹿狩りは大人気だったとか。(ふ~ん,それが鹿狩りの伝統を生んだか。。)

フィッツハモンは,領主ノナントの招きで,こちらに来ていました。彼はアンスゴットという弓の名手の部下を連れて,2人で森へ分け入っていましたが,アンスゴットの馬が何者かに傷つけられていて,それ以上歩けない事が判明。アンスゴットは,主人1人を残して森を退場。(ふふん,お約束シーンですな(笑))

その頃,偽地図作戦は準備万端。リメジ自身が字の読めないフルフォードに同行する事が決まり,ウォルフらは見つからないよう,護衛に回ります。しかし何故レヴェルに声をかけないんだ?と聞く,ジョン・ドゥ・アレンコン。ジョン・ドゥ・ウォルフは,フルフォードについて聞いた時の,義理の兄のぎこちない態度が気になっていたからだと答えます。(それは義兄が悪い人という事でなく,何かフルフォードに弱みを握られている(笑)という事よね)

場面変わってノナントの城。次々に昼食に騎士達が帰ってくる中,主人が帰ってこない事を心配するアンスゴット。執事や,キッチンにいる他の騎士のお付き達に訪ねても,誰もフィッツハモンを見かけてないそうです。ついに,何人かの知り合いと捜索に向かう事に。そして,森で手分けして捜した結果,フィッツハモンの遺体を発見。。。(ほらね、やっぱりお約束。。。)

また場面変わりエクセターのジョンの自宅。マチルダはお気に入りの教会にお出かけです。ジョンはブッシュに向かいました。何故かネスタはご機嫌斜め。どうやら,どっかのアホ(笑)が,ドーリッシュでジョンの馬がソーギルスの宿につながれていた,と,彼女に告げ口した模様。(ネスタは,ヒルダの事は知っているんですね)ネスタ,1度は激怒しましたが,謝ります。でも,ジョンの言い訳

Hilda is a girl from my youth, I like her very much but she knows I'm a leaf in the wind that passes her door now and then and lows away as quickly.


って,何か時節柄(笑)女性としては共感持てないねぇ。。


Crowner's Quest : Chapter 5 : In which Crowner John visits a lady(2)

2009-03-27 23:10:41 | 読書
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帰り,ジョンとグウィンは,ウォルフ家の実家に立ち寄る事にしました。ジョンの父シモンもまた軍人で,アイルランドでの戦争で亡くなりましたが,その後は平和で,今もジョンの母と兄妹がそこで暮らしています。母Enyd(読みが難しいのでとりあえずエニスと表記)は63才でまだ女性としての魅力を失わない人だそう。兄ウィリアムは,見た目は弟と似て長身で黒髪,ですが旅行や戦争には興味無く,農業に従事。妹イブリンは修道女志望でしたが,父の死で家に残ったのだそう。

ジョンの家族もレヴェル家嫌いなのだそうw。エニスは,Cornishの父と,Welshの母を持つCelticで,"anyone less than full-blooded Norman was on a par with the animal kingdom."と考えている(汗)マチルダにとっては,タブーなのだそう。(笑)

翌朝,ジョンとグウィンは,Holcombeで作業中のジョンの兄ウィリアムを訪ねます。ウィリアムは物置小屋の建設監督中。ウールの倉庫も兼ねているそうで,当時既にウールは名産品だったようですね。

兄とお喋りを楽しんだ後は,Dawlishという町へ。ジョンは,何やら用事があるとグウィンをパブに行かせます。グウィン何をニヤニヤしているかと思いきや,ジョンが会いに行ったのは,ヒルダという女性。どうも人妻のようですが。。。。

彼女の夫は,船頭の仕事で20日に1回位しか家に帰らないのだそうです。実は,彼らはヒルダが15才の時からの恋人。(現在40才のジョンと8つ違い)何でも,彼女は下層のサクソン人の家に生まれ,身分の違いからジョンとは結婚はかなわず,裕福だけど30才近くも年が離れた船頭ソーギルスと結婚しました。

しかしジョンとの関係を云々された事はないようで,20日に1度しか帰れない為のリスクを受け入れているのかな,と,かってにうがってるジョン(こら!)

ここで,意外にも,ジャイルス・フルフォードとジョスリン・ドゥ・ブローズはソーギルスの客だった事が判明。ヒルダに言われれば,2人とも見た目だけで男らしさのかけらもなし。そしてジョスリンは,ジョンの「期待通り赤毛」。(とにかくイギリスは赤毛が多い(笑))

夕方,Exceterに帰宅したジョンを待っていたのはトマス・ドゥ・ペイン。何と,リメジとラングトンが,フルフォードに宝のありかを示す地図を渡すかさもなくば殺すぞと脅されているそうです。ジョン・ドゥ・ウォルフは,全員をトマスのおじジョン・ドゥ・アレンコンの家に召集。何をするのかと思いきや,大胆にも,偽地図を作ってフルフォード一派を罠にかけようという気のよう。。何だかお約束?トマス・ドゥ・ペインは,偽造が得意。(笑)


Crowner's Quest : Chapter 5 : In which Crowner John visits a lady(1)

2009-03-27 08:10:25 | 読書
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その日の午後(ひぇ~まだ日付変わってない(笑)),ルージュモンに,フィッツハモンの補佐官ウルフが,仲間が敵に襲われ,死者が出たと訴えにやってきました。彼らをを率いていた犯人の1人は何と,フルフォードだそう。さらに赤毛の親分らしき人物もいたそうです。それってひょっとしてそれがジョスリン・ドゥ・ブローズでは。。と期待のジョンですが,赤毛はたくさんいるそうで(笑)。。ジョン自身は黒髪ですが,グウィンはgingerだそうです。

ジョンとグウィンは,ウルフについてロヴェンターまで出向きます。そこで,彼らが雇っていた2人の犠牲者の遺体をチェック。2人はよそから来たならず者だったそうです。ジョンは,とりあえずこの2人についても調べる事にします。

そこへ,ウルフの主人フィッツハモンが息子を伴って登場。どっかで見覚えがあるけれど,どことなく威張った奴だなあと思っているジョンですが,フィッツハモンがライオンハートの支持者とわかって急に心を許しております。(笑)

調子に乗ったフィッツハモン,何か言いたげでしたが,言い過ぎと悟り,引っ込めます。


Crowner's Quest : Chapter Four : In which Crowner John learns some history

2009-03-20 23:03:32 | 読書
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グウィンとトマス,ジョンに自分達が見つけ出した物について,それぞれ報告です。サラセンにいた派手な騎士の名はジャイルス・フルフォード,ジョスリン・ドゥ・ブローズというナイトに仕えている騎士だそうです。

この辺りで,ちょっと面白い表現続出でした,

a doxy at his elbow
doxyって本当は娼婦って意味なのですか~。知らなかった(笑),ハリポタの世界では,ブラック家に住んでましたよねぇ。(笑)

The coronor's eyeblows hauled up his forehead.
イギリス本では「raise eyeblows」という表現をよく見ますけど,これは徹底的。(爆) 面白いですね♪

その後,ジョンは義理の兄リチャード・ドゥ・レヴェルを訪ね,ジョスリン・ドゥ・ブローズと,ロザムンドという娼婦について,聞いてみます。ロザムンドにはやたら詳しいリチャード(ジョン,これは知ってるな,と見抜きます(笑))ですが,何故かジョスリンについては消極的。でも,まあ,ようやく,ポメロイに関わりがある事を確認。(これでやっと全て冒頭のプロローグに繋がったね)

ちなみに,ジョンに言わせれば,ポメロイはライオンハートを裏切った「traitor」の家系だそうな。ここんとこ,力が入っておりました。(笑) ただし,度々言及されてはおりますが,この時代の人全てが,生涯イギリスに殆ど住まず,英語も喋れないリチャード獅子心王を好きだったわけではないそうでございます。

その頃,冒頭に出てきたオルワードでは,また争いが勃発していました。今回はかなり激しい戦いで,死者も出た模様です。

トマスとジョンは,サラセンに入り浸っていた「不貞の」僧エリック・ラングトンに面会します。ジョンはちょっと脅し気味に,ジャイルスと出会ったいきさつなどを聞き出します。ラングトンは,ブラザー・ヘインとも知り合いだったんですね。そして裏には何故かヘインと同じ修道士長屋に住む,ロジャー・ドゥ・リメジの名が。。。

ジョン・ドゥ・ウォルフは,トマスに,リメジが当日何をしていたか聞きたいので彼を呼び出すよう,命じます。しかし,ジョン・ドゥ・アレンコンから呼び出し。逆に,ブレント,リメジが既に呼び出されていて,何かプライベートで微妙な話がある,との事。

リメジは,不思議な話を始めます。彼はブラザ・ーヘインの様子が最近おかしい事に気付き,聞いてみようと思ったのですが,何か秘密っぽくて教えてくれないので,こっそり彼の通う図書館を調べてみる事に。すると,古いサクソン人の僧が書いたメモを発見。それはサクソン人領主シーウルフに関する物でした。シーウルフは,ノルマン人の攻撃を恐れていて万が一に備えて,金銀財宝を隠す事を密かに目論み,その管理をその僧に任せたようです。

(そう来たか(笑))

リメジは,ヘインに聞いてみたかったそうなのですが,やっぱり聞きにくかった。(笑)思わず,「へぇぇ~,自分で財宝のありかを見つけたかったわけね」と突っ込むジョン。思わず赤面のリメジ。彼はその後,ヘインの家をこっそり訪ね,そのありか(地図かな)が書かれた紙を発見,一旦はコピーしましたが,捨てたそうな。(でもだいたい覚えてる)しかし,オリジナルは,ヘインがどこかに持ち出した模様。

リメジによれば,ヘインはその「場所」を度々訪問。という事でリメジも行ってみました。Dundsfordの教会の近く。しかし,経年の為,周りは木やら茂みやらで,とても1人で作業できず,そこでジャイルスやラングトンの登場,と,なるわけ。

ジャイルス・フルフォードは,最初1/10でよいと言っていた分け前を,仕事の難しさを理由に,1/4まで引き上げたそうです。(フルフォード達はもちろん,リメジは絶対,私欲で財宝を探していたと見ているジョン・ドゥ・ウォルフ(笑))

しかし,ついに,彼は壺を発見しました。中には小さな宝石付きのブローチ。まあまあのお値打ち品ですが,シーウルフの宝には程遠い。一緒に出てきた紙片には,もう1枚,メインの宝物のありかを示す別の紙片がある事を示す書き付け。

クリスマスの3日前,ヘインがダンスフォードにお出かけ。リメジはそれをフルフォードに知らせました。「それがヘインの死の原因になったな」とジョン。(でもお話はまだ起承転結の承でございますよ(^^;)

所変わり,ベリー・ポメロイ城。ウィリアム・フィッツハモンが13才の息子Robertを伴って,訪ねて来ました。でも,執事は主人ヘンリー・ドゥ・ラ・ポメロイは留守,と,嘘をついております~。


Crowner's Quest : Chapter Three : In which Crowner John holds an inquest

2009-03-20 19:44:28 | 読書
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ジョン・ドゥ・ウォルフは遺体が安置される教会に戻ります。(何か読むのに2ヶ月以上かかったけど,お話は1日も進んでいないのね(笑))

で,ジョンは,ヘンリー枢機卿から捜査権を委任された事を修道士達に告げ(通常教会は治外法権なんですね(汗)),捜査開始を宣言。(ところでいつの間に委任された?(笑))

ウォルフは,ブラザー・ヘインの遺体を見せながら説明開始。グウィンは,うるさい坊さん方を前に,いつもより丁寧に遺体を扱います。そして,再度,ヘインは誰かに首を絞められた事,口の中に出血がある事を説明し,殺人事件と断定します。

午後,ジョンはネスタの酒場をうろうろした後,家でマチルダと「冷戦」,一方,トマス・ドゥ・ペインは,そんな間に一生懸命お仕事。ブラザー・ヘインが滞在したという図書館で,彼の残した資料を調べ,どうにかまとめます。と,ここで,面白い単語を発見。「palimpsest」辞書で調べたら,ぶっちゃけ,再利用パピルス,なのだそう。以前の文章等も読めたりするそうです。時節柄(笑)私達は,コピーに裏紙使ったりしますが,いっしょじゃん? なんか親しみ感じるね。

トマスは,ブラザー・ヘインの資料は,サクソン人とノルマン人の歴史に関する物と認識できましたが,一体どこに,お金に関する話があるのか,探すのに苦労します。唯一の手掛かりは,1枚の紙に付けられた,十字のマーク。(膨大な資料からよく見つけたね(汗))

一方,Exeterから20マイル離れたベリー・ポメロイ城でも,クリスマス・パーティが開かれていました。城主ヘンリー・ドゥ・ラ・ポメロイにとって,父がその年の始めに無残な死を遂げて以降,初めての賑やかなパーティだとか。小柄でがっちりした体格のポメロイは30才ですが,ずっと老けて見えたそう。

そこには,ポメロイの他に,彼の従兄弟バーナード・チーバーと,友人ヘンリ・ドゥ・ノナントがいました。どうやら,彼らは,冒頭の章で起きた事のおとしまいについて,話し合っている模様です。ポメロイは,暗くユーモアのかけらもない男,チーバーは穏やかで粋,と,ありますが,何となく喋り方が,マルフォイ父だなあ。(笑) ノナントは陽気さに狡さを隠している奴,だそうです。彼らは,リチャード・ドゥ・レヴェルが邪魔しないか,警戒している様子。ただ,新顔のジョン・ドゥ・ウォルフの手腕については,ノナントを除いて,気にしてないようです。

一方,ブッシュの近くのサラセン(何か名前からアヤシイ(笑))という酒場に陣取ったグウィンは,昼間に見かけた修道僧の1人が,妙に派手な金髪の男,そして美女,とん何やら秘密の会話らしき事をしているのを見つけました。分別ある修道僧が,大っぴらにご婦人と話をするのは何か不自然なので,気になります。連れのオテリンに聞くと,彼女はロザムンドという若い騎士好きな娼婦だそう。



Crowner's Quest : Chapter Two : In Which Crowner John Talks to the Canons (2)

2009-03-19 06:46:15 | 読書
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久しぶりの投稿でございます~。

義理の兄リチャード・ドゥ・レヴェルは,城内の別棟にオフィスと住居を構えています。ジョンによれば,多数のunneccessaryなガードで,彼がいかに重要人物かという事を見せびらかしてる,そうです。(笑)もっとも妻のレディ・エレノアは,ルージュモンのわびしい住居に喜んで住むような人ではないとの事。(爆)今はクリスマスの為に仕方なくそこにいるのだそうです。

ジョンは,リチャードの「カジュアル・リテラシー」にはちょっとジェラシーを感じているようです。

まあ,それはともかく(笑)ジョンが入室後,しばらく無視した後に,"No more dead prebendaries this moring, John?"とか,"Are you quite sure it wasn't a felo do se?"(felo do seは自殺,の意味)なんて,エレガントな聞き方をする所とか,な~んか,ハリー・ポッターに出てきただ~れかさん(爆)を思い出させます。

その後,ルージュモンの軍司令官ラルフ・モリンが呼び出され,今回の件について議論しますが,特に役立つ情報はなし。盗まれた物もないようです。

ジョンは,聖職者達にいろいろ聞いてみる事にしますと言いますが,レヴェルは、もうすでに関心なさそうです。

さて、ジョンと仲間達は,坊さん達が外出する時間を狙ってお出掛けです。当時の聖職者は,1日最低7回お祈りに出席しなくてはならなかったので,なかなか外出もままなりません。

ジョンは,何故か,奥さんが,通っている教会の,太ったぶよぶよの牧師が好きなのではないか,と,怪しんでおります。(自分は何(爆))

まずは,ボテレリス,ブレント,リメジ。ボテレリスは聖歌隊長,他の2人は,ヘインと同じアパートに住んでます。

アレンコンが,かわいそうなブラザー・ヘインが使っていたという,飾り気のない図書室に皆を案内。ジョーダン・ドゥ・ブレントによれば,この教会区図書館には,最近急に本がたくさん入って来たので,そろそろ拡張すれば良いのに,との事。

ヘインは,古いサクソンの歴史に関して何かを発見して,夢中になっていたようだとの事です。

しかしブレントによれば,ヘインの興味の対象は早期のノルマン系教会の成立についてで,それがいかにサクソンに摂取されたかを調べていたようです。(ふむ,冒頭の話と関係あるのかな。。)

ブラザー・ジョーダンによれば,最近真面目なヘインの様子が少し変わっていたのだそう。

と,最初喋るのを差し控えていたブラザー・ボテレリスが,実はブラザー・ヘインは,ある事を懺悔していたと供述。思わずたしなめるアレンコン,ですが。。

ボテレリスとヘインは,お互いの懺悔を行うペアでしたが,ある日ヘインは軽い罪を幾つか告白した後,具体的な罪の告白を開始したとの事。。。(また警告するアレンコン)

これはすごい凶悪な罪かと期待(笑)のジョン,ですが,ヘインは何かに対して貪欲であり過ぎると言ったそうな。ただ,ボテレリスは,ヘインのような人物が,強欲になるのは不自然だと意見。

ここで,ブレントが,ヘインは最近ポニーに乗ってお出掛けする事が度々あったという情報を。生涯の半分を馬の背で過ごしているジョン・ドゥ・ウォルフ,ついつい「それが変わった事か?」と聞き返し。(笑)

しかし,ヘインは,普段馬に乗るような人ではなかったとの事。これはなかなか貴重な情報かもしれません。

ジョンは,ヘインの使用人達を訪ね,最近,主人の外出に付き合った者がいるかどうか,調査します。ディビッドという使用人にしては利口そうな男が,いつもポニーの準備をしていて,同行したかったが,主人はいつも1人で外出していたと証言。

またディビッドは,主人が西門へ向かう丘の方へ向かっているのを度々見たと証言。でも,ジョンは,それだけの情報では,Devon州の半分は訪問できるなあとため息。するとディビッド,主人はいつもサドルバッグに紙を持ち,また,帰って来ると,馬はきれいなのに,彼の服の裾は赤土で汚れていたと,さらに証言。

ジョンは,もう1度犯行現場のトイレへ。中世のトイレって,どこかで見た事ありますが,穴の開いたベンチが並んでいるんですよね。ここで,彼らは,ヘインが自分でぶら下がる事ができるかどうかを,穴に落ちそうになりながら(爆)チェック。到底無理という結論に。(これは中世ミステリーの定番ね。(笑))

ジョンは,一旦帰宅。奥さんはいなくて,マリーが残っていました。

ジョンはマリーに,ブッシュに行くと言って,再びお出掛け。
周りの家並みは,wattle-and-daub(編み枝と泥でつくったしっくい)という表現が見られます。これは,Corbettシリーズにも出て来た単語なので覚えてます。中世の定番なんですね。

ジョンはブッシュではすっかり「顔」のご様子。(笑)
ネスタという愛人は,28才のウェールズ人だそうですが,文章を読んでいると,ハート型の顔に赤毛,細いウェストに町中の男が憧れる豊かなバスト。。。何か,イメージ的に,ダイナマイトボディで知られる(笑)美人姉妹のお姉さんのような感じ。性格的にも,精神年齢的には少なくても10才は上の大人な女性という印象です。

ジョンは,ウェールズ語(彼の母がウェールズ人だそうな)で,ネスタに事件について話します。

ここで,ジョンとネスタのいきさつが明らかになります。この本,3巻なんですよね。当然この話は1巻2巻でも紹介されているのでしょうが,どう書かれていたのでしょうかね? まあそれはいいとして,ネスタにはグルフィズという亡夫がいて,その彼は元はジョン・ドゥ・ウォルフの戦友。兵役を辞め,酒場を開きましたが,あえなく病没。彼女を助けるうちに,友情が愛情に変わったのだそうです。

ある意味,某修道士と教会区の美貌の未亡人との関係と似ておりますね。中世小説のお約束でしょうか?(笑)ただし,ジョンには,他にも「ご婦人」はたくさんあるとの事。ハンサムでなく飾り気もない男(今で言うと理系くんだね(爆))だそうですが,どうしてそんなにモテるんだか(笑)

ところで,ネスタは,最近自分の酒場で,いろいろな人達が内緒の話をする機会が増えたと感じていました。それがかわいそうな修道僧ヘインの死にも何等かの関わりがありそうかな,と。。。


Run!Run!Run!