ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Murder Most Holy プロローグ

2008-03-30 14:40:55 | Athelstan・Doherty
さて今回シリーズ3冊目(読書的には4冊目ですが(^^;))のAthelstanの物語,今までにない展開でスタートしますよ。

最初の舞台は,何とChurch of Blackfriars! Athelstanの所属する教会です。

Alcuin修道士は,松で作られた粗末な棺桶に眠る同僚のBruno修道士は殺されたに違いないと確信。しかし彼は高位の修道僧でなく,ほんの聖具保管係。こんな時旧友Athelstanがいてくれたらと思います。Athelstanは,ノービスだった時代,突如誓いを破りロマンを語り弟を連れて出陣,帰ってきた時彼1人でしかも両親は憤死。Prior神父が何とか教会の厳しい戒律を潜り抜け,Southwalkの貧しい住民の牧師となる道を与えたのでした。

しかし,そんなAlcuin修道士にも,殺人鬼の手が伸びます。

その頃,ErconwaldのAthelstanの教会にもある人物が忍び寄ります。
いきなり,主人公危うし!で始まりました。(汗)


Things Fall Apart もう1つ

2008-03-30 09:34:37 | BookClub
全体をチェックして気付いたのですが,7章は非常に重要な転機になっている章だったんですね。それまでのオコンクォの人生は,鼻ツマミ者ではあっても(笑)順風満帆でした。しかし長老の「親切な」助言を無視してイケメフナの「処刑」について行ってしまうんですね。後でオコンクォの親友オビエリカは,自分だったらついて行かないと言っているのですが。オビエリカも,双子を捨てるという,お父さんとして辛い経験をしているのです。

ここには,ンウォイェの重要な転機も描かれています。彼は元々父の粗野な武勇伝は嫌いで,母の話す慈悲深い話が好きでした。兄同然だったイケメフナの理不尽な死がきっかけになり,彼の所属する世界の残酷なしきたりに疑問を持ち始めたのはまさにこの時です。

また,この章にもう1つ大事な伏線があります。私は,最初読んだ時,別の物語では作物を食い尽くして忌み嫌われたのに,何故この村の人達は恐れないのか不思議に思ったのですが‥イナゴ。これもまたオビエリカですが,15章で,白人の襲撃に遭ったアバメという村の話をした時,最初に「鉄の馬」でやってきた白人はイナゴの季節の最初にやってくる「harbinger」(前触れ)で,続いて大群が押し寄せると予言されていた,と言うんですね。村の人達は,最初(オコンクォが気付かないうちに)白人の持ち込んだ交易術や,村の習慣では出世できなかった者がキリスト教に馴染んだり,新しい文化を喜んで受け入れたのですが,その結果,村の豊かな文化が食い尽くされてしまいます。

ただ,イナゴに作物を食い荒らされるのは,避けようが無い事なのですが,アフリカの民はそのイナゴを食って生きるという逞しさを持っているんだなあと,私は感心したのでした。(笑) (日本人もイナゴ食います(爆))


Things Fall Apart 感想

2008-03-29 10:29:08 | BookClub
話自体は,ひぇ~;な暗い話だし,で,オコンクォの生き方ってどうよ? ウノカの生き方はどうよ? 白人はどうよ? って議論するべきなのでしょうが,その前に,それよりも何よりも,そんな暗い話も全て包み込んでしまう,アフリカの大地の自然,豊かな食べ物,そこでずーっと生きてきた人達の習慣,たくましさに,何だかすっかり癒されてしまうのでした。タイトルからもう明らかにヤバイ話なのに,そんな話を読んでいても,何故かほっとしてしまう,何かがあるんですねぇ。

。。。というのが,まず何より最初に感じた事でした。その分,最後に白人がやった事には,怒り以外の何物でもありませんでしたね。

彼らは,150年前のアフリカで,豊かで文化レベルの高い生活をしていたんですよね。

今流行りの「エコ」に関して,興味深い風習や教訓もたくさんありました。他人の家に行くのに自分の椅子や座布団は自分で持っていくのもそうだし,彼らの豊かな生活を支える大地の女神アニ。この女神様の恩恵を頂くにはかなりの「覚悟」が必要です。お腹が膨れる病気になった年老いた父や,双子の赤ちゃんなどを生きたまま森に捨てなくてはなりません。平和を乱した者や自殺など,彼女の意志に逆らって亡くなった者も森に放置しなくてはなりませんね。それは全て"If one finger brought oil, it soils the others."を防ぐ為。自然に逆らわず豊かな生活を維持するには,厳しい掟を守らなくてはいけないという事,やはり人間が地球で暮らすのは難しいんだなあと思います。

ただし,あまり森に大地の女神が忌む者を捨ててばかりだと,今度は森に邪悪な霊が増え過ぎて困った事になってしまうので,神様に相談して習慣を変更できるという臨機応変さも(笑)一神教のキリスト教等ではあり得ない柔軟さもあって,そこがまたいいなあと思います。

いろいろ為になる言い伝えもありましたが,中でも,「物言わぬものを決して殺してはいけない。」という言い伝えは深淵だなあと思いました。

で。登場人物はどうよ,の件ですが。
実は,オコンクォのような人が,アフリカにいたというのは,正直ちょっと驚きです。前にも触れましたが,日本には,一杯いますよ,上を目指して一生懸命働き,失敗を極度に恐れるオコンクォ達。周りにも一杯います。タイトルを持たない人間を心無い言葉で平気で侮辱したり,たまたま葉っぱを取られて枯れたように見えたバナナを見て大騒ぎしたり,ちょっとバカにされただけで銃をぶっ放す奴。気の弱い部下は怠け者とみなし,お気に入りの部下がいても滅多にその情を見せず。。。。そう考えてみると,会社の縮図を見ているようで,‥‥はっきり言って,やめてくれ~です。(^^;)

7年の流刑を経て復活してみると,村はがらりと変わっていました。反対する人もいましたが,基本的に,新しい時代が始まってもう後戻りは不可能でした。そんな折,新興勢力に侮辱され尽し,しっぽ切り(エライと思ったのは,ちゃんと「声」聞いてから殺した所です),その後村の最も忌み嫌う方法で村に対しても復讐したわけです。でも,結果,彼は,新しい場所にも,昔ながらの村にも,どちらにも,死んだ後も,居場所がなくなってしまいました。この辺りも,会社に使い尽くされ,古くなれば容赦なくバカにされ,捨てられるサラリーマンを思わせ,哀しいです。

でも,家族を守る為,一生懸命働くオコンクォという人物は,それなりに魅力的ですね。ウノカも良いですが,やはり,男は仕事が出来るなら,悪くありません。(笑) ちなみに登場人物で好きだったのは,いつもオコンクォの気持ちを察していたエジンマと,優しい叔父さんウチェンドゥです。

追記:著者チヌア・アチェベ(1930-)は,白人によって描かれたアフリカの話には,ウソが多いと思って自らペンを取ったのだそうです。最後に白人の地区長がオコンクォについて自分の本に加えようと考えているシーンの文(原文)
One could almost write a whole chapter on him. Perhaps not a whole chapter but a reasonable paragraph, at any rate. There was so much else to include, and one must be firm in cutting out details. He had already chosen the title of the book, after much thought The Pacification of the Primitive Tribes of the Lower Niger.
には,その苛立ちが良く出ていますよ。


Things Fall Apart (24)(25)

2008-03-29 09:53:44 | BookClub
ついに大詰めです。

オコンクォら6人は,お金と引き換えに解放されました。6人は押し黙ったまま,各自の家に帰宅。エジンマが手料理を作って出迎えますが,お父さんは食欲なく,ただ娘を喜ばせる為に少し口を付けました。オビエリカ等友人がやってきて,彼を元気付けようとします。

ウムオフィアの誇り高いリーダー達に,3日間飲まず食わず,は,ともかく,お互いにつないだままトイレに行けないというのは,人権保護の面でチェックですね。(怒)私はやった事ありませんが,断食ダイエットの効果をご存知の方は,怒って下さい。これは口もきけなくなるほどショックというのは,当然ですわ。これ絶対,知っててやったんですよ,イギリス人。

村の広報役が集合を告げます。いよいよウムオフィアの意思決定です。オコンクォは長い間しまっていた戦装束を出します。いぶした椰子の繊維で作ったスカート,羽根飾りのついた兜,そして盾。もし村が戦争を決めなければ,1人でやるつもりです。

翌日,オコンクォはオビエリカと一緒に広場に行きました。広場は人で一杯でしたが,オコンクォは,5年前に白人を受け入れる事を認めさせたエゴンワンネに注目していました。今回も彼が戦いを阻止するのではないかと思っているからです。

まずは,オコンクォと一緒に辱めを受けたオキカが壇上に立ち「ウムオフィアの神々も我々のご先祖様も泣いている。我々は戦わなくてはならない。兄弟の一部が去ってしまい,我々は,ご先祖様もした事のない,兄弟との戦いを強いられるが,それでもやらなくてはならない。」と告げます。が・・

その時,突然白人のメッセンジャーがやってきて,「道を空けろ!」と怒鳴ります。「お前達百も承知だろう,ご主人様の命令でこの集会は中止だ!」オコンクォのなたが空を切りました。(オキカの演説にもかかわらず)彼は,ウムオフィアが戦いを選択しない事をわかっていたのです。村人の恐怖をはっきり感じていました。


地区長がオコンクォの家にやってきました。そこに集まっている数人の男達に「オコンクォという男はいるか?」するとオビエリカ「ここにはいない」「すぐに会わせないと,逮捕するぞ」「では彼の所へ行こう。手伝ってくれ。」

『手伝ってくれ』とはどういう意味か?といぶかしげな白人。オコンクォの自宅をぐるりと周って,指差した先に,木から吊り下がっているオコンクォの体。「あんた達が下ろして埋葬してくれ。」「何故自分達でやらない?」「我々の習慣だ。自分の命を絶つというのは,大地に最も忌み嫌われる事であり,我々は遺体を下ろす事も埋葬する事もできないので,よそ者にやってもらうのだ。金は支払う。埋葬してもらった後,汚れを清める為に生贄を捧げる。」

オビエリカはさらに「彼は村の最も偉大な男の1人だ。あんた達が彼を自ら死に至らしめ,犬のように埋めさせる事になったんだ。。」

地区長は,アフリカ開発に長い間従事してきた人でした。帰り道,この男の話は興味深いので,自分の本「南部ニジェールの原始人との和平工作」に一節書き加えようと思いました。


Things Fall Apart (22)(23)

2008-03-28 23:10:16 | BookClub
ブラウンさんの後を継いだスミスさんは,教義にとても厳しい人でした。善悪ははっきり,多神教は断固として認めず,ことにオグバンジェへの恐ろしい制裁(子供が続けて短命だと遺体をバラバラにする(汗))は,厳しく禁止しました。(教義はともかく,オグバンジェの件は私も賛成ですよ;)

村には,"as a man danced so the drums were beaten for him"という言い伝えがあるそうですが,思いっ切り意訳すると「朱に交われば赤くなる」はい。スミスさんが激しく踊り,太鼓がそれに合わせて激しく鳴り,それに合わせてまた踊る奴がいるんですね。エノク。コイツは神聖な蛇を殺して食べたと噂される,小柄な熱狂的な信者で,あちこちで不信心者に噛み付き,揚句に,ななんと,最悪の不敬とされる,エグウグの「仮面剥がし」をやっちまったんですね。

アニの祭りの日が日曜に当たり,エグウグが外を歩いていて,女性が教会から帰れなくなっているので,ちょっとの間,エグウグに退場して頂いていました。ところがそこにエノクが「キリスト教徒に触るんじゃねえ!」と偉そうに騒ぎだしたもんだから,エグウグの1人が杖でひっぱたきます。これに怒ったエノク,彼の仮面を剥いでしまいました。まぁ~~先に手出したの,エグウグじゃん。しょうがないよねぇ。(笑)しかし,エグウグの面を剥ぐというのは大罪です。その夜,エグウグの母の精霊が,息子を亡くした悲しみにくれる声が村中に響いたと。

翌日,各地からエグウグが大集結したもんだから,さすがのスミスさんも慌てます。エグウグはエノクの家を燃やし,教会に迫ります。でも彼らの姿を見て平静を取り戻したスミスさん,通訳のオケケを従え,彼らの前に立ちます。するとエグウグのリーダーアジョフィア「白人の体よ,私は敬意を表する。お前は私を知っているか。」ここで来るか(爆)→10章。スミスさんはもちろんですが,オケケもよそ者なので,対処のしようがありません。(笑)

それはしょうがないと置いといて,アジョフィアは,我々は怒っているが貴殿を傷つけるつもりはない,この場所から退去するか,さもなくば自分達の風習に従えと言います。

スミスさんは,ここを立ち去れ。ここが汚されるのを見る位なら,死んだ方がまし,と言ったのですが,オケケは「賢く」翻訳。「友達のように悲しんでくれて感謝している,自分達の手で解決させて欲しい。」しかしエグウグ達は,お互いに理解してないからバカな事が起きる,彼を退去させろ,と主張。スミスさんは頑張りますが,赤土でできた教会はあっと言う間に廃墟に。

結果的に,オケケの気転により,さらに悪い事が回避されましたが,ただ,私,通訳にコレをやられるのが嫌で,英語の勉強しておりますだ。

オコンクォはその事件のお陰でちょっと幸せな気分になりました。ちょっとの間,村人の尊敬が戻ってきました。ついついスピーチにも力が入ります。

一方,白人達もウムオフィアの民に気付かれないよう,じわじわと対策を練ってました。そしてウムオフィアの6人の代表が彼らに会う事になりました。オコンクォもその中に入っています。6人の代表のリーダーオグブエフィ・エクウエメが,エグウグを殺されたと説明しますが,白人達は,突然彼らを全員捕らえます。君たちを傷付ける気はないよと言いながら,多額の身代金を要求します。自分達は本国の法律に従っている,家を焼くなど会ってはならぬ事だと言い,彼らに手錠をかけました。3日間食べ物も水も与えられず,トイレにも行かれてもらえません。

あまりの屈辱に,やがて6人のうち数人は,我々はしばり首になるのだろうと弱気な事を言い出します。しかしオコンクォは強気で,だから殺しておけば良かったんだ,と言います。それを立ち聞きした看守に,皆しこたま叩かれます。

ウムオフィアの民は,要求をのんで,身代金を支払いました。実はメッセンジャーがその一部をピンハネした事を誰も気付いていません。


Things Fall Apart (21)

2008-03-26 22:26:17 | BookClub
ウムオフィアの人達は,オコンクォほどは新しいシステムに敏感ではなかったようです。確かに白人は変な宗教は持ち込みましたが,ヤシ油や実の売買が盛んになり,多くの現金が入ってくるようになったのです。

宗教の方も,ブラウンさんという宣教師のお陰で,ただの変な宗教ではなさそうだと,認識されるようになってきました。ブラウンさんは,ウムオフィアの族を刺激しないよう気を付けていました。彼はウムオフィアの人々と仲良くする事を心掛けました。特に,アクンナというお年寄りとは大変仲良しで,彼らは,よく一神教と多神教の違いを議論していたそうです。ブラウンさん曰く「全てを作った全能の神唯1人が本当の神で他はただの木切れ」なのだそうですが,アクンナは「我々にもチュクウという1番強い神がいる。他の神彫る木は確かにただの木切れだが,その木切れはチュクウから来た物。チュクウは他の神をメッセンジャーとして使うのだ。」と譲りません。こんな議論を延々と続けるうち,ブラウンさんはウムオフィアの神を頭ごなしに否定するのでなく,理解するよう務めるようになりました。

でもブラウンさんはしぶとく(笑),自分の教会に皆来るようにと勧めます。さらに学校や病院を建設し,村人の教育を行います。彼の柔らかさやこんな努力が功を奏し,ブラウンさんの仲間は次第に増えて行きました。しかし,彼は体調を崩してしまい,残念ながら長続きしませんでした。

オコンクォが帰還したのは,ブラウンさんの滞在の,最後の時期でした。ブラウンさんは,早速,今はアイザックと呼ばれるンウォイェを送って,会おうとします。ブラウンさんはよかれと思ってやった事ですが,まあ,わかってますよね。(汗)オコンクォはンウォイェを全く受け付けません。その直後の雨季に,ブラウンさんはこの地を去って行きました。

村人にとって,オコンクォはもう過去の戦士でしかないようでした。せっかく自分の帰還を印象深い物にしようとしていたオコンクォのもくろみはハズレ。娘達だけは多少注目を集めましたが,息子達のデビューの方は,そもそも村で3年に1度の儀式で,不運な事にオコンクォの一家は,それまで2年待たなくてはなりません。


Things Fall Apart (20)

2008-03-25 11:16:39 | BookClub
7年も空ければ,せっかくの地位も他の人に取られてしまいます。9人のエグウグの1つを占めた地位だって,最高位のタイトルを得るチャンスだって,新しい宗教に対抗するチャンスだって。。そんな事はオコンクォはよくわかってました。しかし,全てが修復不可能ではありません。それだけに,彼の帰還は華々しい物にしなくてはなりません。彼の計画は,まず息子達を村の社交界?(^^;)にデビューさせる事(オコンクォはすでにンウォイェの一件から立ち直ってました),新しい2人の奥さんを見せ付ける事,そして,母と同じく「水晶の美人」に成長したエジンマや同様に美しいオビアゲリをウムオフィアの有力な若者に嫁がせる事,です。利口なエジンマは,すぐに父の意図を察して,ムバンタでいくら引き手あまたでも縁談を断ってきました。そして彼女は,何故結婚を延期しなくてはいけないかを,オビアゲリに説明する役も担いました。

しかし,ウムオフィアの状況はかなり厳しそうです。オビエリカによれば,今や,若者だけでなく,いい年をしたオグブエフィ・ウゴンナまで改宗しているとの事。白人達は,宗教ばかりでなく,大河の近くのウムルという土地に地区警察という政府機関を持ち,裁判までしているようです。ウムオフィアの人々は,地区警察の白人は傲慢で嫌いだそうで,彼らをコトマ,あるいは,彼らがいつも灰色の短パンを履いているので,灰ケツ(Ashy-Buttocks)(笑)とも呼んでいるそうです。

何故戦わない?というオコンクォに,オビエリカは,「彼らは我々の習慣は悪いと言う。彼らに同調した者達も我々の習慣は悪いと言う。我々の兄弟に裏切られてどうやって戦うのだ? 彼らは,我々の所に静かにやってきて,いつの間にか我々の兄弟を取り上げてしまった。

He had put a knife on the things that held us together and we have fallen apart.


彼は我々をつないでいる物(習慣や神様など)の上にナイフを突き立て,我々をバラバラにしてしまった。。。ここでタイトルロールと思われるセリフが出てきました。そういう事なんですね。。。


Things Fall Apart (19)

2008-03-24 21:23:21 | BookClub
ようやく7年の流刑の期間が終り,オコンクォ達は帰郷する事になりました。母の国で過す間に,オコンクォは,以前よりむしろ豊かになりましたが,彼は父の国の戦いの心の方が好きです。オコンクォは,オビエリカにお金を送って,自分の土地だった場所に小屋を建ててもらう事にします。

そして最後に,オコロの子孫を皆集めて,祝宴が執り行われました。オコロとは,ウチェンドゥのご先祖様,すなわち,オコンクォにとってもご先祖様になります。その席で,ウチェンドゥは,人間は動物より優れていると言います。ウチェンドゥらしくない発言に私は一瞬驚きましたが,その理由は,家族や仲間がいるから。動物は脇が痒い時,自分で木にこすり付けるけれど,人間は掻いてもらえるから,と言うんですね。やっぱり,ウチェンドゥらしくて暖かくて良いですねぇ。(^o^;)

祝宴はヤムのポタージュとヤムのフーフーそしてエグシのスープと苦い葉っぱのスープ。そしてヤギの肉,椰子ワイン。食べ物はホントに豊かですねぇ。

一族の長老の1人はオコンクォに祝宴のお礼の挨拶をします。彼はその後若い世代に苦言を呈します。「お前たちは,1つの事を皆で唱える事の怖さを知らない。忌むべき宗教がお前たちの間に広がっている。父や兄弟を置いて行き,父や先祖の神を犬が急に気が狂って主人を襲うように平気で呪う。恐ろしい事じゃ。」


Things Fall Apart (18)

2008-03-23 16:37:46 | BookClub
村人は,最初,教会はそんなに長くは持たないと思います。彼らは双子を助け出していたのですが,村人は,邪悪の森内での事だからとあまり気に留めませんでした。1度改宗者が村に出て「神は死んだ,力を失った。神殿を皆燃やしてやる」と言って袋叩きに遭った事もあったようです。それでも,村人と教会の関係は,基本的にあまり変らないようでした。

ある時,オスと呼ばれる,「神に捧げられ追放された」双子が教会に逃げ込んで来た事があります。(生き延びた双子がいたのね)彼らは,髪を切ると死ぬと言われ,伸ばし放題。キアガ氏は「神の前では皆平等だ」と言って,「村人はここに家を建てれば我々は死ぬと言ったが,死なないではないか。髪を切っても大丈夫だ。君達の神は間違っているよ。神様はお一人なんだよ。」と,髪を切らせ仲間に迎え入れますが,改宗者の中には,オスを仲間に入れるのは耐えられない,と,村へ戻った者がいました。

一方,村では,この頃少し力を付けてきたオコンクォが,「戦うべきだ」と主張しますが,村人は,神を守る為に戦う習慣はないと尻込み。オコンクォは「ある日よそ者が家に入ってきていきなり排便したら,どうするんだ?! 私は戦うぞ!」(汗) 他の村人は「まあまあまあ,彼らを村八分にしようじゃないか。」しかし不満気なオコンクォ。この村には男気がないなあと密かに思ってます。

教会の女性が水場から締め出され,キアガ氏は何故なのか確かめに村に入ります。オコリという男が神聖なパイソンを殺したという話を耳にします。しかしオコリはその日のうちに病気で亡くなってしまいました。村人は,これはまだ自分達の神は戦う力があると理解し,キリスト教を迫害する理由はなくなったと見ます。


Things Fall Apart (17)

2008-03-23 12:25:25 | BookClub
宣教師はムバンタに住む事になって,村のお偉いさん方に,どこか教会を建設する場所を分けて欲しいと言います。優しいウチェンドゥは,まともな土地を提供しようかと言います(この人ホントに優しいのね)が,皆ムバンタの邪悪の森にしてやろうという事で同意。白人は恐れる様子もなく感謝します。どうせ,1市場週(1市場週=4日)も持たないよ,と,思っていたのですが,白人達は生き延びます。彼らは7日に1回教会に来なさいと言います。日曜日(初めてSundayという言葉が使われた),ンウォイェはうろうろしますが,父が怖くて帰宅。村人は神々が人々の不敬を我慢するギリギリの7市場週待ちますが,まだ彼らは死なず。(笑)この辺で一気に信者が増えます。中には,連続で双子を生んで子供を皆捨てられ,家族からも不審の目を向けられる,ンネカという女性の姿も。

この頃,オコンクォの従弟アミクウが,教会にンウォイェを発見。慌てて彼に告げます。オコンクォは家で待ち構え,どもりながらンウォイェを尋問。何も答えないンウォイェを打ち始めると,その声を聞いたウチェンドゥ「息子を放しなされ!」と止めに入ります。ンウォイェはオコンクォの小屋を去り,宣教師キアガ氏に,自分は家を捨ててウムオフィアに行きます!と告げます。

オコンクォは一瞬,なたを持って教会に押し入ろうかと思いますが,心底で教会を「女々しい男どもの集まり」と思っているオコンクォは,また父のウノカを思い出し,ンウォイェを取り戻す価値もない,と,思い直します。


Run!Run!Run!