ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Shahnameh : 1 The Shahs of Old

2009-11-24 16:18:43 | Kindle
他に読む本の候補があったのですが、どうも馴染めないので、このさい、Shahnamehを読んじゃう事にいたします。(笑)英語の表記はこちらに合わせます。

著者Ferdowsiさんは、シーア派イスラム教徒だったそうですが、Shahnameh自体は、イスラム教よりもっと古い宗教ゾロアスター教に基づく世界で描かれているそうです。だから、今日の中東の世界とはちょっと違う雰囲気ですね。Rostam and Sohrabでは、Sohrabのお母さんが自分から好みのタイプのRostamにアタックする肉食系美女だったり、Sohrabと戦う女戦士などが印象的だったし。。

という事で、とりあえず読んでみます。

Kaiumersは最初の王で、人々は虎の皮をまとい、国は大変栄えたそうです。でも、悪い神Ahrimanがこれを妬み、Deevである彼の息子を送ります。Kaiumersの息子Sajamukが迎え撃ちますが、Deevの方が圧倒的に強くて、倒されてしまいます。

トールキン的世界で言うと、Ahrimanて、モルゴスのような人(人じゃないけど(笑))なのでしょうかね。Deevは、さしずめ、オークと言った所かな。

さて、息子を殺されたKaiumersは嘆き悲しみますが、Sajamukの息子Hushengが仇を取ってくれたのを見届け、この世を去ります。

Hushengの息子Tahumersは、人々につむぐ事を教えます。彼自身、Deevからも書き方を教わったそうな。悪い人達が賢い(賢い人が悪いのか)という考え方は、トールキンの世界とも共通していますね。

その息子Jamshidも偉大な王様だったそうです。この人は非常に長生きでしたが、長生きが過ぎて?ちょっと勘違い、ちょっと困った王様に。。。それを見ていたAhriman、アラビアの王子Zohakをそそのかし、父を殺させ、王に仕立てます。その後ZohakはJamshidを倒してペルシャの王に。しかし、元々は悪い人でなかったZohakは、善き事も悪き事も国民に伝える王様になります。でもそれでは不満なAhriman、コックに化けて、おいしい料理の褒美にキスを頂いたり、賢人に化けてアドバイスしたり、ついにZohakをホンモノのイジワル王に仕立てます。Zohakは蛇を使って人々を支配します。(ヴォ卿のような奴だな(笑))彼の支配はその後1000年に及んだそうです。。

人々の嘆きを聞いたゾロアスターの最高神Ormuzd、Jamshidの孫をこの世に送り出します。Feridounと名付けられたその子が生まれた日、Zohakは杉の木のような若者に倒される夢を見ます。予言者に相談して、その子の存在を知ったZohakは、Feridounを捜しに出ます。Feridounの母は心配して、わが子を森に隠します。Feridounを育てたのは、Purmaiehという、頭に孔雀のような毛の生えた美しい雌牛だったそうで、Feridounは大人になってから雌牛の兜を被っていたそうです。で、その後インド等に隠れ住みます。

その頃、Zohakの宮殿をKawehという職人が訪れ、17人の息子のうち16人をZohakの蛇に殺されたと訴えます。ZohakはKawehをなだめますが、Kawehはそれを受領せず、市場で反旗を翻します。

16才に成長したFeridounはKawehと出会って共に立ち上がります。ちなみに、その後FeridounはKawehのエプロンをKawaneeと呼んで旗印に使ったそうでございます。(お~エプロンと言っても立派なモノなんですね(^^))彼らはZohakを追ってエルサレムにたどり着き、守っていたDeevを倒して占領します。知らせを聞いて駆け付けたZohakを、Feridounがねじ伏せます。その後、天使Seroschの助言により、ZohakはDemawendの山に鎖でつながれ、永遠に放置される事となり、Feridounが新たなペルシャの王になります。

悪い人を鎖につないで永遠に放置するというのも、トールキンの話にあったような気がしますね。それにしても、Demawend山の美しい事!

ちなみにZohakは人間ではなくドラゴンだったという話もあるそうですよ。


A Dog of Flanders 資料

2009-11-09 23:43:28 | Kindle
Wikipediaのページはこちらでございます。これによると、ネロが見たかったルーベンスの絵はこちら。ルーベンスとはどういう人かというと、こちら。ちょっとおしゃれで怖そうな感じの人ですね;

作者のOuidaさんは、動物愛護運動家だったそうです。どうりで、パトラッシュに暖かい目が向けられているわけですね。


A Dog of Flanders

2009-11-08 19:55:31 | Kindle
Kindleでもう1つ、短いお話に挑戦しました。
有名なお話なので、中身どうこうは言いませんが、何分、読んだのは子供の時+かの有名なテレビアニメのせい(いや、悪いという事ではなくて。。)で、すっかりオリジナルのお話を忘れておりました。

舞台はベルギーですが、作者はOuidaというイギリス人。つまり、原作は英語です。しかも、ペーパーバックなら厚さ5ミリ程度の短編です。私は、以前ペーパーバックをAmazonから100円で買いましたが、なにせ薄いのでどっかに行ってしまい、100円だったからもう1回買ってもいいかなと思ったら、
A Dog of Flanders (Dover Children's Thrift Classics)A Dog of Flanders (Dover Children's Thrift Classics)
価格:¥ 150(税込)
発売日:1992-05-01

何と今やとほほな値段になってしまった(笑)ので、Gutenbergから仕入れました。(^^v)

で、Ronstam and Sohrabを読み終わった後に読み始めたんで、実際は3日位かかりましたが、短いのですぐに読み終わりました。Ronstam and Sohrabと同様、偶然が幾つも重なって起きた悲劇のお話なのですね。

しっかし、東京辺りでも12月~1月は凍死事故もあるというのに、真冬のヨーロッパで、夜、子供が外を歩いているというのに、「明日の朝捜しに行こう」という、文字通りのKY振りには、超呆れましたわ。大人になって読んでみると、悲しいというよりは、怒りがこみ上げてくるお話ですね。実際、昔のヨーロッパでは、貧しい子供が街角で放置されて命を落とす事は珍しくなかったそうです。現在北欧などは福祉が進んでいますが、背景にそういう事があったから、というのを聞いた事があります。。。

追記:実は、昔1回このブログで取り上げた事がありました。こちら。その時は読み終われなかったのね。(笑)今回はあまり癖を感じませんでしたが。。。それってきっと直前にRostam and Sohrabを読んだせい!(爆) そうそう、話し言葉に、thouとかthyとかtheeとか、areがartだったり、読みにくかったです。(Rostam and Sohrabは"thou art ..."のオンパレードでしたっ)確かに英語初心者向けではありません。


Rostam and Sohrab (5)と感想

2009-11-07 20:46:46 | Kindle
いよいよ、RostamとSohrabが一騎打ちする事になりました。
しかし、RostamはSohrabが息子と知りませんし、Sohrabは相手の名を知りません。

偶然が重なって、Sohrabは父を知らないでいたんですよね。こういうお話、たまらなく好きだ、という方も多いでしょうに。日本でももっと知られればよいですよね、シャー・ナーメ。

Sohrabは、名前を明かさない相手に対して、何故か親しみを感じてます。Rostamも何となく親しみを感じてますね。Sohrabは、何とか名前を聞こうとしますが、Rostam、どうしても言いません。試合は互角。。。しかし、やがて若いSohrabがRostamをもう1歩まで追い詰めます。ここで待ったをかけるRonstam。。。

SohrabはAfraisiyabから送られた武将に、相手の名を尋ねますが、Afraisiyabの腹心の武将は意地悪して教えません。(汗)

Ronstamは、神に預けた力を返してもらいます。(汗)
そして翌日、運命の一騎打ち。。。力を返してもらったRostamが勝利。Sohrabは致命傷を負い、この敵は父が討ってくれるだろうと言います。その父の名前を聞いたRostamは愕然っ。しかしもはやSohrabを助ける事はできません。Sohrabは、相手が父と聞くと落胆して、もう何をしても無駄です。きっとそれが運命だったのでしょう、と言います。

Sohrabの葬儀には、Rontamの両親もやってきました。人々も皆悲しみ、特にSohrabの母Tahminehの悲しみは大きく、彼女は1年後に息子の所へ旅立ちます。。

‥というようなお話でした。偶然が重なって不幸な結果になってしまいました。

そうか、何故、The Kite RunnerのHassanが、この話を好きだったのか、とてもわかったような気がしました。(泣)

でも、古代ペルシャの英雄はもとより、女性達も生き生きとしていて、先を読むのが楽しみでした。何か途中の章だけを読んでしまい、例えて言えば、三国志のレッドクリフの部分だけを読んだような感じですが(笑)、面白そうです。そのうち、1章から通しで読んでみようと思います。


Rostam and Sohrab (4)

2009-11-04 22:51:39 | Kindle
Rostam、Iranの王Kai Kawous、双方報告を聞きます。Kai Kawousは激怒。Rostamに怒りをぶつけます。あまりのヒドイ怒り方に、Rostam逆ギレ。自分は戦いを続けるが、自由な人間として、神のみを信じて生きる、と言って、ぷいっと出て行ってしまいます。これに驚いた人々は、慌ててRostamを引き止め、王も自分が悪かった、言い過ぎた、と、王座を降りて迎えに行く始末。。(笑)

10才の息子に負けず劣らずなお父さん、ですな。(^^;)

ようやくまとまったIran軍、揃って雄叫び。それを聞いたSohrab、喜んで迎え撃つ準備。

さて、Rostamは、その噂の若い兄ちゃんとはどんな奴かを確認する為、Sohrabの陣営の祝宴に変装して出かけます。その時、祝宴の席には、Tahminehの弟Zendehがいました。実は、ZendehはRostamをわかるかもしれないと、Tahminehが送ったのでした。Zendehは、人が隠れている(実はRostam)のを察知。「そこにいるのは誰だ?」と尋ねますが、Rostam、ヤバイと思ったのか、Zendehを殺してしまいます。(ひぇ~、義弟がわからんかったか?)Zendehが殺されているのを見て、Sohrabは嘆き悲しみます。

Sohrabは、捕らえていたHujirに、Iran軍について尋ねます。○色のテントは誰の物か? ××の紋章は誰の物か? △△は誰の下で働いているのか? 実は全てRostamを捜す為のなぞかけだったのですが、Hujirは殆どの人物については正直に答えます。しかしRostamについては、一切答えませんでした。Sohrabは、正直に答えれば命を助けてやろうと言いますが、HujirはRostamの居所を教える位なら、と、死を選びました。


Rostam and Sohrab (3)

2009-11-03 20:42:42 | Kindle
Rostamのお話の当時、広く信仰されていたのは、ゾロアスター教だったようです。だから王宮のお食事に、イスラム教では禁止されているワインが付いたりするんですね。で、ゾロアスター教の神様の名前もちらほら。

さて、Rostamの息子Sohrabは、生後1ヶ月で12才並みの才覚を持ち、5才で武器を全てマスター、10才で国中で並ぶ者のない強さに育ったとか。ここで母TahminehはSohrabに父の名前を教え、父からもらった宝石を彼に与えます。しかしSamenganは既にRostamの敵Afraisiyabの掌中にあり、SohrabもIranと戦わなくてはなりません。そこでSohrabは、Iranの王Kai Kawousを倒して父Rostamを王位に付ける事を目標とします。

ところが、Afraisiyabは、Sohrabの存在を知ると、彼を利用してRostamを倒す事を思い付きます。甘い事を書いた手紙を送り、彼の兵を送ります。

Sohrabは、白の塔を攻めに行きます。そこにはHujirという城主がいます。SohrabはHujirと戦って圧勝。それを見ていたHujirの忠実な部下の老兵Gustahemとその娘Gurdafrid。Gurdafridは武器を操る勇敢な女性で、Sohrabに戦いを挑みます。戦いは五分五分。しかしSohrabが優勢になり、一体どんな「男」が自分と互角に戦えるのか顔を見てやろうと思って兜を取ってみると、女性。しかし、彼は思わずGurdafridに恋をしてしまいます。(10才でしょ?(^^;))城を明け渡すよう彼女に命令しますが、Gurdafridは百戦錬磨。和平を申し込み、城に一緒に入ろうとSohrabの一瞬の隙をついて、Sohrabの目の前で扉をぴしゃりと閉じ、城壁に駆け上がって笑い飛ばし、家に帰れ!と。(^^)

Sohrabは激怒。しかし何とか持ちこたえたGustahemは、Iran側に助けを求めます。


Rostam and Sohrab (2)

2009-11-02 23:45:35 | Kindle
短い話なので、すぐ読み終わると思いきや、文章が古風で難しい上に、ペルシャの歴史には疎くていろいろ調べなくてはならないので、めっちゃ時間かかります~。

しかし、読むにつれて、LOTR好き、兜モノ好きにとっては、結構ツボな所満載‥‥これはなかなか面白いぞ。(^^) 時間をかけて調べながら読む価値ありますよ。さすが、あの聡明なHassanの愛読書だったというだけの事はあります。

作者はHakim Abol Qasem Ferdowsi Tousi(一般的にはFerdowsi)という人。へぇ、もしかして、The Thousand Splendid Sunsに出てくる、Lailaの本大好きなお父さんの名前はここから来たのでしょか?

シリーズ全体の主人公は、Rostamという英雄です。本当は最初から読んで、Rostamの生い立ちを知らなくてはいけないんですけど、とりあえず、この辺でチェックしときましょう。(^^;)

Rostamは、ある日何やら胸騒ぎがして、愛馬Rakhshと共にSamengan(現在のアフガニスタンの北部ですね)という所の近くに、狩りにお出掛け。狩りは成功し、獲物を平らげて満足してお昼寝していると、そこを通りかかった騎士達=泥棒が、Rakhshにちょっかいを出すと、激怒したRakhshは、泥棒をこてんぱんにやっつけ(Rakhsh馬です念のため(笑))、そのままSamenganに行ってしまいます。

目覚めたRostam、愛馬がいない事にショックを受け、彼もSamenganへ。Rostamは、Rakhshが見つからなかったら、皆の首が飛ぶぞと大だだ(爆)。王様はまあまあと彼をなだめ、ワインと食事で歓待。そこへ、美しい王女Tahminehがやってきます。この肉食系姉ちゃん、今まで好みの男性が現れた事がないそうですが、英雄Rostamが来たと聞いて、早速押しかけて来たのだそう。

しばらくお話しているうちに、流浪の身なれど栄光だけで終わりたくないと思ったRostamは、彼女の美しさにひかれ、Samenganの王に、彼女を頂きたいと話し、王も快諾。Rostamは、Tahminehに彼の腕のオニキスを与え、自分の子が生まれたら見分けがつくように、女の子だったら髪に、男の子だったら腕に付けるように言います。

やがてRakhshが見つかり、Rostamは再び旅に出ます。

その後、Tahminehには男の子が生まれ、Sohrabと名付けられます。


Rostam and Sohrab (1)

2009-11-01 12:41:38 | Kindle
今回は、Kindle読書に挑戦してみようと思います。
取り上げた題材は、ペルシャの叙事詩シャー・ナーメ(Wiki日本語Wiki英語翻訳(英語))の中の1つの挿話、Rostam and Sohrabでございます。

日本語版もあるんですよ。
王書(シャー・ナーメ)―ペルシア英雄叙事詩 (東洋文庫 (150))王書(シャー・ナーメ)―ペルシア英雄叙事詩 (東洋文庫 (150))
価格:¥ 3,150(税込)
発売日:1969-11


何故こういう物を取り上げたかというと、1年位前に読んだ
The Kite RunnerThe Kite Runner
価格:¥ 1,426(税込)
発売日:2004-04-27

で、忠実で聡明な召使いHassanが大好きだった物語だというので、どういうお話なのかなと気になっていたんですよ。

‥という事で、英語で物語が読めるリンクがありましたので、早速、Kindleにコピーして、挑戦しま~す。



The Angel of Death : 14 と感想

2009-11-01 09:21:03 | Athelstan・Doherty
The Angel of Death (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)The Angel of Death (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,261(税込)
発売日:1991-12-05

ようやく大詰めです~♪
ここからは事件解決なので,簡潔に。。
翌日コーベットは武装。St.Paulに寄ると,第2の事件で大騒ぎ。コーベットは召し使い達を一旦教会から退去させ,コーベットは酒場に戻り,いよいよ真犯人と会う為の段取りを付けます。

‥‥犯人に肩を刺されたコーベット,聖バーソロミューのトマス神父の所に入院。(汗)起きたのは8日後だそう。ミーヴがやってきました。今後数ヶ月,結婚式まではロンドンに滞在するそうです。

‥という事で,ヒュー・コーベット第4弾,ようやく読み終わりました。ここまで,通常のドハティ本の半分の厚さだったのですが,次の巻から普通の厚さになります。前3巻は,ミステリーというよりは,アクションの要素もあったのですが,この巻はアセルスタンシリーズのようなミステリーになりました。ということは,今後もこの路線で行くのでしょうかね。

主人公が最後に大怪我をするという展開は,こないだ読んだJohn de Wolfeシリーズの1巻とも似てますが,この時代,これだけの怪我をすると,その後ずっと痛みを引きずる事になるのではないか,心配です。

巻を追うごとに枯れていく?(^^;)コーベットとは対照的に,ラナルフが巻を追うごとにたくましく成長しているのが嬉しい(というより楽しい)ですね。今回はついに子供ができて,手元で育てる事はできませんが,一応お父さんになっているのが何とも微笑ましいです。
次のドハティはどのシリーズを読もうか,考え中ですが,しばらくご無沙汰のシャロットにしようかな。


Run!Run!Run!