２月１０日（火） 再び信州へ （１）

　”山間の日の出”（長野市～白馬村）

　２月８日。二週続けての信州行きとなった。
メインは翌日の松本市の親戚のお見舞いだ。

　高速の深夜割引を使おうと家を出た。
車のライトがいらないほどの明るい月明かりであった。

　白馬村まで北上し、北アルプスを見ながら松本まで南下する予定だ。
長野ＩＣで高速を降り、白馬村に向う途中で日が出てきた。

　路面は雪こそ少ないが、凍結している。
車から降りるとき雪がないからといって安心できないのだ。

山間の日の出

　雪化粧の山に日がさしてきた。
ところどころにあるチェーン装着場に停めては写真を撮る。

チェーン装着場で

　里に出てきて広いチェーン装着場があったので車を入れた。
風が強くあちこちで風が雪を舞い上げている。

地吹雪

　地吹雪が撮りたくて橋の脇に車を停めた。
小さな橋を渡って畑の縁に立った。

　この日はあちこちで風が強かったらしいが、この地吹雪もすごかった。
風を背に受けて踏ん張りながら撮っていたが、体ごと持っていかれる強さで何度もよろめいた。

　レンズに雪が吹き込んでもらさらと落ちるだけだ。
５分くらい居ただろうか、車に戻った時は指の感覚はマヒして痛い。
　暖房の噴出し口に手をあてて歯を食いしばってこらえる。

　青森の地吹雪ツァーに行って見たいと日ごろ言っていた自分が滑稽に思えた。
青森のはるか手前で参っているようでは。

興奮の出会い キレンジャク

　前々の写真のチェーン装着場でのことだ。
車を停車しようとした時、車の真ん前の風に揺れるナナカマドの木に鳥がとまっている。

　「ちょっと違う鳥だ」とカミサンが双眼鏡を取り出す。
「アッ！アッ！」と言って動作は興奮しているが言葉が出てこない。
「レンジャクだ」。

　今度は私があせった。座席の真後ろに置いてあった鳥カメラが手に取れない。

キレンジャク

　ようやくカメラを取って車から出る。

　下が滑る。
最初にファインダーに入ったのはヒヨドリだった。
赤い実をくわえていたのでシャッターを押してしまったか゛そんなどころではない。
　私がとんちんかんな所にレンズを向けていたので、カミサンが車の中からしきりと木の上を指差している。

　距離は近いが、細い木は風に揺れている。
ようやくファインダーに納めてシャッターを切った。

　もっと左に回って横から撮りたい。
車の後ろを回って左に出ようとしたら、風に流されるように飛んでいってしまった。
　何でこんな一面雪の中に。あとにも先にもこの場限りの２年ぶりの出会いだった。

白馬村

　”松川に架かる橋の上から”

　ようやく見慣れた白馬村に着いた。
駅前の道を山に向う。

　「あそこの風呂やってるかな」。「今入ったらいい気持ちだろな」。

　山は上のほうは雲に覆われている。



　

白馬村

　ここに長居はするつもりはない。
アルプスを見ながら松本まで南下するだけだ。

中綱湖

　仁科三湖を回る。
一番小さな中綱湖だけが氷に覆われていた。

中綱湖

　同じ場所でも日がさした時と、陰った時では表情が全く違う。

　このシリーズは３回に分けてアップします。