６月２６日（金） 信州へ（３） 記憶の穴埋め

　”ホタル童謡公園駐車場で　”　　（６月２３日）

　長野県辰野町は伊那谷の北の端にある。
諏訪湖から流れ出た天竜川が伊那の平に出る岡谷市と辰野町の境は、
谷が狭くなっていて人家も少なく昔からホタルの名所であった。

　

記憶の穴埋め

　　　　　　　　　　　”暗くなる前に夕食を済ませて”

　辰野のホタルが見たい。
こんな思いを抱いたのは昨年自宅近くの山の沢でホタルを撮ってからであった（7/13ブログ）。

　カミサンも同じ思いがあったようだ。
私は小学生の頃一度ホタル見物に連れて行ってもらった記憶がある。
シーズンには臨時バスが運行されていた。
　暗闇で街灯もない道を歩いた記憶があるが、ホタルを見た記憶が私にはないのだ。

　カミサンも子供の頃兄に連れられ辰野のホタルに来たという。
しかしどこへ連れて行かれたのか場所の記憶が全くないという。

記憶の穴埋め

　”夕食を済ませての帰り”　カミサン作

　小学生では場所の記憶が薄れるのは当たり前かも知れないが、
程なく私たちは信州を離れて暮らすことになり、ホタルの記憶も薄れるばかりだった。
　私たちが成人した頃は、高度成長時代で工場廃水や、家庭排水、
農薬などによりホタルの生息環境は悪化の一途をたどったに違いない。

　そのホタルが今あの地域によみがえっている。遠い記憶の穴を埋めたい。
こんな思いが募ったのでした。



　

　

記憶の穴埋め

　　”天竜川　公園へ渡る橋の上から”

　公園に近い駐車場に着いたのは午後５時を回ったばかりであった。
　夕食を済ませて又来ようとしたら、今停めておかないとすぐにいっぱいになってしまうという。

　しかたない、町まで１５分位歩いて夕食を済ませ７時半近くに公園に戻った。
　公園の入り口で係員のおじさんに、カミサンが娘の頃このあたりに来たのだが場所を覚えていない話をする。
　実家はどこかと聞かれて答えると、その人はカミサンの兄の同級生であることが判明。
　記憶の穴の埋まりすぎだ。　今日は親戚にはお忍びで来ているのに。

ホタル童謡公園内へ

　カミサン作

　カミサは初めての、マニュアルフォーカス、マニュアル露出撮影である。
一通りのカメラ扱いの説明をしている間に見る見るホタルの光がきわだってきた。


　
　

.

　カミサン作

.

　天竜川の水面が見えている。、上は中央自動車道。

.

　一億総カメラマン時代だから、長時間露光は大変だ。
携帯を振り回す人あり、フラッシュを光らせる人あり、オートフォーカスの赤外線ビームが走ったり。

　放送でフラッシュをたかないように言っていても持ち主がコントロールできないのだからしょうがない。

　かなりのＮＧカットを撮ることとなった。

.

　カミサン作

.

　カミサン作

　駐車場に戻った時はすでに夜の１０時に近かった。
明日の天気は悪そうだし、帰ろ帰ろ。　　強行日帰り旅でした。

　今回カミサンの写真がホタルでは４枚、私は２枚。トータル半分がカミサン作となった。

　いつものピントの甘さや、色の濁りが今回は欠点にならずに雰囲気が伝わっていました。
　私の高いレンズとホディーが泣いている。