１０月１６日（金） 立山黒部へ （３） 黒部峡谷 トロッコ電車

　　”トロッコ電車始発駅　宇奈月駅”　 （１０月１３日）

　「おい！何をぼけっとしてるんだ、こっちだ」。
駅舎から出て来た男性が仏頂面で広場の女性を怒鳴っている。
　奥さんが集合場所を間違えて一人で広場にいたのだ。

　表に出ないだけで似たようなことは夫婦間ではちょくちょく起きているようだ。
昨夜は宴会後自分の部屋が分からなくなった人。湯上りに脱衣篭が分からなくなった人。
　年相応に出るものは出る。
カミサンに笑いながら話したら、かく言う私も集合場所をこの広場と勘違い。
　「中央の入り口の前に集合じゃなかったの？」。「入り口を入った中でといったでしょう」。
　人のことを言ってられない。参った参った。駅前広場は観光バスが満杯だ。　

　

トロッコ電車出発

　お任せ旅行だから知らなかったが、私たちの乗ったのは普通車（オープン型）。
全部同じかと思ったら、特別客車（窓付、向かい合わせ座席）、
リラックス客車（窓付、座席転換可）、パノラマ客車（窓付、ガラス天井）。
　ここまで来たら絶対風を受けて乗りたい。

　この写真、かなり身をのり出して撮ったように見えるでしょう。
カーブがきついからそう見えるだけ、写真に写っている人と同じようにお行儀よく座って撮りました。

　

ヨーロッパの城風発電所

　地元富山県出身の女優、室井滋の音声ガイド付です。

ヨーロッパの城に似せて作ったと説明していました。
　まだこの辺の黒部川は濁っています。
どこかの支流から濁りが入っているのでしょう。

猿用の吊橋

　濁っていた水が急に青くなった。ちょっと深くなって流れがゆるくなるとこの色になる。
　右手の吊橋は猿が谷を行き来できるように作ったそうです。
人間用ではないので、もちろん手すりはいりません。こんな橋始めて見ました。

駅

　結構あちこちで工事をやっている。この切り立った峡谷だから度々メンテしなけ
ればいけないのでしょう。
　絶壁の様な所に足場を組んで作業用の平場を作り、その上に小さな重機を乗っけ
て作業している。
目線の高さで見ているとなんでもないが、下を見てからぞっとする。
　駅員を見たらなぜかほっとした。

列車交換

　もちろん単線だから駅ですれ違うしかない。
帰ってくる電車の方がかなり空いている

トンネル

　このトンネルは新しく、壁にふくらみがあるから列車との隙間が広い。

鐘釣駅到着

　”降車ホームのすぐ下は黒部川”

　終点欅平駅のひとつ手前の鐘釣（かねつり）という駅で私たちは折り返しだ。
約一時間の散策時間がある。
　張り切ってはみたものの、案内図から駅の周辺を周遊するイメージでいたが、
峡谷の斜面に張り付いた駅では、駅に表も裏もない。
動けるのは線路に沿って歩く一本道だけである。

　幼稚園位の子供が川を見て「何か入れたの」と親に聞いている。

万年雪展望台

　鉄道がトンネルに入るその上を平らにして谷に張り出すように展望台がある。

　例年、対岸の沢の出口に黒部の万年雪が残っているのだが、今年は雨で流れてしまったそうです。

　対岸左手の浅い場所にイワナが群れを作っていた。10数尾はいた。すべて尺クラスだ。

川原の温泉

　川原までは階段をかなり下りるようだ。
途中まで下りた。時間的には間に合ったが、登ってくる時のことを考えて降りるのをやめた。

　紅葉見物にはまだ早かったが、ワイルドな自然を体感した。
連続するカーブに列車のレールが鳴る音が何時までも耳に残った。

帰りの日本海

　帰りは日本海沿いを走って上越市から内陸に入る。
パック旅行にお決まりのみやげ物店は海辺の海産物屋だ。
　高速から下りて海辺の一般道をしばし走る。

　立山黒部シリーズをこれで終わります。格安旅行の評価ですが、これはこれでありでしょう。
　帰ってきてから、上海４日間29900円ってのがありました。癖になると困るな。

　明日、長野県に同窓会に行ってきます。ブログは１９日に再開します。