7月末の 信州へ(5) 霧の中のライチョウ-1
ふもとで山頂は強風で濃霧ですという意味がようやく分かった。
台風が去っても吹き返しの風があること。
そして3000m級の山に当たった風は
斜面を上昇したちどころに霧となること。
風が新しい霧を作るのだ。
風があれば霧が飛んでくれると、
登りたい欲が勝手に思い込んでいただけだった。
畳平バス停から、窪地のスロープを県境バス停までゆっくり歩く。
今日はその往復でも良いやと思いゆっくり歩く。
コマクサ
しかしたちどころに窪地を上がって県境バス停に出てしまった。
「登ってみる?」。
大黒岳への事だ。ライチョウの可能性が最も高い場所だ。
最も足に弱音を吐いていたカミさんが言い出した。
「ゆっくり行ってみるか」。
内心、あんたも好きね~。
イワギキョウ ↓
ライチョウ発見
霧が濃く視界もきかないなかでライチョウが見つかるのだろうか。
登っているのは私たちだけのように思っていた。
すぐに尾根線に出て一休み。
すく近くからイワヒバリが飛び出したがこれは撮れなかった。
「あ、何か鳴いた!」。
こういう時のカミさんの感は意外と当たっていることが多い。
しばらくあたりに目を凝らしたが、分からない。
ゆっくりゆっくり前進することにした。
すると霧の中に4、5人の登山者発見。
立ち止まっている。ライチョウがいると確信し急いだ。
雷鳥♀親 ↓
やっぱりさっき鳴き声を聞いたのは空耳ではなかったのだ。
↓ 雛が二羽いる。
警戒心もなくこちらに寄ってくる。
時々親が注意を喚起するように短く鳴く。
「親の心子知らず」、は鳥も人間も同じだ。
↓ 目の上の赤いラインを見たのは初めてでした。