中国国家安全省と関連したハッカーがヒューレット・パッカードとIBMのネットワークにハッキングしたとロイターが報道していた。国家安全省には1000万人のハッカーを抱えていると言うから、コントロールできなくなることもあろう。考えもせずに1000万人もの協力者を仕立てたことは、国家の方針とは違う方向に行くことはありうる。
[ワシントン/ロンドン/サンフランシスコ 20日 ロイター] - 中国国家安全省と関係があるハッカーが米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)とIBMのネットワークに不正アクセスし、顧客企業のコンピューターにも侵入した。事情に詳しい5人の関係者が匿名で明らかにした。今回のハッキングは「クラウドホッパー」として知られる中国のサイバー攻撃の一環という。
12月20日、中国国家安全省と関係があるハッカーが米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)とIBMのネットワークに不正アクセスし、顧客企業のコンピューターにも侵入した。写真はHPEのロゴ。ニューヨーク証券取引所で2015年11月撮影(2018年 ロイター/Brendan McDermid)
IBMは企業の極秘情報に不正アクセスされた形跡はないと発表。HPEは、クラウドホッパーに関してコメントしなかった。
関係者によると、クラウドホッパーによって不正アクセスされたのはHPEとIBMだけではないという。
別の関係者よれば、HPEとIBMのネットワークはクラウドホッパーによって数週間から数カ月にわたり何度も侵入されたとした。
IBMはサイバー攻撃に関する調査を今夏に行ったほか、HPEは2017年初頭に大規模調査を実施したという。
もう1人の関係者は、サイバー攻撃は持続的に行われており、ネットワークの安全性を確保するのは困難との見方を示した。
IBMは不正アクセスされたコンピューターに新しいハードドライブや基本ソフト(OS)をインストールすることによって対応しているという。
連邦捜査局(FBI)や国土安全保障省の代表者はコメントを控えた。米司法省や在米中国大使館の当局者からのコメントは現時点で得られていない。
英政府の報道官はクラウドホッパーなどによって不正アクセスされた企業についてコメントを控えた。