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集会報告、読書記録、観劇記録などの「ときどき日記」

東京衆議院25選挙区、市民と野党が大集合!

2017年03月16日 | 集会報告
3月13日(月)夕方、衆議院第一議員会館地下の大会議室で「東京衆議院25選挙区、市民と野党が大集合!」が開催された(主催:市民と野党をつなぐ会@東京)。25選挙区全区の野党の予定候補と市民で300席はすぐいっぱいになり、熱気があふれた。入りきれなかった方は、参議院議員会館の第二会場に向かい参加者数は420人に上った。

右から、糸数、長妻、小池、山内各議員
まず、長妻昭(衆議院議員、民進党東京都連会長代行)、小池晃(参議院議員、日本共産党書記局長)、山本太郎(参議院議員、自由党共同代表 予算委員会のため遅れて第二部で発言)、糸数慶子(参議院議員、沖縄の風)の各党代表者、そして国政政党ではないが、東京の市民運動や野党共闘では大きな役割をもつ生活者ネットの山内れい子都議会議員(東京・生活者ネット)のあいさつがあった。
元祖野党共闘の糸数議員は「2014年の名護市長選挙、市議選、知事選、衆議院選挙での4区すべてで野党共闘により勝利した。辺野古新基地建設、オスプレイ反対でまとまったからだ。東京も25区すべて野党共闘を実現し、沖縄をみならい、闘いを勝利していこう」とアピールした。山本議員は「(野党共闘だと)自分的にはこの党のこの政策は、というのはたしかにある。そこをぐっとこらえなければいけない、という大人になるためのステップをここ3年、永田町で踏んできた」と笑わせてくれた。
次に予定候補者の紹介となった。この日、予定候補者は25のすべての選挙区から42人が参加した。現職の菅直人、池内沙織、柿沢未途といった方から今回初挑戦の方までさまざまだった。一人ずつ名前が紹介されると、右手を挙げて「はい、がんばります」と元気のよい声が響いた。
そして政党代表者の写真と、全員集合写真を撮影した。
                         写真提供 市民と野党をつなぐ会@東京

休憩後の第二部は鈴木国夫共同代表の報告から始まった。

今までの選挙は投票所に行って選択して投票するだけの「選ぶ選挙」だった。ところが昨年の参議院選挙の一人区からガラリと変り、統一候補をつくりこういう政策でやってほしいという「つくる選挙」になった。
目黒・世田谷では昨年各政党を招いて何度も話し合いの場をもち、そこでわかったことは民主主義というのは、手間ひまをかけて話し合いながらいっしょに変えていくことなのだということだった。
候補者のほうでもこんな経験はなかった。いままでは支持する候補の後援会に入る、候補は支持者が集まる後援会で話をするというスタイルだった。
それが、あなたの政党は支持しないが、こういう政策をやってほしいという選挙のスタイルに変った。それを実際にやるのはそれぞれの選挙区の市民だ。わたしたちは「つなぐ会」をつくったが、これは連絡会に過ぎず、主体は地域の市民だ。地域横断組織をつくり話し合いながら候補者と政策を作り上げていくことが基本だ。
今日の会の目的のひとつは、全国でまだ市民の会がないところの人が勇気づけられればということだ。

「つなぐ会」の市民と選挙の新たなモデルの提示と選挙にこめる思いをよく理解できる報告だった。
国会質疑から駆けつけた山本議員のスピーチをはさみ、市民連合の広渡清吾さん(市民連合・東京大学名誉教授)から「市民と野党をつなくというこの集会のコンセプトには、戦後の日本社会の歴史のなかで画期的な意味をもつ。立憲野党4党の共通政策をつくり、統一候補と最後まで闘いたい」と連帯の挨拶があった。
各界からの連帯の挨拶を、藤野正和さん(日教組都高教委員長)、喜入(きいれ)肇さん(東京自治労連書記長)、武田隆雄さん(宗教者平和ネット幹事、日蓮宗日本山妙法寺僧侶)、平田真吾さん(創価学会/創価大学有志の会)の4人からお聞きした。たしかに多彩な「各界」の方たちだった。
わたくしは創価学会/創価大学有志が「一昨年の安保法制以来、公明党や学会専従職員を疑問視する会員が澎湃(ほうはい)と声を上げ始めている。有志は現自公政権とその背後に蠢くものを打ち倒す所存であります」と言い切った勇気に驚いた。昨年夏、愛知で公明党批判をしている学会員の話を聞いたことがあるが、その動きは徐々に加速し始めているようだ。

候補予定者2人まで加えて並んだ町田・多摩の(仮称)市民連合東京23
東京各地の地域市民組織からの報告で、25区のうちこの日は17区18団体の報告があった。
まだ準備中の組織から、政策協定まですませた組織まで進度、規模、スタイルはさまざまだ。この日のスピーチも代表が1人が話したグループがほとんどだったが、会場に参加したメンバー全員に、候補予定者2人まで加えて前に並んだグループもあった。
いちばん進んでいる「市民連合めぐろ・世田谷」(5区・6区)は「昨年4月に結成し5月末に政策協定を結んだ。その後も話し合いを続け政策をさらに練り上げた。今年4月から2周目に入り、予定候補者たちと討論会など、深いところでつながっている」そうだ。
最後に首都圏近隣の県の方から挨拶と報告があった。
神奈川市民連絡会
昨年5月に参議院選を前に、すべての区で勝手連の市民ネットはできていた。選挙後、みな地域のイシューなどに取り組んでいたので求心力が弱くなったが、11月初めに意見交換の場をもち23日に「華麗なる選挙の話をしよう」という、親睦も兼ねカレーをいっしょにつくり食べ、話す1日がかりのイベントを行った。この日18選挙区のうち15区から参加があった。
12月にかながわ市民連絡会の結成集会を行い、真山議員(参院)、畑野議員(衆院)が参加した。この会は個人参加のネットワークだ。今年は2回の全体会と3回の拡大事務局会議を行った。2月に候補予定者と話し合いの場をもった。今週末に18区すべてがそろう予定になっている。期待が大きいのでどう応えるかが課題だが「かながわから変えよう」をキャッチフレーズにがんばっている。
●埼玉県
昨年末から動き始め、今年2月末には15区すべてで連絡会ができた。前回の選挙で、うち8区は野党票が上回っているので、市民と野党が統一すれば15区すべてで勝てる可能性がある。4月に会合を開き、6月4日にオール埼玉で15000人の大集会を開催する予定。昨年最大の集会は9000人だったので、戦後最大の会になるかもしれない。
結成集会で、これから運動をするときに一番大事なのはお互いをリスペクトすることだ、と講師から聞いた。今後、自公政権をねじふせる運動を行いたい。
千葉県市民連合
首都圏のなかでいちばん遅れているかと感じていたが、いま急速に変化しつつある。
こういう運動は小選挙区から動くと思っていたが、千葉ではなかなか始まらない。というのは東京で美濃部都政ができたころにも、千葉県では社共共闘で勝った自治体がひとつもなかった。だから政党どうしのつきあい方も知らない、市民同士も顔をよく知らない、そこで12月末に県からつくろうということになった。
1月末に県市民連合を結成し、13区すべてで顔合わせ会を行った。すると怒涛のように結成がはじまり、いま11区で発足集会が決まった状態だ。昨年の参議院選でもバラバラに闘いを進めていたのが、いま堰を切ったように市民が手をつなごうという願いと運動が、ひとつになってきている。

大勢の人で、熱気あふれる集会となり会場が暑いほどだった。いままで日の丸君が代の強制反対、裁判の報告集会などいろんな集会や、都知事選や参議院選で出会った方々の顔を何人もみかけた。
19時すぎに終了し、後片付けを少し手伝ったあと、外は寒い国会周辺の歩道を駅に向かうと、官邸前で集会の声がする。なんだろうと思ったら「埋め立て工事を強行するな!山城博治さんらの即時釈放を求める3.13官邸前抗議行動」だった。
なおこの日の集会の動画はユープラン(ここをクリック)でみることができる。そのほか、「つなぐ会」のHP(ここをクリック)には短縮版の動画を含め6種類紹介されており、参加した予定候補者リストも掲載されている。
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