野良暮らし ねこ暮らし

田舎暮らしを夢見て、こつこつとお金を貯めています。

早月尾根で剱岳  その壱の巻

2015-09-23 13:13:57 | 山歩き・山の写真
9月は20日に27、8年ぶりかで剱岳に登った。
なんだか訳の分からない連休だとかで、その一週間前に山友でんさんから誘いのメールをいただいた。
いくつかの候補の中から、今回の剱岳を選ばせてもらった。

自分が21日が仕事ゆえ当初は19日に登る予定を、天候の都合で翌20日にしての強行軍となった。
で、19日の晩にでんさんのご好意で自宅近くで拾っていただき、そのまま一路番場島を目指した。

午前2時過ぎに番場島に到着、仮眠も出来ずに4時過ぎに歩き出す。
30年近く前の記憶の所為か、番場島の施設と早月尾根取り付きとの位置関係が全く合わない。
まっ前回は2回とも雪の中だったこともあるかも知れない。 ま~どうでもいいことだ。

登り出しから階段状の道が続く、これがとことんしんどいが、傾斜はさほどでもないのが救い。
と言うことは、だらだらと標高差2300mを登ることになるのかな?
2度、雪の中をこの早月尾根を下っているが、嫌になるほど長かったことを思い出す。
しばらくはでんさんと一緒に歩いていたが、そのうち見えなくなってしまった。
だらだら登りにうんざりするころ、ようやく早月小屋手前の台地に到着した。
まだ7:30前だ。
ここででんさんを待つついでに、朝飯休憩を入れることにする。
太陽が剱稜線から顔を出してまだ間もない。塵一つ無い青空に太陽も眩しい。
2200m程度の標高でも紅葉が始まっている。
そして、向かう剱岳山頂も見えてきた。 小窓尾根も真正面に見える。

記憶はあやふやだが、たしか真ん中に見える四角い山は小窓尾根のマッチ箱だったと・・・
で、そこからピークを一つ飛ばして二つ目が小窓王、その右は手前の尾根の剣尾根は大魔神こと門ではないか・・・  な。


レンズフィルターのゴミが悪さしている。


北には赤谷尾根とその向こうに猫又山



30分近く経ちでんさん参上。
WCに寄ると言うことなので、小屋前広場まで下り天場で撮影を兼ねて待つことにする。
自分も身を軽くしておきたいが・・・  ま~大丈夫だろう。途中で陣痛が起きないよう祈る。
しばらくして、WCから出てくるでんさんを確認後、再び歩き出す。

ひと登りで樹林帯を抜け、眼前に大展望が広がり始める。
山頂から左へ下る尾根が剣尾根だ。
で、前方に単独のお姉さん発見。2時に番場島を発ったそうで、これから剣沢まで行くそうだ。テントを持って。


若いお姉さんのお隣で、剱岳・・・ いやいや剣尾根を撮る。 もう興味は山頂ではなく、明らかに剣尾根になっている。

若いお姉さんと健闘の言葉を交わし、自分も前進する。 すごいお姉さんだ。








小窓尾根のマッチ箱の前面、谷から山頂へ急激にせり上がるのが剣尾根だ。



ナナカマドも美しい。


マッチ箱手前の尾根に見える大きなコルが見える。
30年近く前に確か池ノ谷左俣からこのコルに上がり、そこから剱岳山頂を目指した。その様子は「昔の話で 剣尾根」で思い出を語っています。



9時20分 2600m地点に到着。 シャッターを切りながらなので、なかなか前に進まない。



すぐ上に平地がある。そこで小休止。
でんさんを待ちながら、セブンのソーセージパンを喰らう。
ほんとうはげんかつぎのコロッケパンが良かったのだが、2週続けて地元(佐野)のセブンに裏切られた。
ま、どうでも良いことなのだが・・・

剣尾根登攀の帰りにテントを張ったのはここかと思ったが、もっと上の2800m位の所だったみたいだ。



降りてくる人、登って行く人が多くなってきた。さすがは北アルプス。
チングルマと剣尾根、おまけはマッチ箱。



北方尾根が美しい。



山頂はどうでも良くなっている。 とにかく剣尾根に圧倒されてしまう。
さすがのクリスタルコートでもこの有様、ひどくゴーストが出てしまう。



山頂がなかなか近づかない。



左から二つ目のコブが大魔神 いや門か?



いい形で立山方面が見えたきた。




小窓尾根もくっきり見えてきた。 遠くに見えるのは白馬岳。



山頂がだいぶ近づいてきた。




目の前の剣尾根越しに白馬岳方面。



ここまで来ればもうわずかだ、が心が軽くなるのとは裏腹に、足取りは益々重くなる。




山がでか過ぎぎるせいか、毎度おなじみ16mmレンズをもってしても全景が入らない。
このあたりから鎖場が出てくるが、基本は鎖をつかまないこと。あくまでも岩をつかむようにする。
この高度感がたまらなく楽しい。











小窓のマッチ箱に剣尾根の門はすでに眼下だ。


        
        斜面に寄りかかり、こんなものにもレンズを向けてみる。
        



剣沢上部に広がる大カールは圧巻だ。 手前に見えるお山は・・・  ?



早月尾根最上部を振り返る。 下はすっかり雲海に覆われてしまった。  なんだか神々しい。



山頂は人だかり、しばし立山方面を撮りながらあっちへ行ったり、こっちへ来たりしながら進む。



黒部川対岸の山々の名前が分からない。 尖った山は・・・  でんさんが歩いたと言う鉢ノ木岳か?



どうでも良いとこだが、ランドマーク槍ヶ岳が見えないな。


もう一つのランドマーク富士山は・・・   確認していない。 

30年近く前の正月に、快晴の山頂から槍、穂高方面、南アルプスそして富士山は確認済みなので、今回特別な興味は無い。


雲がかなり上まで上がってきている。 このまま展望が利いていてくれればよいが・・・



ほい、山頂到着   時に11時40分。

足の踏み場も無いくらい居心地が悪い。
山頂から20mくらい北に移ったところで腰をおろした。
狭い山頂はぎゅうぎゅう詰めだが、ここには誰もいない。 これを不思議と言うのだろう。
で、これが見たかった。 長次郎谷上部に広がるカール状の斜面に八峰。 快晴、苦労が報われた。

さて、ランチにいたしましょうか。     ・・・ つづく。
Nikon D700  AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR