風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

秋の桜

2006年11月25日 | 清水ともゑ帳
「秋桜」と書いて「コスモス」と読みますが……。

今年1月、年明け早々に花が咲いていた木。
強い寒波があったころなので、桜とは考えられず、梅ではないかと、そのときは思ったのです。


(2006.1.14 撮影)

そして、春はこのように。
桜の木でした。


(2006.3.24 撮影)

同じ木です。
日に日に落ちていく葉を見送るように、
今、この季節にも咲いています。


(2006.11.24 撮影)



スアンペア

2006年11月23日 | 食べもの帳
ネギのようでネギでない ベンベン♪

ニラのようでニラでない ベンベン♪

それは何かとたずねたら♪

スアンペア スアンペア♪



スーパーでネギを買おうと思い、近づいていったら、これが並んでいました。
「スアンペア」
初めて見る野菜です。
「葉にんにく」…だそうです。
手に取ってにおいを確かめたのですが、ニンニクっぽくなくて、そのままカゴヘ入れました。

野菜炒めを作ろうと、青い部分は2cmくらいの長さに刻み、茎の白いところは斜め切りにしました。
そしたら、な、な、な~んと、ニンニクとニラを足したにおいが部屋中にプ~ン。

でもでも、おいしかったのです。
白い部分はネギのような食感と甘みがあり、青い葉っぱはニラのようで。
これはイケます!
部屋中に漂ったあのにおいは、口には残らないみたいです。

また見つけたら買っちゃうつもり。
今度はどんな料理に使おうかな。

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VIVA 52歳!

2006年11月14日 | 清水ともゑ帳
日曜日の朝、夫が「今日から九州場所が始まるな」と、朝刊を読みながら言い出しました。
「そっかぁ、今日からなんだ。昔、力士さんはみんな大人だったのに、もう自分たちの子どもでもいいくらいの年だよね」と、私は日ごろ思っていることを口にしました。
「そうだよなぁ、高校野球の選手なんかも兄貴みたいだったのに、今じゃ総理が同い年だもんな」と夫。
彼は安倍さんと同じ52歳なのです。
「そのうちさ、時事放談みたいな番組の出演者が、同い年になっちゃうよね」
私たちはそんなことを話していました。


(ドリプラ広場のテルファークレーン:本文の内容と関係ありませんが…)

そして夕方、男子ゴルフで中嶋常幸プロが優勝しました。
女子ゴルフでは、若手が活躍していますが、中嶋プロは52歳。
新聞には「史上三番目の高齢優勝」と見出しが出ていました。
昨日のスポーツ紙には、52歳の有名人が載ったそうです。
ジャッキーチェン、松平健、ユーミン……。
私が好きな、ライス国務長官も(もっと若く見えたのですが…)。

来年、年女の私はあと4年後。(オリンピックみたいな…)
今まで私は、血液型や星座などを性格と関連させて考えることはなかったのですが、亥年と自分の性格は合っていると思うのです。
熱しやすく冷めやすい性分ではあるのですが、熱したら猪突猛進です。
でも、年々、その勢いが衰えていました。
いい意味では、慎重にことを運ぶようになったのですが…。


(ドリプラへの歩道付近)

また、「9」から「0」へ年齢が変わるときは、なんだか複雑な思いがありました。
19歳から二十歳(はたち)、29歳から30歳……。
でも、中嶋プロの優勝で、そんな思いが吹き飛んだ気がします。
49から50へ…なんてどうってことないように思えてきました。
「52歳」う~ん、いい響き。
ここはひとつ、元来の猪突猛進の性格で、52歳へ向かって突き進んでみようと思います。



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尾羽ジャンクション

2006年11月13日 | 静岡

昨日、友人の家へ向かう途中のこと、第二東名を建設中の道路で、カメラを持った人達が上を見ていました。



私も車のスピードを緩めてそちらを見てみました。
「あっ、これだ!」
朝刊で読んだ記事を思い出しました。

一昨日の土曜日の晩から昨日未明にかけて、東名高速道路をまたぐ、第二東名の道路が取り付けられたのです。
そこは、東名清水インターを少し東へ行ったあたりで、両方の高速道路を接続する尾羽(おばね)ジャンクションが造られているところです。


(赤い矢印が東名高速道路、緑の矢印が第二東名)

地元紙によると、日本に四台しかない最大級の1200トンつり大型クレーン一台を使用し、橋げたを地上30メートルまで吊り上げ、設置したそうです。

友人宅からの帰り、私も写真を撮りました。



久しぶりにこのあたりを通ったら、迂回路や新しくできた道などで、迷ってしまいそうでした。

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自家製わさび漬けのその後。
漬けてから1週間が経ちました。
自分で言うのもなんですが、すごくいい感じになりました。
酒粕の香りが芳醇になり、わさびと調和しています。
漬けて1日目に味見したときは、どうなることかと思いましたが、日が経つにつれ熟成されていくようです。
ついついごはんがすすんでしまいます。

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今朝の富士山

2006年11月12日 | 静岡
(今朝6時52分の富士山)

また少し、裾野の方まで白くなりました。
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草薙丘陵地の散歩

2006年11月11日 | 静岡
デジカメを持っていなかった5~6年前までは、撮り終えたフィルムを写真屋さんへ持ち込んでいたわけですが、現像が出来るまでの数時間、数日間が待ち遠しくて仕方ありませんでした。
デジカメを持ってからというもの、画像はカメラやパソコンで確認してしまっているため、CDにバックアップはするものの、現像していない写真がたくさんあります。
昨日はそれらの中の一部を写真屋さんへ持っていきました。
現像ができるまで40分ほど。

その間、店から近いところにある、草薙丘陵地付近を犬と散歩することにしました。
JR草薙駅南側のこのあたりには、静岡県立大学、県立図書館、県立美術館が隣接しています。


(美術館へ続く道)

初めての場所に、ポポは興奮ぎみ。
赤レンガの建物が、県立大学です。
気持ち良さそうな芝緑地。
犬は入れないので、その周りの歩道をぐるりと歩きます。


(芝広場)

私は、美術館、図書館には何度も来ていましたが、丘の上の方まで行ったことはありませんでした。
ポポもまだまだ歩けそうだったので、プロムナードの坂を上まで行ってみました。
ここに古墳があったことを、私は初めて知りました。


(静岡市街地を望むと…)

天気はすでに下り坂の様子。
晴れていたら、南アルプスの方まで望めそうでした。
また、ゆっくり散策に行こうと思います。

『芋たこなんきん』

2006年11月10日 | 清水ともゑ帳
NHKの朝の連ドラ『芋たこなんきん』が始まってひと月ほど、毎日これを見るのが楽しみ。
笑ったり泣いたり忙しい。
これまで「NHK朝のテレビ小説」といえば、ほとんど新人の女の子がヒロインを演じていたけど、ベテランの俳優さんが主役っていうのがいい。
藤山直美が演じる町子と國村隼扮する健次郎の会話のやりとりがすごく自然。

國村隼は、マナカナちゃん(三倉茉奈・佳奈)のデビュー作『ふたりっ子』で、「猿渡さん」役で出演していた。
その役どころが印象的だったので、私はずっと「猿渡さん」の名前で覚えていて、今回のドラマで初めてほんとの名前を知った。

私は映画でも本でも絵画や旅行、何でもそうなんだけど、事前の情報をあまり調べないようにしている。
まっさらな気持ちでその世界に入り込みたいから。
けど、それで後悔することもよくある。
先に知っていれば、もっと別の楽しみ方味わい方があったのになぁ…なんて。
それでも、先入観や思い込みに、なるべく縛られたくないと思ってしまうのだけど。

そんなわけで、『芋たこなんきん』もほとんど知らないまま見始め、昨夜、初めてこの物語のHPを開いてみた。
気がついたら、1時間くらい見ていた。

原案者 田辺聖子さんへのインタビューのお話もじっくり読んだ。
「私は評伝も書いていますが、人がどう育って、勉強して、大成していったのかという一生を見るのはとても面白いと思うんです」
田辺さんのこの言葉には、特にひきつけられちゃったなぁ。

短い短い…

2006年11月09日 | 愛犬ポポ
昨日はドリプラ(エスパルスドリームプラザ)の広場へ、犬の散歩に出かけました。
強風が吹き荒れた前日とはうって変わって、穏やかな天気でした。
ここの広場では、たくさんのワンチャンたちに出会います。


(ドリプラの広場:ツリーの親子みたいな…)

昨日は、2匹のダックスと遊ばせてもらったのですが、飼い主さんに「女の子?」とか「何歳?」とか聞かれました。
…で、この夏に2歳になった、と話したら、「あっら~、足が短いねぇ」と驚かれました。
成犬にしては、短いらしいのです。

ダックスは足が短いものと思っていましたが、うちのポポは標準以上みたいで。
そういえば、思い当たることが……。
服を着せると、首や胴回りがぴったりなのに、前足に通す袖(?)が、ポポにはとても長く、犬版「殿中松の廊下」になってしまうのです。
それで、どの服も目一杯 丈をつめて着せています。
これからは、ノースリーブの服にしようと思っていました。
ポポはよくカニンヘンダックスや仔犬と間違えられるのですが、それは、足の短さにあったみたいです。

短い…といえば、ポポは毛足も短いのです。
ポポは「ロングヘア」と言われる種類で、ブリーダーさんからは、「2年から3年かけてだんだん毛が伸びていく」と聞いていましたが、未だ「スムース」より少し長い程度です。
しっぽだけは、ふさふさと毛の量が多く、長さもあります。
体毛の分が全部しっぽに集中しちゃったような…。
しっぽがピンとしているときは、「フラッグ」…というか「のぼり」みたいなんです。


(日の出マリンパークから、8日の富士山。 15:05pm)



自家製わさび漬け

2006年11月08日 | 食べもの帳
夫がパソコンに向かっているときは、たいていボディビル関連のHPにアクセスしています。
でも先日、それ以外のことで熱心に何かを調べていました。
「何見てんの?」と聞いたら、
「わさび漬けの作り方」と言うのです。
仕事帰りにわさびの茎を八百屋で見つけ、自分で作ってみるのだと意気込んでいました。

…で、わさびの茎(1束100円)を買ってきて、二人で自家製わさび漬けに挑戦。
茎だけで出来るようなのですが、ちょうどハネたわさびを農家の方にいただいたので、それも少し刻んで入れてみました。



1日目に味見してみたら、酒粕とわさびの味がばらばらでした。
2日目の昨日、それぞれに味が馴染んできたようで、少しおいしくなっていました。
漬け込んで今日で3日目。
どうかなぁ……。



おお、いい感じになってきてます。
さらに3日後が楽しみです。

子どものころ、家には、母が嫁入り道具として持ってきた蝿帳の隅に、常にわさび漬けが置いてありました。
母の大好物だったのです。
地元清水の「三保屋のわさび漬け」であることが、母のこだわりでした。

母はわさび漬けを口にするときにはいつも、
「こんなにおいしいものをなぜあんたたちは食べないのかねぇ」
とつぶやくのです。
だっておいしくないもん、胸の内で私はそう言っていました。

25歳のとき、ある居酒屋で、さんざん飲んだあとに、おにぎりをオーダーしました。
そのおにぎりがとっても大きくて、中の具には、おかか、梅、昆布、そして、わさび漬けが入っていました。
三角のそれぞれの角にかじりつくと、それらの具が顔を出すのです。
あまりにもおいしくて、以来、私はわさび漬けが大好物になりました。

夫もわさび漬けが大好きなので、結婚してからは、我が家の冷蔵庫にも、いつも「三保屋のわさび漬け」を置いています。
母が生きていたら、この自家製わさび漬けの味にどんな感想を持つのだろうか。
そんなことを思いました。

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【材料】
    わさびの茎…1束
    塩……………大さじ1(わさびの茎を漬ける分)

    酒粕…………400g
    煮きり酒……200cc(酒粕の水分にもよるので、あくまでも目安)
    砂糖…………大さじ4(酒粕の味によって好みで加える)
    塩……………少々(酒粕に味付けする分)

【作り方】

1. わさびの茎を5mmほどに刻み、塩大さじ1をまぶし、密封容器に入れ、一晩漬けおく

2. (翌日にすること)
   煮きり酒を作る。日本酒を鍋で熱し、アルコール分を飛ばす。
   冷ましておく。
   
3. 酒粕に砂糖、塩、2を様子を見ながら徐々に加え、よく混ぜる。

4. 一晩置いたわさびの茎の水分をクッキングシートでよく絞る。

5. 3に4を加え、よく混ぜ、容器に移す。
   冷蔵庫で1週間漬けたら、食べごろ。
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立冬の富士山

2006年11月07日 | 静岡
(静鉄入江岡電停付近からの富士山 13:22pm)

今日、立冬の日の富士山。

昨日までは、「立冬」の実感がないなぁと思っていました。
家の中では、半袖のTシャツで過ごし、布団は夏用でした。

ゆうべから朝にかけて、雷が鳴り、雨も降りました。
午前中には晴れましたが、強風が吹いています。
今日は家の中でも肌寒く感じ、長袖の服を着、今夜は冬用の布団を出すつもりです。
暦どおり冬に近づいた気がします。
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納豆パック

2006年11月07日 | 清水ともゑ帳
先日、大型ショッピングセンターのプライベートブランドの納豆を初めて買い、ほのぼのした。
納豆パックの角が丸くカットされていて、手にやさしいのだ。



「こんなものがあったらいいなぁ」と思っていたものを偶然手にして、うれしくなった。
そして、パックの角に、日ごろかすかなストレスを感じていたことに気がついた。
この納豆を知るまでは、納豆パックの角はとがっているものなんだ、というあきらめみたいのがあった。
それは、卵パックも同様で、買い物袋やゴミ袋に入れると、とがった部分で袋が傷ついたり割けたり、手にあたれば痛い。
角を丸くするのには実はコストがかかるもので、商品化は難しいのかもしれない。

私が買った納豆は手ごろな値段で、味も良かった。
パックの角ってちょっとしたことなんだけど、そのちょっとしたことがうれしくて、また買い物カゴにひょいっと入れてしまう。


秋の御殿山

2006年11月06日 | 静岡
春には桜の名所として知られる御殿山へ行ってきました。
この山は、今年3月に静岡市と飛び地合併した蒲原町にあります。
桜の葉はすっかり落ちてしまいましたが、その分、視界が開けて、駿河湾もよく見えました。



昨日、ほんとは、この近くにある大丸山(572.3m)、大平山(589.1m)の二つの山へ行けるハイキングコースを辿る予定でした。、
ところが、地図に紹介されていた駐車場への道は、途中で通行止め。
一旦下って迂回してみたものの、そこは狭い農道。
私の運転では自信がないので、引き返してきました。
それで、御殿山へ登ることに…。
15分くらいで歩けてしまいます。


御殿山で出会ったお地蔵さん


「さくら吊り橋」を渡る夫とポポ

御殿山を下り、蒲原宿(江戸から数えて15番目の宿場)散策をしてきました。
本陣、旅籠、洋館など、当時がしのばれる建物が残っている街並みです。


旧五十嵐邸

今月、18日(土)~19日(日)には、「蒲原宿場まつり」があるそうです。
ポスターに、「ちょっくら来てくりょうやい」と書いてありました。

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あかりアート展

2006年11月05日 | 静岡
昨日の夕方、犬の散歩へ出かけたら、清水駅前銀座アーケード街で「あかりアート展」の準備がされていました。
先走って写真を撮らせていただきました。
美濃和紙を用いて作られたものだそうです。

和紙からもれる柔らかい明かりは目に優しいばかりでなく、心も和ませてくれました。
こんなかわいいものもありましたよ。



ハワイと腰痛の関係

2006年11月04日 | 清水ともゑ帳
先月、ハワイへ出かける前、腰痛が出ていて、それに伴う左足のむくみもあった。
こんな状態で電車や飛行機など、長時間座っていたら、さらに悪くなってしまいそうで不安だった。
むくみがあるってことはリンパ液の流れや血流も悪いってことで、エコノミークラス症候群も心配になるし、向こうへ行っても充分に楽しめないんじゃないか。

現地までは、下肢のむくみが出たものの、腰痛はあまりひどくならず、なんとか大丈夫だった。
ホテルに着くと私はすぐに、むくみだけでも早く解消しようと、足を高くして横になったり運動したりした。

2日目、3日目と過ごすうち、腰痛や足のむくみのことなどすっかり忘れていた。
そして、帰り、成田から東京まで、悪天候のため、電車が線路上でストップしてしまった。
3時間かかって東京駅に着くと、最終の新幹線は出たあと。
仕方なく鈍行で静岡へ。
駅の構内などを歩きはしたものの、ハワイを出てから座っていた時間は16時間に及んだ。

これほど長時間座って帰ってきたのにもかかわらず、腰痛もむくみも出ず、それどころかすっかり解消していた。
気のせいかなぁと思いつつ、快適な1週間ほどが過ぎたとき、ある方に、
「ハワイへ行ったら腰痛が良くなったでしょ?」と聞かれた。
あれ、誰にも言ってないのに、どうしてわかったんだろう。
びっくりしながら私は「そうなんですよぉ!」と答えた。
「でしょ、でしょ、ハワイへ行くと腰痛が良くなるんですって。私の知り合いがひどい腰痛持ちなんだけど、なぜか痛みがなくなるって、もう20回以上も行ってますよ」
と話してくれた。

なぜなんだろう、ハワイへ行くだけで…。
私は現地でスパも入らなかったし、マッサージも受けなかったのに。
あれからひと月経った今も効果持続中。
ハワイと腰痛の関係って不思議。

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「もってのほか」と「阿坊宮」

2006年11月03日 | 食べもの帳
 いつだったか、秋のはじめに、東北本線の下り列車で郷里のあたりを通ったとき、あ、菜の花が咲いている、という若い女性の驚きにみちた声を耳にしたことがある。(中略)
 この季節に、東北の南部地方を訪れて、荒れた畑の一角や農家の庭先などに真っ黄色な花が咲き、揃っているのを見掛けたら、まずそれは食用菊だと思って間違いない。(中略)
 この菊の花びらは、湯掻いて、おひたしにすると美味しい。ほかに、味噌汁の実にしたり、天ぷらにしたり、酢のものにしたり、胡桃和えにしたりして食べる。
 郷里にいる私のおふくろは、この菊の花を味噌漬にするのが得意で、毎年作る。どっさり花を買ってきて、花びらをちぎり取り、水洗いしてよく絞ってから、樽に漬け込む。まず樽の底に味噌を敷き、キャベツの葉っぱで仕切りを作ってから、その上にほぐした花びらを厚く敷き詰め、その上にまたキャベツ、味噌というふうに、何段にも漬け込む。
 こうして出来た菊の花漬を、おふくろは毎年、弁当箱に詰めて送ってくれるが、この小包の紐はいつだって弛い。郷里ではもう秋は終わっていて、おふくろの紐を締める手が、かじかんでいるのだ。
                       三浦哲郎/著 『郷里の菊』より




10月初旬のこと、黄色の食用菊をいただいた。
去年もこの時期にいただき、そのときは、薄紫色した「もってのほか」という種類の食用菊だった。
これをくださった方のご主人のふるさと、東北から届けられた。
最初は、私たち夫婦二人でこんなにどっさりの量をどうしようと思ったけれど、湯がいて酢の物にしたら、二つの小鉢にきれいにおさまった。
黄色の食用菊「阿坊宮」を前にして、三浦哲郎氏の随筆を思い出していた。
11月に入り、静岡でも朝晩の気温がぐっと低くなってきた。