Qoonie の あんてな日和

日々感じたこんなことや、あんなこと。つらつら書いていこうと思います。

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ソプラノ歌手木村はる奈とQoonieによるユニット

Free Style Group THE ENTERTAINMENT
Mr.kazzsoul率いる音楽集団。絵本×歌企画で参加させて頂いています。

<Release>
2018.04.25  Qoonie 幻標本箱

MKNR-9004 ¥2,500+税
全作詞 松井五郎 全作曲 Qoonie

(郵便振替)

(クレジット、コンビニ支払可)

父を想う。

2021-08-03 12:06:57 | Weblog

父はお酒と煙草が大好きだった。

いつもはとても穏やかなのに、お酒を呑むと人が変わったように大きな声で喜んだり怒ったり。コロコロと感情が変わる。私達子供にとっては質の悪い酔っぱらい。いい想い出が何一つ出てこない。笑。

けれど、変わり者の所は好きだった。医者は変わり者が多いと聞くが、父を見ているととてもよくわかる。(すごく偏見ですみません)

ビール瓶の蓋を歯で開けようとして歯が欠け、アロンアロファでくっつけた話は逸話中の逸話だ。(そんなお医者さん他にはいないと思うけど)

いつも何か考え事をしていた。それを時々ポロっとひとり言のように呟く。そして空(くう)を眺めては、そこに何か走り書きのような動作をする。何か計算か、はたまた英語のスペルでも確認しているかのようにサササッと。子供ながらに、何を考えているんだろうと思っていたが、もちろん聞きはしない。そっとしておくのが一番だ。

晩年は、発明に興味を抱き、ボールペンの実用的なアイディアで見事に特許を取得し、大手文具メーカーから商品化もした。既製品ももちろん素晴らしかったが、自分が作ったサンプルで、色を塗ったりして作った手作り感満載のボールペンの方が使いやすいんだと、そっちばかり使っていた。何年もその話題でもちきりだった。特許料より、特許を持ち続ける費用や材料費の方が高くついたはついたが、有言実行した所はやっぱり凄い。

私の出産はとても喜んでくれた。細くなった体で、腕で、息子を抱きしめてくれた。その半年後、亡くなった父。亡くなってから、母から聞いたのだが、父は、この子は音楽なんかさせないで、東大にでも入れる位勉強させなさいと言っていたと。

音楽に対しては批判的だった父。

空を眺めて、何かひとり言呟く所も、何か書く動作するのも、何か新しいものを生み出す所も、お父さん、残念ながら息子は全部引き継いでいます。

けれど一つ違う所。すでに音楽好きになっているところ。

そこは、私も止められそうにありません。

いや本当は、貴方は誰より音楽が大好きだったよね。

結局全部一緒じゃないか。

じいじに会ってみたかった、と、覚えてないので息子は言います。そうだね、あんな面白い人、なかなかいないから、会って欲しかったな。

今日は、こちらでお酒と共に、お花を飾ります。

来年こそは挨拶に帰られますようにと願いながら。