◎戦前以上の思想統制の足音
新聞を取らずニュースを見ない人々は中高年だけかと思ったら、青少年・若い人にも増えており、愕然とした。
例えばオレオレ詐欺防止策の宣伝をテレビなどで盛んにやっているが、ニュースもほとんど見ないのでは、世の流れの変化についていけてないどころか、世の流れに関心を持たず生きているということである。
これは社会性の喪失の始まりであり、スマホを持って動画や漫画やモバゲーばかりやっていて時事ニュースを見ないけれども、人間関係はフツーにこなしてはいる人々は、一朝事あればニート・ひきこもりに転化する可能性を有している。
それほどまでに日本は平和であり、治安が良好であり、お人よしが大量に生息し得たので、期せずして家畜型人間がここまで増えてしまったのだろう。
古代ローマでは、市民に対して皇帝が見世物と食べ物を十分に与えて腐敗堕落を招き、帝国は滅亡するに至ったと同じ軌道を走っている。
日本は、ここまで時事ニュースを見ない人が増えると、政府の思想統制方針は効き過ぎるほど効いて、あっというまにSNS監視を含めた非国民排除の雰囲気が完成するのだろう。「それが戦後の平和教育の総決算となるとは、夢にも思わなかった」、あるいは「こんな生きづらい社会になってしまうとは」などと慨嘆する人も出てくるのだろう。
SNSなどITの進展は、国民思潮の統制速度を、戦前に比較すると圧倒的に速める効果があるものだと思う。
日本人で覚者が多数出るためには、ニュースもそこそこ見て自分でものを考えたり感じたりする習慣のある人間が多くないとならないが、どうもそういう感じではないように思う。
出口王仁三郎が玉串を座布団の下に隠し、戦前以上の思想統制があることを予言して75年。そういう暗黒時代が目前に迫っていることを感じさせられる。