去年のモルジブ、おととしのバリと例年ビーチリゾートで新年を迎えてきた我が家です。
今年はなんと、ディズニーシーで過ごすことになってしまいました。
「なってしまった」などという消極的な態度は許されないくらい、このカウントダウンをディズニーで過ごすことはディズニー好きにとって難しいことなのだそうです。
誰が言い出すとも無く?カウントダウンをディズニーシーで、というプランがわたしを除いた家族全員の間で囁かれたのは去年早々。
例によって全ての手続きをいつも旅行を手配するカード会社のデスクに丸投げしたのですが、なんでもチケット発売20分後には一般枠は売り切れ。
旅行会社の持っているホテル宿泊券とセットの券を取るのもずいぶん大変らしい。
しかしながら、この件の経過報告があり、もう抽選しかない、と聞いたとき
「どうか取れませんように」
と祈った罰あたりものがいました。
だってー、そうじゃないですか。
子供がいなけりゃ一生に一度二度行けば十分なディズニーで、一年でよりにもよって一番寒い夜にたかが着ぐるみのかけ声でカウントダウンするのに人ごみの修羅場をくぐらなければいけないなんて、いったい何の罰ゲーム?
しかし、こんな罰あたりものに罰があたりました。
特別入園料金1万5千円のチケット×3と特別宿泊料金素泊まり6万円のミラコスタの一泊が取れてしまったのです。
我が家は28日から都内のホテル生活をしており、31日だけディズニーに来ることになったのですが、当日もやる気がないので6時頃にようやくチェックイン。
しかし、後から知ったのですがこれが大正解でした。
ホテルにどんな早く来ても、夜7時半までパークには入れない日だったのです。
見よ驚くなかれ、ホテルロビーにあふれる難民の群れ。
この日、ディズニーシーは6時になるとそれまでの客を全部追い出します。
そして、その後カウントダウンを含めオールナイトで営業するため、入れ替えをするのです。
これは、夜7時半に入園する順番を整理券をもらって保温シートをもち並ぶ人々。
なんと、朝6時にホテルでは整理券の抽せんが行われたそうです。
何のために?
それは、ひとえに11時半から行われるカウントダウンショー。
地べたに座って皆3時間半ひたすら待つのです。
苦労ということを一切しようとしないキリギリスのような我々は当然夜10時前にゆったりと御入来し、さんざんアトラクションに乗って時間を潰してからショーを迎えたので、全く見る場所など見つけることもできません。
地べたのアリさんはショーを楽しんでいましたが、あぶれるとホテルの階段踊り場からこのありさま。そして、外ではあんなショーやらこんなショーやらが
行われていたようです。
我々も一応人垣のまわりを歩きながら場所を探していたのですが、少しでも立ち止まるとナチスの看守のような自称キャストというディズニーの係員が
「ドゥーハルテストニヒト!」←いい加減
って、怒るんです。
ユダヤ人狩りといえば、6時に客の入れ替えをするときにトイレに隠れていて摘発をやり過ごし、カウントダウンに紛れこむ不埒ものはいないのか?とホテルの人に聞いてみました。
「聞いたことがありません」
とのこと。
ディズニーランドに来る人に悪人はいないってことでいいですか?
それともゲシュタポはトイレの個室も全部調べるのでしょうか?
さて、そんなこんなで新年を迎え、ホテルの廊下で振る舞われるスープとスパークリングワインで乾杯。
そして仮眠をとり朝方出かけた我々が見たものは・・・
そう、ご来光を見ようと待ち構える善男善女の群れ。
いやー、若かろうがなんだろうが、日本人のDNAに
「ご来光をありがたがる気持ち」
というのは刷り込まれているんですね。
2011年の初日の出@ディズニーシーメディテレーニアンハーバー。
さて、何の罰ゲームなんて言っていた割には、しっかり楽しんだ我が家のメンバーです。
そして意外なことには、食べ物がとっても美味しかった。
アメリカの本場ディズニーでは、なぜ世界のうちで日本のディズニーリゾートだけがぶっちぎりで成功しているのか?という研究が始まっているのだそうです。
日本人のキャラクター好きとか、アメリカのものに憧れた戦後の記憶とか、人文学的に研究すると面白そうなテーマですが、食べ物に対するこだわりもその一つではないでしょうか?
朝7時まで限定、400円のお雑煮。
エリス中尉の実家は関西風薄味おだしのお雑煮をいただきます。
真っ黒なダシなんて田舎者の食べるもの、そう思って今日まで来ましたが、この関東そば風ダシが、意外やお餅の淡白さと合っていて美味しゅうございました。
野菜たっぷり、サトイモまで入っていました。
食べませんでしたが、昨夜は年越し蕎麦も出していたようです。
このあたりがアメリカのディズニーではありえないサービス(笑)
数量限定で出していた和食レストランのおせち。
驚きました。
二の重まであり、これにもお雑煮がついて、鴨肉、栗きんとんや昆布巻き、なます。
数の子はさすがにありませんでしたが、こちらも美味しゅうございました。ディズニーランドお約束、ミッキーの形のニンジン。
そして、もうこの頃になると、徹夜組でかつ寝るホテルの無い人々が討ち死にし始めます。
皆お疲れさま。
私たちはこの後もう一度ホテルでお昼まで寝ましたが、ずっと寝ないで一日の最終まで頑張るつわものもいるそうです。
チェックアウトしてからいちどだけパークに入りましたが、息子とTОによると
「もう道端や地べたで寝てる人までいた」
とのこと。
そういえば、学生の頃はそんな無茶な徹夜、ときどきしたっけ。若いって素晴らしい。
息子は
「今度はカウントダウンショーが見える部屋がいい」
とのこと。
大人になったらぜひ自分の力で実現してください。