ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

「菅主導」遺骨収集事業の胡散臭さ

2011-01-28 | 日本のこと
先日に続いて勉強会の会場に掲げられた国旗画像でお送りします。


厚生労働省によれば、2009年(平成21年)3月現在、
第二次世界大戦において海外で戦死した旧日本軍軍人・軍属・民間人約240万人のうち、
日本に送還された遺体は約半数のわずか約125万柱だけとなっています。
残りの約115万柱については、海没したとされる約三十万柱を含め、
現在もなお海外に残されたままです。


この遺骨を収集するという事業について、当然ながら国が行うべき責務を負っていながら
日本と言う国は永らく放ったらかしにしてきたわけです。

もちろん、国にこういったことを積極的に推し進めるように働きかけている人たちもあるのですが、
遺族や当事者が他界している時間との競争の中で、お役所体質を根底から問う所からでは埒が明かない。

そのようなことで民間の団体やボランティア、NPO団体などがこの事業に取り組んでいます。
在外慰霊碑の維持、管理を支えるために戦史検定をし、その参加費と協賛金をそれに当てるという団体もあります。

笑ってしまったのですが、この検定、初級、中級、上級とあるのですが、その中で
点数によって
50点(満点)「中隊長」42~49点「小隊長」35~41点「分隊長」34点以下「不合格」
なんだとか。
不合格は階級なし、ってことですかね。

さらに余談ですが先日の勉強会で講師だった笹幸恵氏は、某ブログでは「戦跡のアイドル」だそう。
こういった言い方や持ち上げ方に不謹慎とかいちいち目くじらを立てるだけの人よりは、
動機は不純でもこういった活動に興味を持ち活動する人の方を評価したいです。


ところで、去年、国会を見ていて「ほお」と笑ってしまったのですが
(ほおどころじゃない笑いについてはキリがないので今日は書きませんが)
仙谷官房長官は冒頭で陳謝、自民の森まさこ氏の激しい追及に蓮舫大臣も苦しい言い訳の後、陳謝、
さらに仙谷長官の「元弁護士であるとはとても思えない法律用語の誤用」を責めたてられて
まさに森まさこ独演ショー「月に代わってお仕置きよ」質疑の日です。

何のつながりも、何の伏線も無いのに、いきなり管総理が
「私は遺骨収集事業を推進したんだああああ」
みたいなことを言いだして、総員が
「はい?」
って感じになったんですよね。

ははあ、これは、遺族会を含むいわゆる左派以外へのアピールだな、とエリス中尉意地悪く考えましたね。
8月15日の終戦記念日、靖国に集まった人たちの管総理に対する冷やかな態度が表わすように、
左翼政権であるところの民主党は、党大会に国旗すら掲揚しないという異常さで反日ぶりをアピールしています。

しかし、反日ばかりでは戦争の被害者までおろそかにすると思われて支持も減らす。
靖國の閣僚参拝など全くできもしないしする気も無いわけですが、遺骨収集事業をすることに関しては
さすがに中韓は何も文句を言わないので、保守層への機嫌取りとしてこういうことを考えついたんですね。

何の関係も無いのに言ってしまった、というのはそれがそういった下心からのパフォーマンスである、
ということを如実に表していると言えましょう。

能ある鷹は爪隠すとか、功を語らずなどと言った殊勝な首相(お、はからずもシャレに)では元よりないので、
全く関係ない自慢をここでしてしまったということのようです。


そして、それを受けていわゆる保守系のブログでは
「管政権唯一の政治成果」
「ココだけは見直した」
笹氏ですらそれを評価するような発言をし、あの小林よしのり氏ですらマンガでそれを褒めたということで、
ある程度のパフォーマンス効果はあったようです。

しかしみんな、騙されてんじゃねーぞ。
国家がそれをするのが当然ではないですか。
それに、厚生労働省の動きを見てごらん?
「ボランティアを大量に増加して募集」

ボ ラ ン テ ィ ア

ですよ。
予算も増やしますがね、13億です。
みなさん、民主政権が朝鮮高校無償化のために予算をいくら組んでいるかご存知?
8億強ですよ。

この5億の差を、「5億も」と言いますか、それとも「5億しか」と言いますか?
遺骨事業の予算が無償化より低くてはおかしいですもんね。


講師の一人、あちらがアイドルならこちらはマドンナといった風情の美女、桜林美佐氏は
「腹が立って仕方がないんです」とおっしゃいました。

「できるわけないんですよ。『一体残らず』なんて。
これも、言ったもん勝ちでできなくてもだれも責めませんからね」

そう、マニフェストと一緒です。まあ、サギフェストの方は責められてますが。

現実問題として、現在自衛隊が使用している滑走路の下にもたくさんの遺骨があるとされ、
一柱残らず収集しようと思えば、それを引っぺがさなくてはならず、そのあたりの責任を自衛隊に押し付け
「悪者にしている」構図があるのだとか。

「そんなパフォーマンスをするなら靖国参拝すればいいんです」
とは桜林氏の言―。

さて、民主と歩調を合わせて反日まっしぐら、朝日新聞の遺骨収集に関する報道で
「はい?」
というものを見つけました。

フィリピンでのNPO団体の遺骨収集で、この団体が
「日本人のものではなく、盗まれたフィリピン人の『偽遺骨』を収集してしまった」
という記事です。

悲しいことに、
日本人が骨集めてるぜ!じゃ、そのへんの墓から一つかっぱらって来て売れば儲かるぜ!
という、まあ、貧しい国には避けられないレベルの犯罪が起きてしまったわけなのですが
エリス中尉がのけぞったのは、この記事の報じる朝日新聞のタイトルです。

「日本人遺骨収集事業に(フィリピンが)反発」


・・・・・・はい?

これ悪いのは日本なんですか?
骨をお墓から盗んできたのって現地の人間ですよね?
「こういうことになったから遺骨収集をしばらく中止して欲しいとの申し入れがあった」
っていうのは、「反発」なんですか?

いつもいつも思うんですが、朝日新聞の記者って視点が一味違いますよね。
日本人じゃないみたい。

つまり、遺骨がそこにあるということの大前提として、フィリピンを侵略しようとしたという過去があるから、
っていうところに落としたいんでしょうか。


さて、硫黄島まで行き、出てきた遺骨の前に額ずき
「一体残らず収集したい」
と文句のつけようもない態度で手を合わせる管総理ですが、まことにおせっかいながら一言。


英霊を拝むときには軍手くらいはずすものですよ。


カイワレを何もつけずに貪り食ってみたり、お遍路に出てみたり、
このヒトがやって見せることはいちいち「ほころび」があるんだよなあ。
真実の目的が実は別にある、ということを、図らずも露呈してしまう。
細心な注意を払って演じきるという政治家に必須の能力がないから、いつも頭隠して尻隠さず。


いまや朝日新聞の「ポストが赤いのもフィリピン人が骨を盗むのも皆日本が悪いのだ」
に通じる様式美と言っても差し支えないでしょう。