12月19日は「日本初飛行の日」です。
「日本初飛行の日」とは、1910年（明治43年）12月19日、東京の代々木錬兵場
（現在の代々木公園）で徳川好敏工兵大尉が日本で初めての飛行に成功した日が
由来となっています。
この時の飛行時間は4分、高度70メートル、飛行距離3000メートルでした。
これが公式な初飛行記録となっていますが、実際には5日前の12月14日に飛行に
成功していました。
ところが公式の飛行実施予定日ではなかったため、「滑走の余勢で誤って離陸」と報告されて初飛行とはならなかったようです。
・代々木公園にある「日本航空発始之地」の石碑です。
・「日本航空発始之地」のすぐ横に「日本初飛行の地」の看板があります。
ところで、世界で最初に空を飛んだのは皆さんよくご存知の「ライト兄弟」ですよね。
・「ライト兄弟」は1903年12月17日、動力付き飛行機に乗って飛行に成功した最初
の人です。
この時の飛行時間は59秒、飛行距離は260ｍだったそうです。
しかし、「動力付き飛行機」以外では、それよりも早く空を飛んだ人がいました。
・1783年11月21日、フランス人のダルランド公爵とロジェという若者がモンゴルフィエ
兄弟が作った世界初の熱気球に乗って、約25分の飛行に成功しています。
・1896年8月9日には、ドイツ人のリリエンタールがハンググライダーに乗り、試験
飛行中に風にあおられて墜落死した記録もあります。
「動力なし飛行機」の初飛行ということになります。
・日本でも天明5年（1785年）7月、表具屋の浮田幸吉（「表具屋幸吉」）が岡山城下
の旭川に架かっていた高さ10ｍの京橋から空に向かって飛び、数十メートル滑空
し、宴会客のいる河原を経て土手に墜落していたそうです。
「表具屋幸吉」の飛行です
幸吉は鳥の羽と胴体の比率を自分に当てはめて翼をつければ空を飛べる考え、竹で骨格を作り、和紙を張って翼を作ったそうです。
時代が時代だけに幸吉は岡山藩から咎められ、所払いとなりました。
その後、静岡に移り、安部川でも飛行に挑戦しましたが、ここでも所払いとなって
今の磐田市に移住し、91歳で没したとされています。
以外や以外、ライト兄弟より118年も早く、空に飛び立とうとしていた日本人がいた
のですね。