和歌山県植物公園 緑化センターの花シリーズの8回目は「ベゴニア・シルバーミスト」と「クレオメ」をご紹介します。
ベゴニア温室にはいろいろな種類のベゴニアが育てられていましたが、その中でも特に目に止まったのが淡いピンクが艶やかなシルバーミストでした。
「ベゴニア・シルバーミスト」
ベゴニアはシュウカイドウ科ベゴニア属に属する植物です。
花の名前はフランス人ミシェル・ベゴンに由来します。
植物学者シャルル・ブリュミエールがベゴニアを1700年に書物の中で紹介しましたが、そのブリュミエールをフランス王ルイ14世に紹介したのがフランス領アンティル諸島総督で、植物学に精通していたミシェル・ベゴンだそうです。
・ベゴニアはお馴染みの花ですが、淡いピンクがひときわ目立つ「ベゴニア・シルバーミスト」です。
ベゴニアは熱帯から亜熱帯地方の原種を交配して多くの品種がつくられたためそれらの性質は多様ですが、共通する特徴は葉の形が左右非対称でやや歪んだ形であること、花は雌雄別であり4枚の花弁を持つことなどです。
温室を後にして、パノラマ花壇に行ってみると作業員が秋の草花の植え付けや水まきをしていましたが、花壇の1区画にクレオメの花が咲いていました。
「クレオメ」
クレオメはフウチョウソウ科の春まき一年草です。
原産地は南アフリカで、開花時期は7から9月、草丈は1mくらいに伸びて、その頂点にたくさんの花を付けます。
・花壇に植えられている「クレオメ」です。
クレオメは、花がつぼみの頃はピンク色をしており、開いてくるとだんだん白くなって行くことから、和名では「スイチョウカ(酔蝶花)」と蝶をつけています。
英名は「スパイダーフラワー」と蜘蛛をつけて呼ばれていますが、これは長い雄しべを蜘蛛の足に見立てたのではないかと思われます。
花は、4花弁で、雄しべと雌しべが、異様に長く、英名の「スパイダーフラワー」も理解できる感じです。