今日も京都府立植物園の珍しい植物をご紹介します。
「パキスタキス・コッキネア」
パキスタキス・コッキネアはキツネノゴマ科パキスタキス属の常緑低木で、原産地は中南米、南アメリカ北部および西インド諸島です。
木の高さは1.5~2メートル、葉は大きな卵形の濃い緑色をしており、春から秋まで鮮やかな真紅の花を咲かせます。
和名では「ベニサンゴバナ(紅珊瑚花)」と呼ばれます。
「奇想天外」
「キソウテンガイ(奇想天外)」は、アフリカ南部の西海岸に位置するナイビアからアンゴラにかけ広がっているナミブ砂漠の限られた地域に自生する雌雄異株の裸子植物です。
終生2枚の葉しか出さない奇妙な植物ですが、長寿な植物としても知られており、推定樹齢2000年の固体も知られているそうです。
・2枚の葉しか出さない変な形をした植物でした。この中に雄株があるようですが見分けがつきませんでした。
奇想天外の雌株です。葉の付け根はこのような形をしています。
原産地のナミブ砂漠に自生しているキソウテンガイです。海岸の砂浜に海藻類を積み上げたような奇妙な植物です。(画像提供は赤石幸三氏)
サボテンコーナーには珍しい形のサボテンがたくさんありましたが、そのうちの一つに「白角キリン」と書かれた、初めて見るサボテンがありました。
「白角キリン」
白角キリンはドウダイグサ科ユーフォルビア(Euphorbia)属の常緑多年草で、原産地は北アフリカのモロッコです。
基部からよく分枝して、高さは1.5mほどになり、茎は柱状で4稜があって棘も生えています。
流通名・園芸名には、白角(しろづの)キリン、老(おい)キリン、多角キリン、脂(あぶら)キリンなど、何故か、キリンの名前がついています。
古代ローマ時代には、ヘビに咬まれたとき、この乳汁を治療薬として使用していたと言われており、これを最初に使用したモーリタニアの医師エウポルボス(Euphorbus)に因んで属名のユーフォルビアの名称になったようです。
上の白角キリンはこのサボテンが生長した姿です。