登竜門
2014-02-04 | 雑学
昨日のニュースで、若手バレエダンサーの登竜門として知られているスイスのローザンヌ国際バレエコンクールの最終審査で、長野県の男子高校生が最優秀賞を受賞し、2位も神奈川県の女子高校生が受賞したと報じていました。
再生医療でも若い研究者が万能細胞(STAP細胞)を作ることに成功しており、日本の若い人たちがいろいろな分野で活躍していることに頼もしさを感じます。
さて、今日は「登竜門」の語源について調べてみました。
登竜門とは、困難ではあるがそこを突破すれば立身出世ができる関門のことです。(広辞苑より)
そして「竜門」とは黄河の上流にある竜門山を切り開いてできた急流のことで、この急流を登ることができた鯉は竜になるという伝説から、「登竜門」の語句が生まれ、この関門を登ることが立身出世への道になる、成功の糸口となると言われているものです。
この言葉の由来は中国『後漢書』李膺(りよう)伝に語られた故事からです。
それによると、李膺は宦官の横暴に憤り、これを粛正しようと試みるなど公明正大な人物であり、司隷校尉(しれいこうい:古代中国の官位)に任じられるなど宮廷の実力者でもあったそうです。
もし若い官吏の中で、彼に才能を認められた者があったならば、それは即ち将来の出世が約束されたということでした。
このため彼に選ばれた人のことを、流れの急な龍門という河を登りきった鯉は龍になるという伝説になぞらえて、「竜門に登った」と形容されたのだそうです。