今日も文化庁の「国語に関する世論調査」についてご紹介します。
調査の中には、以下のような気配り言葉の使用についての項目もありました。
内容は、いろいろな場面での気配りを表す言葉のうち、使うことがあると思う言い方(似た言い方を含む)を尋ねたものです。
使うことがある割合
質問事項 平成23年度 平成10年度
・(久しぶりで連絡するとき) 御無沙汰しております・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 82.6% 85.5%
・(頼みを断るとき) お役に立てなくてすみません・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67.6% 72.0%
・(人に贈物を渡すとき) つまらないものですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60.8% 67.8%
・(会合などに誘うとき) よろしかったら(おいでになりませんか)・・・・・・・・ 56.8% 64.3%
・(上達を認められたとき) (先生・皆様の)おかげでございます・・・・・・・・・52.3% 53.2%
・(食事を勧めるとき) お口に合うかどうか分かりませんが・・・・・・・・・・・・・・44.8% 55.0%
・(誘いを断るとき) お伺いしたいのは山々ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40.3% 35.0%
・(依頼を断られたとき) どうぞお気になさらないでください・・・・・・・・・・・・・・36.3% 41.4%
・(乾杯を指名されたとき)
それでは、僭越(せんえつ)ではございますが御指名によりまして・・・・・・ 30.6% 37.8%
・(美術品などを見せてもらったとき)
おかげさまで、目の保養になりました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30.5% 41.9%
・(電話で呼んでもらうとき)
もし、お手すきでしたらお電話口までお願いしたいのですが・・・・・・・・・・・・28.0% 27.7%
・(料理を食べてもらった後で) お粗末でございました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27.3% 36.5%
・(腕前を褒められたとき) お恥ずかしゅうございます・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16.8% 18.3%
・(歌や演奏を披露した後で) お粗末でございました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13.1% 20.1%
結果から、平成10年度調査と比較すると、多くの言い方で、使うことがあると答えた人の割合が減っているということです。
特に、「おかげさまで、目の保養になりました」は11ポイント、「お口に合うかどうか分かりませんが」は10ポイント、「(料理を食べてもらった後で)お粗末でございました」は9ポイント減少しています。
そのほか、「お伺いしたいのは山々でございますが」、「もし、お手すきでしたらお電話口までお願いしたいのですが」を除く全ての言い方で、使うと答えた人の割合が減少しています。
そこで自からを省みると、現役の頃は得意先との関係から使用していましたが、リタイア後は、そのような機会が少ないことから、矢張り、この調査同様、減少傾向にあるように感じます。