らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

大仏の頭髪

2015-09-04 | 雑学

先日、某テレビ局が茨城県の牛久市にある牛久大仏を紹介していました。
この大仏はブロンズ製大仏立像で、全高120m、立像の高さは世界で3番目ですが、ブロンズ立像としては世界最大だそうで、浄土真宗 東本願寺派本山 東本願寺によって造られたそうです。

大仏と言えば、奈良東大寺の大仏さんが有名ですが、他にも鎌倉大仏を始め全国各地に立像や坐像が見られます。
でも大仏と呼ばれるための大きさの基準は何なのでしょうか?

釈迦(しゃか)の身長は一丈六尺(所謂、丈六(じょうろく)で約4.8mと言われており、仏像も丈六を基準とし、その5倍、10倍、また2分の1などに造像されます。
実際には座像の場合が多く、その高さは半分の八尺、約2.4mになっています。
この仏像を丈六仏といい、丈六仏より大きい仏像を「大仏」と呼ぶそうです

ところで大仏様の頭はいずれもぶつぶつの丸い髪の毛で、まるでパンチパーマのような頭になっていますが、何故なのでしょうか?
実は、この髪は螺髪(らほつ)いい、所謂、大仏様のヘアーなのだそうです。
螺髪の「螺」という字は、巻き貝を意味しています。

・東大寺の大仏さまです(ネットより)


螺髪(らほつ)は、「三十二相八十種好(さんじゅうにそうはちじゅうしゅこう)」の1つで、これは、釈迦が持つ常人と異なる32の大きな特徴と80の細かい特徴の事です。
「釈迦は普通の人間とは違う」という考えから、インドの伝説に出てくる転輪聖王(てんりんじょうおう:理想の人間像)の姿をモデルにして、様々な超人的特徴が考え出されました。
そして最終的に、三十二相八十種好としてまとまったと言われています。
螺髪自体は、かつてのインド上流階級の人々の髪型に由来しているようです。

奈良の大仏の螺髪の一つの大きさは、直径が約22cm、高さが約21cmもあり、重さは一つ1.2kgあって、これが頭に966個ありますが、この形は古代インドの王朝、クシャーナ時代にマトゥラーで造られていた仏像がこの髪型をしており、後に日本に伝わったものだそうです。

言い伝えでは、お釈迦様は髪の毛を3~4cmくらい伸ばしていたそうで、その1本1本が右に巻かれていていました。
各地の大仏の頭が螺髪になっているのは、このお釈迦様のヘアースタイルからきていて、巻き毛を表現したものだとも言われています。
大仏様の螺髪は一つ一つ造られ、頭につけられていきましたが、奈良の大仏様の螺髪966個を頭につけ終るまでに3年の月日がかかったそうです。