私は、故郷の岡山を離れて半世紀以上になりますが、それでも岡山の記事が新聞に載ると注意深く読んでしまいます。
先日、某紙の夕刊に岡山の方言が載っていました。
寄稿したのは東京女子大学教授の篠崎晃一先生でした。
今日はその新聞記事からご紹介します。
記事では、
岡山には俗に“三大ベリー”と呼ばれるものがある。と言ってもストロベリー、ブルーベリー、の類が特産品と言うことではない。
“very”、つまり「とても、非常に」を意味する「もんげー、ぼっけー、でーれー」の三つの方言があると云うことだ。
これらの方言には「もの凄い!」と、並みの程度を遥かに超えている状態を表す用法もある。
実は「もんげー」は少し前まで「ぼっけー」「でーれー」に押されて存在感が薄くなっていた。
ところが近年、子供たちに人気のアニメ「妖怪ウォッチ」に登場するキャラクターの口癖として認知度が急上昇し、一躍、全国区の岡山弁として息を吹き返したのである。
更には、昨年、県のPR用キャッチフレーズの座をかけてこれら3方言が直接対決。投票の結果、「もんげー岡山!」がトップに輝くなど、正に勢いが止まらない。
一方、今年2月には映画で「でーれーガールズ」が公開されるなど、他の方言も巻き返しを図っている。三つ巴の戦はまだまだ続きそうだ。
(以上、東京女子大学教授 篠崎晃一氏の方言探偵団より)
岡山生まれの私は、この記事に書かれている“三大very”の内、「ぼっけー、でーれー」は子供の頃使用していましたが、「もんげー」は初めて聞く言葉です。
勿論使用したことはありません。
昨年、子供たちの間で人気を集めた「妖怪ウォッチ」で使用されているとのことなので調べてみると、この言葉は妖怪ウォッチに登場する、狛犬の妖怪「コマさん」のセリフだそうです。
・これが妖怪「コマさん」です。
子供たちの間でこの「もんげー」の浸透率が凄いと云うことで、まさに、もんげー!な言葉なのだそうです。
この「もんげー」は、「すごい」と言う意味の岡山県の方言で、「ものすごい」が「ものすげー」となり、更に「ものげー」→「もんげー」と変化したようですが、子供たちは岡山の方言とは知らずに「もんげー」を口にしているようです。
岡山県ではこの「もんげー」の盛り上がりを知ってから、県の広聴広報課では、昨年9月16日から「もんげーおかやま」を新しいキャッチフレーズとしてPRしていると言うことです。