らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

大阪弁「あんじょう」

2015-09-16 | 地元紹介

今日は大阪弁を調べました。
大阪弁に「あんじょう」と言う言葉があります。
この言葉は「うまく、具合よく、ちゃんと」といった意味の大阪の方言です。
広辞苑にも、関西地方の方言で「味よく」の音便「あじよう」の転。うまく。上手に。具合よく。と説明しています。

辞書にも示されているように、この言葉の語源は「味よく」で、ウ音便の「味よう」が転じたものです。
ある専門家は、「味」という語源だから、料理における会話がルーツにあるのかもしれないが、むしろ「味のある文章」とか「人生の味」といった、「おもむき、妙味」など、深いところに潜んでいる素晴らしさを意味する「味」と見るのが順当だろう。 と解説しています。

「あんじょう」は大阪の方言ではあるものの、若者の間では殆ど使われていないと思いますが、年輩の間では今でも割りとよく使われています。
その使用例は、「あんじょうしいや」とか「あんじょう頼んまっせ」、「あんじょうしときまっさ」など、何があんじょうなのかよくわかりませんが、その場の状況に応じてなんでも包含してしまう便利な言葉として使用されているようです。

また、大阪の人がえべっさんにお参りしたとすると、「えべっさん、今年もあんじょう頼んまっせ」と言いますが、この時の「あんじょう」は、商売繁盛から家内安全までのありとあらゆる願い事を含んでいます。
頼まれたえべっさんは大変ですが、お願いする方は、全ての頼み事ができるので、まことに都合の良い言葉と言えます。
 
更に、よく知っている商売人同士が商談をする時などにも、「あんじょうしたってや」、「へえ、まかしとってください。あんじょうしときますよってに」といった訳の分からない会話ですべてが成立してしまいます。

このように、「あんじょう」はコミュニケーションツールとして、商人の町大阪に根付いた老獪(ろうかい)で「味」のある方言となっています。