らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

お名前を頂戴する

2015-09-22 | 情報

電話や面会の受付などで、先方がこちらの名前を聞き取れなかった時に「恐れ入ります、(もう一度)お名前頂戴してもよろしいでしょうか?」と聞き返す人が時々います。
この表現について皆さまは違和感を持ったことはありませんか?

実は、この「お名前を頂戴する」という表現は誤用なのです
今日はその理由について調べました。

「頂戴」という字は「てっぺん(頂)からもらう(戴く)」と書きます。
上の方からもらうわけですから、相手は目上の人であるということがイメージできると思いますが、目上の方から物をもらうとき、自分はお辞儀などをして相手に対する敬意を示しながら受け取ります。
自分が引いて受け取ること、つまり「頂戴」という字は「もらう・受け取る」という言葉の謙譲語なのだそうです。

「頂戴(ちょうだい)」という字が「もらう、受け取る」の謙譲語ならば、「お名前を頂戴する」ということは相手の名前そのものをもらうことになってしまいます。
更に「お名前を頂戴できますか」の表現から敬語表現を取り除くと「名前をもらえますか?」と言っていることになります。
飴玉なら、一つ二つと分けてあげることもできますが、名前はあげることは出来ないので「名前を頂戴する」という表現は誤りということになります。

「御名刺を頂戴できますか」という表現ならば問題ありません。
「お名前を頂戴する」という表現は、この「お名刺を頂戴する」という表現から始まって誤用されるようになったのではないかと考えられています。

ではどのように言えばいいのでしょうか?
たとえば電話口などで相手の名前を確認したいときは、相手の名前をもらうのではなく、「お名前をお聞かせいただいてもよろしいですか?」「お名前をうかがってもよろしいですか?」「お名前をお聞きしてもよろしいですか?」、という表現を用いるように心掛けたい、ということです。

相手の名前はもらうものではなく、聞くものなので、注意したいですね。