らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

手紙の枚数マナー

2019-07-14 | 雑学

子供の頃、母親が手紙を封筒に入れる時、白紙の便せんを1枚重ねて入れていたのを覚えています。
何故、白紙の便せんを入れるのか不思議でしたが、その時はその理由を聞くこともなく、ただ見ているだけでした。

先日、ある本を見ていたら手紙の枚数に関する記事を見つけました。
すると不思議ですね。
70数年前の記憶が蘇ってきて疑問が解けたのでご紹介したいと思います。



「手紙のマナー」と題するその記事には次のように書かれていました。
手紙には必ず一枚におさめる手紙がある一方で、一枚に収まってしまった時にわざと白紙の便箋を重ねて二枚以上にする手紙とがあります。
とあり、更に続けて、
「1枚におさめる手紙」として、
重なるイメージがタブーとされる弔事の手紙は、「不幸が重ならないように」という意味を込めて一枚の便箋におさめます。

「2枚以上に重ねる手紙」は、
通常の手紙で内容が一枚におさまる場合は、白紙の便箋を重ねて二枚にします。
となっていました。

「その理由」として、
白紙の便箋を重ねて二枚にする理由には、次のような意味があるのだそうです。
1.三行半(みくだりはん=離縁状)や果し状など、縁起が悪いとされる種の手紙が1枚切りの書状なので、縁切りを連想させる1枚の手紙は失礼とされたから。
2.昔は紙が貴重だったこともあって返信用の便箋を用意する相手を気遣っていたことから。
3.1枚だけだと裏側から透けやすく他人にも読めてしまうため、透けないようにするための心遣いから。
4.昔から短文の手紙は失礼にあたるとされたことから「文面は1枚で終わってしまったが、本当はもっと書きたい」という気持ちを白紙であらわしたと言う意味から。
などのようです。

そして、「白紙の便箋の正しい重ね方」として、
白紙の便箋は、1枚目の便箋の下に重ね、書いた手紙が内側になるように折ります。

最後に「結論」として、
現在ではパソコンや携帯電話、電子メールなど、優れた通信手段の普及によって手紙を書く機会が減り、白紙の便せんを重ねる伝統的なマナーやしきたりに対する意識が薄れたことからそれほど重要ではないという意見があるようですが、正式な場面においての手紙や、日本の伝統を重んじる相手に対しては、2枚目にかかるように書くか、それとも白紙を添えるかにするほうが「無難」といった意見もあります。
と結んでいました。

現在は電話やメールで手っ取り早く要件が伝えられることから手紙を書く機会が少なくなりましたが、日本人の伝統的なマナーとして覚えておきたいものですね。