らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

風鈴の起源と涼しく感じる理由

2019-07-22 | 季節

7月も下旬になりましたが、関西地方はまだ梅雨明け宣言がなく、蒸し暑くて鬱陶しい日が続いています。
このような時には、気持ちだけでも涼しさを感じさせてくれる風鈴の音色を聞きたくなりませんか?

日本における夏の風物詩の一つとなっている「風鈴」ですが、一昨日、NHKの人気番組「ちこちゃんに叱られる」はこれを取り上げて解説していました。
そこで今日は風鈴の起源と日本人は何故、風鈴の音色を聞くと涼しく感じるのかを調べてみました。

「風鈴の起源」
風鈴の起源は中国の占風鐸(せんふうたく)と言われるものだそうです。
占風鐸とは、中国・唐の時代に竹林の東西南北に風鐸という青銅でできた鐘のようなものを吊るし、風の向きや音の鳴り方で物事の吉凶を占う占いであり、この占いで政治判断等が行われていたそうです。

この風鐸が平安時代以降に仏教とともに日本に伝わりました。
風鐸はお寺の屋根に吊り下げられ、風が吹くとカラカラと音が鳴るようになっており、その音が響く範囲は災いや疫病から守られると信じられていました。
やがて、風鐸は風鈴と名前を変えて一般庶民の間に普及し、疫病の流行しやすい夏に自宅の軒先に吊るすようになり、夏の風物詩として定着したと言うことです。

・これが風鐸です。(ネットより)


「風鈴の音色を聞いて涼しく感じる理由」
日本人が風鈴の音を涼しく感じるのは何故か?
「ちこちゃん」の番組では「気のせい」だと言っていました。
そして、日本人は長年、風鈴文化と共に歩んできた結果から、私たちの脳の中に風鈴の音を聞くと涼しいという条件反射を身につけているのだそうです。
それを確かめるために、「ちこちゃん」の番組では外国人と日本人で風鈴の音を聞いて涼しさを感じるかどうかの実験をしていました。

その一部をご紹介します。
実験の方法は、日本人、外国人の各々30代、40代、50代の方、1名ずつに実験台になってもらいます。
そして、30度の室内で10分間椅子に座っていた時の皮膚の温度と、その後、同じく30度の室内で10分間風鈴の音色を聞いた後の皮膚の温度を測定しました。
その結果、外国人3人はいずれも皮膚の温度は少し上昇しましたが、日本人の3人は反対に0.3度から0.7度下がったそうです。

実験後、外国の人に感想を聞いたところ、暑くて、涼しさは感じなかったが、リラクゼーションできたと話していたのに対し、日本人の3人は少し涼しさを感じたと話していました。
外国人が暑さを感じたのはリラクゼーションによって副交感神経が優位になり、末梢血管が開いて血流がよくなったことから皮膚温度が上昇したのではないかと言うことです。

一方、日本人は涼しいと感じることにより、末梢の血流が悪くなって皮膚温度が下がったのと、更に、前述したように、日本人は長年風鈴文化と共に歩んできたことから、日本人の脳が条件反射的に涼しく感じるようになっているのではないかと言うことです。
同じ音色を聞いても日本人と外国の人では感じ方が違うようです。

昔の人が考え出した夏の風物詩のひとつ「風鈴」。
暑苦しい日本の夏には風鈴の澄んだ音色が暑さを癒してくれます。
決して涼しくはなりませんが、風鈴の音色で涼しさを感じながら、元気にこの夏を乗り越えたいですね。