稲垣吾郎主演 「魔法の万年筆」。
舞台もニューヨークだし、ウィットに富んだ会話のテンポや
セリフの多さから洋物の脚本かと思ってたんですが、
日本人の作品だったんですね。
演出・脚本 鈴木聡。
演出も脚本も良かったです。この人なかなかやりますね。
シーンにも、セリフにも、間にも無駄がなく、
あっという間に3時間が過ぎました。
音楽もいいなーと思ったら、本多俊之さんでした。
面白かったです。演劇の印象変わったもん。
ちょっと情けなくて、みじめったらしくて、ときに傲慢な小心者。
この、彼にピッタリな役どころを稲垣吾郎君は本当に上手くイキイキと演じてました。
ゴローちゃんが、あんなに演劇にはまるとは!
ニヒルな表情、シメシメの表情、超ハッピーな表情、ガッカリの表情。
なかなかいいんですよ、ゴロー君。
ちょっとやな男を、キュートに演じてました。
もちろんあんな風にゴローちゃんがイキイキ演じられる
のは、脇を固める俳優陣のおかげなんでしょうけどね。
文句なくおもしろかったです!

演劇のことを、苦手と言わないまでも、コンサートほど
好きになれない、ってずっと思ってました。
コンサートこそ、音や振動を体全体で感じつつ、
言葉だけじゃないトータルな感性でイメージを広げ、
楽しむことができる「実感空想エンターテイメント」、
”エンタの雄”!と思ってたからです。
夜更けのネット遊びの思いつきから、ヤフオクで
倍近くの値段で落とした、前から3列目の席。
ちょっとした演者の表情や、唾や汗までもつぶさに観察できます。
演劇って、こういうものだったんですね。
私がイマイチ演劇に縁遠かったのは、名古屋には、
良い演劇専門の劇場がないからかも。。。

それにしても、ゴロー君太った?
ワインもほどほどに、ね。
「魔法の万年筆」
脚本・演出 : 鈴木 聡
音 楽 : 本多俊之
出 演 : 稲垣吾郎、西牟田 恵、三鴨絵里子、久世星佳、山崎 一、阿南健治、小林 隆、河原雅彦
<物語> 舞台は1920年代のニューヨーク。ジャズと狂乱の時代。自由を求める人々が、音楽・文学・映画・演劇とさまざまな分野におけるエンターテインメントで、空前の活況を見せようとしていた時代。若き小説家のパーカー(稲垣吾郎)も、時代の渇望に応えようと、傑作を生み出すことに取り組んでいた。しかし、なかなか小説を書けないパーカーは、傑作を書くのにふさわしい万年筆を捜し、担当編集者にお金を借り、たった5ドルの魔法の万年筆を手に入れる。その万年筆で書いた小説により、NYの小説界の大流行作家となり、プライベートも順調に…。しかし…。