三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

凍えあがる日本

2006年01月07日 06時35分06秒 | Weblog

寒い。  日本全域、記録的な寒さが続いているんだそうだ。
5、6日と仙台にいました。
いま賃貸で借りている部屋。新築でここ1~2年のもの。
きれいな女優さんがさかんに宣伝している全国企業の物件。
窓は床までの掃き出し・ガラスは1枚。
年末29日に出てくるとき、水道は水を落としてきた。
5日の夜、室内にはいると室内気温は3度。
暖房設備はエアコンのみだったのを、100Vの電気暖房も追加しておいた。
両方、フルで稼働し続けて3時間近く。
ようやく室内気温が15~6度。でもそこから上昇しない。
結局、夜通し暖房を切ることができない。
そのうえ、寝具の中でなお、寒さに耐え続けなければならなかった。
あさ、風呂に入って凍えた体を温めてから仕事に向かった。

事務所は現在、仮住まいの老朽化したビル。
築30年近くの軽量鉄骨造。ちょっとした地震でも激しく揺れる。
ここもデフォルトでは暖房設備がなかった。
しかたがないので、ポット式の石油ヒーターを使っている。
ここでも室内気温が、3度ほど。辛いので、電気ヒーターも持ち込んで運転。
2時間ほど掛けてようやく室内気温が18度になったが、
それ以上は上昇させられない。
トイレへ行こうとして、・・・びっくり。
凍上してしまっている。
水落としをしていなかったらしく、完璧に水道管が凍結してしまっている。
大家さんに連絡したら、ヤカンを持って登場してくれた。
思わず、笑ってしまった。大家さんも笑っているが
どうもふたりのこの苦笑には違いがあると感じた。
「いや、すごい寒さですね(笑)」というのと、「いや、すごい建物ですね(笑)」という違い。
それはまだいい。 なんと、それから数時間後、
日中に用を足そうとしたら、また凍結してしまっていた。 って、オイ・・・。

紺屋の白袴、って言葉があるけれど
しみじみとわが身を反省させられた。住宅性能とか書いているけれど
自分自身では、仙台ではあんまり顧慮していなかった。
この街は、寒さに対して、ほとんど地域の常識としても、無防備に近いのだ。
まさか、という現実を体で経験させられたこの2日間でした。
・・って、実は1日予定を早めて、最終便で札幌に戻ってきた次第。
北国育ちのわたし、寒さに弱いんですね(笑)。
ほうほうの体で、札幌の暖かいわが家に逃げ帰ったというのが実態に近い。
それと、水道を落とす、という習慣は何十年もしたことがないので、
実はやり方もほとんど忘れていたし、凍結した水道管の復旧方法も
すっかり忘れているんです。 ヤカンなんて、気づかなかった(笑)。
そうか、その手があったのか、ってね(笑)。

断熱・気密がしっかり行われて、暖房計画がきちんとなされ、
そのうえ計画的に換気も行っている、という建物の素晴らしさをしみじみと、体感。
こういうことって、進化をさかのぼることは絶対にできません。
地域全体として、ウォームビズ、
本当に取り組んでいかなければなりませんね、ニッポン。
コメント
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