きょうは、住宅取材ネタで。
ごらんの写真、なんだかわかりますか?
って、ブログのタイトルでバレバレですから、そのまんまなんですけど(笑)。
札幌で活躍している建築家・ヒココニシさんの自宅玄関ドアです。
取っ手の部分を拡大したものなんですけど、
取っ手から右側が玄関ドアで、左側は建物の外壁です。
ごらんの通り同じ木張りに仕上げてあるんですね。
まぁ、外壁の側はそういう仕上げにすればいいのですから、簡単。
もう一方の玄関ドアの方、こっちがおもしろい。
まぁ、住宅の用途では木製ドアの方が味もあっていいのですが、
わたしどものような事務所だと、開け閉め頻度の多さで
どうしても、木製ドアは狂いが生じてきますね。
玄関ドアって、スチールやらの工業製品の方が、
そりやねじれといった、木製品の欠点を補って有利であることは否めません。
でもせっかく、他の外壁をいろいろに工夫しているのに、
ドアだけが浮き上がってしまうのもシャク。
そういうことを踏まえて、
このドアはなんと、スチール製品表面に木を張ったのですね。
なものですから、他の外壁とちょっと見にはまさに一体。
ポンと、このドアノブだけが見えてくる、という次第なんですね。
こういうビジュアルも、なかなか、洒落ていて実にいい。
コロンブスの卵。
たぶん、問題点があるとすれば、木と金属の接合をどうやるか、
というポイントでしょうが、残念ながらその点は聞いておりません。(笑)
なんとなく、その辺がノウハウのポイントの気がして、
聞くのを逆にためらったような記憶があります。
これだと、そりやねじれでの開閉上の不具合などは
なさそうな感じですね。
やはり現代生活、なんでも癒しっぽく、素材感で選択はできない。
基本的な使い勝手では、やはり工業製品的な耐久性が
しっかり担保されている必要がある。
そう思っております。
その意味で、こういう工夫に拍手したいですね。