わが社も、地方零細出版社として、もうすぐ20年になります。
やっぱり20年近くなってくると、いろいろ整理を心がけていても、
ストックしておかねばならない在庫だけでも、膨大な量になってきます。
聞くと、大手出版社の場合は、こういうストック在庫は一切持たないようですね。
しかし、零細出版社では、そうもいっていられない。
どんなときにも、対応できるような情報ストックは整理しておかねばなりません。
っていうことで、懸案だったバックヤード収納工事、お願いいたしました。
前日まで、とても写真でお見せできる状態でなかったのですが、(汗)
なんとか、他の場所に整理して、工事する場所を確保。
スタッフの休日の土曜日を狙っての工事です。
収納については、その材質や、棚の構成について考えたのですが、
本の収納なので、やはり本棚的な棚が、機能性としては一番合理的。
それも、積載荷重がかなりになるので、
素材も、木材が一番理にかなっている。
耐震性の補強も簡易にできます。
がっしりと感じられる、分厚いツーバイテン材で構成することにしました。
積載荷重に対する強さも、木の方が柔軟性があるように思えます。
棚の受け金物はダボを使用しましたが、ちょっと見たことのないごついヤツを
工務店さんが探してきてくれました。
加重のバランスと、整理のしやすさの両面を考えて棚の長さなども決めています。
当初はスチール製の既製品収納も考えてみました。
一番頑丈と思われるもので、棚板1枚あたりの積載荷重が130kg。
幅90cmで、棚が4段という既製品で、これを組み合わせていくと、
全部で6本の収納棚がこのバックヤードに入り、
モノの値段としてはたしか、5~6万円。(大型DIYショップ)
しかし、それを運搬して、組み立てるのにはどれくらいの時間、労力がかかり、
しかも仕上がり品質はどうかなぁ、と考えると計算不能に・・・。
そうですよね、スタッフの人に頼むにも、こっちも経験がないことを
適当に指示して、さあやれ、ってワケにはいかない。
そうすると自分でシコシコやるしかない。
でも、そうなると、時間労力の見極めがさっぱり(笑)つかない。
そもそも、終末の2日間で片付くとは思われないわけですね。
そのうえ既製品では、棚の段数がちょうど良くは行かないし、
幅もスペースにぴったりとは行かない。
積載荷重も、スチール製といっても結局は金物だけの受けなので、疑問。
それと、どうもスチール製って、雰囲気にも似合わない。
ということから、やはりバックヤードとはいえ、インテリアのイメージも考えて木質で
工務店さんに依頼することにしたという次第です。
見積もりを上げてもらったら、
木材の量的な部分は、ほぼスチール製の既製品と同じ程度。
それに、大工さんの工賃や工務店の手間などが計上されている金額。
具体的には消費税込みで、約15万円弱でした。
写真は、まんなかに収納が入る前の様子で、
左右に収納棚が取り付けられたあとの写真を貼り付けたモノです。
収納の幅は合計で、5.85m。段数は6段。ですから棚の総延長は約50m。
前記したスチール製の場合だと、棚の総延長は32mですから、
長さでは1.56倍のスペースが、確保できた計算になります。
右側の棚は、外断熱の建物の構造柱・間柱部分まで空隙があるので
奥行きに長モノも収納が出来ます。
高さは天井までの一杯で造作できたのでスペースは無駄なく利用できました。
で、左右にこうやって天井までの
「積み上げ型」長期収納を確保して、まんなかにスペースを空けて
作業も伴う、短期的収納場所を確保させたという次第です。
これが一番、作業性も考えてみて合理的ではないか、
という結論なワケですが、さて、使うスタッフのみなさんの使い勝手はどうかなぁ?
不安と楽しみがいっぱいな、週末を過ごしております・・・。