写真は福島県の川内村での「亜鉛閣」のもの。
この建物は、本体よりも周辺の自然回復と言うことの方がテーマが大きい。
敷地が8000坪もあるんですが、その背景には山林原野が200000坪ほども広がっている。
そうした後背地の自然系がうち捨てられていた。
敷地自体は農地で、農家が廃業したあと、
誰も手を付けることなく、放置されていたのだそうです。
建築家の山下和正さんはそういう敷地を買い取り
長い年月をかけて自然環境の再生に取り組んできたのです。
その自然再生のなかで、最初に取り組んだのが
沢水の管理の必要性。
雨が降り続いたりすれば、伏流水の小川がすぐに土砂災害を引き起こしていた。
農地利用のために、自然が破壊されるに任せていたのです。
人間が自分だけの都合で、勝手にこの近辺の自然をねじ曲げていた。
そうした「暴れ水」に、秩序を与えて、
きちんとした生態系を復元させるように考えたのですね。
で、できあがったのが「調整池」。
まぁ、自然の水に呼吸の場所を提供したようなもの。
いったんこの池で水量を調整しながら、
河川に放水するように改良しています。
その結果、よき生態系が復元している。
手を付け始めた頃には、小動物も目にできなかったのが、
いまでは、大型ほ乳類・いのししなどが遊びに来るほどに回復したのだとか。
人間の、自然への回心に似たような営為と感じた次第です。
今月初めに訪れたのですが、
「福島県最寒の地」ということで、零下10度ほどの寒さが続きます。
その結果、ごらんのように結氷しておりまして、
人間が乗っても全然大丈夫なほど。
わたし、北海道でもこんな光景に出会ったことはありませんで(笑)
っていうか、体重が心配で恐ろしくて、
氷の上なんて、とても乗れませんです(笑)。
まぁ、徐々に融けてきておりましたので、
いまころはそろそろ、氷が水になっておるかも知れませんが、
自然の素晴らしさを実感させられる光景でしたね。
本日から、青森県で集中的に取材です。
朝一番で列車移動。
これから出発いたします、ではでは。