三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

新住協総会からー2

2010年05月28日 07時31分15秒 | Weblog





新住協総会報告その2であります。
学生時代以来、きちんとした講義形式のお話を聞くのは
どうも苦手なのですが、でも自分の仕事に直結するとなると
人間、不思議と眠たくならずに聞いていられる。
新住協の総会では、基調講演に引き続いて
室蘭工大・鎌田教授による、
先生の研究室での一年間の研究成果の発表が行われます。
主には、熱計算ソフトQPexがバージョン3にアップグレードして
冷房負荷計算にも対応した点の説明が前段で行われていました。
暖房と違って、冷房は本来、「全館冷房」という概念はないと思うのですが、
住宅性能を把握するためには
基本的には全館冷房を前提にして負荷計算されています。
このQPexは、エクセルをベースにして
全国の都市の気候数値をあらかじめ計算式として取り込んであり、
使用する建築材料を入力していくことで
必要な熱量計算が出来るように考えられています。
直感的な操作感覚があり、わたしのような非工学系のものにも
「ちょっとはさわってみようかな」という気分にはさせてくれるもの。
そうでありながら、この手のソフトとしてはきわめて安価であり、
新住協メンバーだけに限らず、全国的に利用者が増えています。
目に見えにくい、熱環境を数量的に目に見えるようにするソフトとして
家づくりの担い手が顧客に対して、数字をきちんと語れる基礎として
このソフトの利用価値は極めて高いと言えるでしょう。

しかし、こういう研究機関と全国の住宅建築の最前線が
直に結びついていて、
先生の講演にいろいろな質問や、事例研究が随時入りながら、
わかりやすく、しかも実践的に最先端の知識・現場感覚が得られるという
当たり前なようで、実はきわめて稀有なやり取りが続きます。
研究機関としての学問の府が、
このように平易に、業界に飛び込んで実地的に研究を続けるという意味で、
新住協運動の本質的な価値がこういうところにあると実感できます。

さて、iPadがいよいよ日本でも発売ですね。
わが社にも、予約の一台が着くことになっておりますが、
スタッフが、手ぐすね引いて待っています。
やはり実機を確認しながら、その可能性を追求していきたいと考えています。
雑誌という表現手段が大きく革新されるのは間違いがない、
そんな思いにさせられるデバイスだと思います。
どんな表現やサービスが可能なのか、楽しみですね。
昨日のニュースでは、このiPadの人気で
ついにアップルの時価総額が、Microsoftを超えてしまったそうですね。
OS戦争での勝敗もすでに過去のことになって、
まったく新しいスキームでの競争が始まっていくのですね。
まさに時代は変わっていくものだと実感。





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