三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

断熱の足りない国、ニッポン

2012年03月01日 05時27分52秒 | Weblog




さて、きのうも仙台にいていろいろ会合やら打合せ。
なんですが、
やや風邪気味ということもあって、
それを吹き飛ばしたい、ということで、
温泉に入って、サウナで汗も出し切りたい、と
仙台郊外の有名ホテルの日帰り温泉に行って参りました。
わたし、風邪っぽいときにはサウナが有効なんですね。
まぁ、逆療法のように思われるけれど、これがなかなかに効く。
で、作並温泉の某有名ホテル。
ゆったりとした湯船に浸かって、カラダから寒気が消えていって
仕上げにサウナに入りたいと、露天側にある「ヨモギ風呂」に。
これがなかなかに風情のある作りで、デザインはすばらしい。
「おお、いいじゃんこれ」であります。
外観から見ると、まことによさげな雰囲気であります。
露天風呂に面してなにやら、コンクリートで造作してあって、
サウナというよりは、「蒸し風呂」という印象。
窓には木製サッシが嵌め込まれていて、
作り自体は、暖かそうなんですね。
で、入り口。
これが、いきなり、気密が取れていないことの明白なスカスカ建具。
きちっと閉まらないのであります。ありゃりゃ・・・。
内部に入る。ヨモギの香りはそこそこに馥郁としてくる。
でも、むせ返る、というほどではない。
どうも熱さが足りない。
温度計がどうだとばかりに下げてあったのですが、
温度を見てみたら、40度ちょっとしかない。
カラダの方はなかなか汗をかいてくれない。
北海道では、どんなサウナでもこういう造作は絶対にないだろうと思うのです。
壁の造作において、断熱という考えのないサウナ室であります。
なんか、バカバカしくなってくる。
まぁサウナではなく、蒸し風呂です、こんなものなんです、っていうことなのか?
なんとも中途半端な温度環境で、
スカッとしない。
「暖を取る」ために蒸し風呂を出て
お風呂に入るしかない。
で、露天から眺めていると、なんと野生の猿がこっちを見ている。
奴らは、重装備の体毛があって、若干の希薄温泉水くらいでも
十分に暖かいと見えて
なかなか体温の上がらないこちらのほうが、寒々しい(笑)。
なんだかなぁ・・・。
で、この露天風呂までの通路は、自然の中にあるので
屋根だけがあって、壁というもののない窓だらけの木造小屋がけ。
ところどころに電気ストーブやらスチーム暖房が置かれているけれど、
ひたすら外気自体を温めようとしているに等しい。
むなしいエネルギーの無駄遣い。

暖まったのか、どうだったのか、
なんかむなしい思いの温泉体験で、カラダに温感が残りませんでした。
わたしはいいけれど、たとえば北海道に冬期間、観光に来る
中国人ツアーのみなさんは、こういう東北地方のホテルに来たら、
北海道との違いを敏感に感じられるのではないか。
彼の地のみなさんが、北海道が大好きという中に
こういった要因があるのではないかと、推測が働いてきてしまいました。
本州以南の観光業のみなさん、これでは世界水準から遅れる一方ですよ。
まぁきのうは仙台地方、かなり冷え込んではいたのですが、
それにしても、断熱が足りない・・・。


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