三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

パッシブに暮らすよろこびって?

2013年08月02日 05時25分23秒 | Weblog


ここんところ、やや天候が良くないので、
暑さもやや和らいでおりますが、
ことしの北海道はなかなかな暑さであります。
でも湿度は低いので、夜になると涼しさは格別。
で、日中どうしても日射から取得する熱が屋内にこもるのですが、
その屋内の高温空気を夜に排出すべく、
夕方くらいから朝まで、2階の大きめの窓を開け、
3階の高い位置にある窓も解放させております。
両方の窓はほぼ南北方向に相対した配置なので、
上下と共に、南北方向での「通風」促進にもなっておりまして、
自立循環的な、自然温度差をパッシブな工夫で活かして
快適な屋内気候を実現させております。
実際、この窓同士の距離は10mくらいは配置が別れているのですが、
その間に入ると、ここちよい冷気が流動している感じが体感できる。
わが家の1階は以前にも触れましたが、
ブロック造外断熱の威力で、年中22~23℃程度の室内環境で変動しません。
でもやはり2階の一部と3階は木造なので、
どうしても夏には室温上昇が避けられません。
以前は事務所兼用住宅だったので
古いエアコンが装置されているので、ときどき運転もしているのですが、
最近は、このパッシブな温度差換気・通気がここちよさを生み出してくれている。
こういう電気代もかからない知恵と工夫って、
内面からこみ上げてくるようなうれしさがあります。

いまの時代の雰囲気って、
こういう自然エネルギー利用についての「歓び」を
どのように創造していくのかが問われていると思います。
アタマではみんなそのことに了解もしているけれど、
人間は理性だけではなかなか行動に移らない。
そこになにがしか、情動的な部分があって、はじめて動こうとする。
「面白い」ということが、非常に大切なのではないかと思います。
どんな立派なことも、「面白く」伝わらなければ実現していかない。
世阿弥の「面白きこと、新しきこと、珍しきこと」を
メディアに関わる人間は、肝に銘じていかなければならない。
言ってみれば、パッシブに暮らす「歓び」なのか、
「悦び」なのか、「喜び」なのか、まだ不分明ですが、のようなことが
多くのひとに共感を持って伝わる必要があるのでしょうね。
コメント
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