三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【中国から見た「太平洋進出」戦略】

2020年04月23日 06時23分11秒 | Weblog


本日はトピズレ世界情勢ネタ。最近の深く憂慮されるニュースから。
新型コロナ禍で世界が大混乱する中、中国は太平洋の「領土化」を進めている。

「中国、南シナ海に新行政区を設置 ベトナムは反発」
<日経新聞:2020/4/20 9:29>【北京=羽田野主、ハノイ=大西智也】
〜中国政府は19日までに、各国が領有権を主張する南シナ海に新たな
行政区を設置すると発表した。中国民政省が海南省三沙市に行政区の
「西沙区」と「南沙区」を新たに設けることを承認した。
南シナ海の実効支配を強める中国にベトナムが反発し緊張が高まっている。
南シナ海の諸島について、中国政府はこれまで海南省三沙市が管轄すると
主張してきた。今後は三沙市に、南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島と
その海域を管轄する「西沙区」、南沙(同スプラトリー)諸島と
その海域を管轄する「南沙区」を新設する。行政組織も設ける。
中国は南シナ海の軍事拠点化を進めてきた
西沙区政府の所在地は永興(英語名ウッディー)島、南沙区政府の所在地は永暑
(英語名ファイアリクロス)礁となる。いずれも中国が軍事拠点化を進めている。
両諸島の領有権を中国と争うベトナムの外務省報道官は19日、地元メディアに
「ベトナムの主権に対する侵害で強く反対する。間違った決定を取り消すべきだ」
とコメントし、中国側の行為を非難した。
南シナ海を巡っては4月に入り中国海警局船がベトナム漁船に体当たりし沈没させた。
トランプ米政権は「深刻な懸念」を表明した。
中国国営の新華社によると4月中旬に中国の空母「遼寧」をはじめとする艦艇が
沖縄本島と宮古島の間を通過し台湾とフィリピン間のバシー海峡を経て南シナ海に。
周辺国からは「新型コロナウイルスへの対応に各国が追われる中で、
中国がすきを突く形で実効支配を強めている」との指摘が出ている。〜

アメリカの空母から感染者が続出していることは既報されている。
遠洋航海する各国軍艦艇では新型コロナが猛威をふるい
事実上作戦計画が遂行されにくいこの時期を狙って「領土拡張」の既成事実化。
中国から見た太平洋の見方というのは上の図のようになる。
かれらからすれば、日本列島〜フィリピンというような海洋国家群は
自国の原子力空母打撃群を世界展開するのに邪魔でしょうがないだろう。
とくに日本列島は台湾まで至る長大な「不沈空母」として
中国を包囲しているというようにとらえているのだろう。
この列島線に風穴を開けそこまでの海域を「内海」化したいのが戦略目標。
今回設置した「行政区」の位置は、ベトナムの南方に位置する。
世界的な常識から言ってありえない荒唐無稽ぶり。
しかしひたすらに力のリアリズムで硬軟取り混ぜ、脅したりすかしたり、
あの手この手の圧力で侵略的現実を進めていこうとするしたたかさ。
尖閣列島に対しても、この混乱期にも150回の自衛隊機スクランブル出動を
強制するような拡張主義・帝国主義をあからさまにしている。
先日は香港のデモ中心人物を逮捕拘禁したというニュースもある。
世界はどういう方向に向かっているのか、懸念が強まる。

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