私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

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えっ? 広島県北にアブラハヤ? : TVの情報を確かめに

2018-05-14 17:11:20 | 純淡水魚
2018年5月14日(月)

「広島県北にアブラハヤが生息している」
「地域で細々と生活している淡水魚たちを大切にしたい」
という趣旨で、地方TV局制作の自然情報番組が放映された。
昨年の12月のことである。
わずか数分の番組だが信頼おけるいい番組なのである。

「えっ? そんなバカなっ! アブラハヤなら国内移入魚のハズじゃし・・・」

見識者に確かめてみても、そんな話は知らないと言う。
TV局のホームページの過去の番組一覧を見てみると・・・
「国内外来魚であるアブラハヤ・・・」と書かれていた。

ナットクじゃわ。

アブラハヤは、瀬戸内側では岡山県を、日本海側では福井県を西限に自然分布するという。
岡山県の分布は自然分布ではないのでは? と首をかしげている人もいる。
過去にいかなる河川争奪があったとしても
広島県北から日本海側へと流れる河川に
アブラハヤが自然分布するわけがないのである。

となれば、過去に実施されていた稚アユ放流にともなっての定着なのかもしれない。

いずれにしても、過去に県内記録がない(と思う)魚である。

行って確かめねばならぬ。

前置きが長くなったが、行ったのである。
雪解けを待ち、その間に流域での生息域となりそうなポイントを確認しておき・・・

5月12日(土)出発。

着いた。
「お~っ! TVで見た川とおんなじじゃ~っ!」

一応アブラハヤであれば見識者に連絡を。
そのための下調べ。
違法釣り師と勘違いされぬための腕章をつけ・・・

すぐにターゲットが釣れた。次々と。
1尾1尾、丁寧に撮影せんといけん。

ん? タカハヤでないかい?


ん? 抱卵した大きなメスのタカハヤでないかい?

コイツも


コイツも


尾柄が太く、尾ビレの切れ込みが浅く、黒い縦帯もあいまいである。
少し茶色味が強いのが気になると言えば気になるが、
そんなのは種内変異の範疇だろう。

ポイント移動してみる。


コイツもタカハヤだね。

背中側から見てみると、判別ポイントの1つがわかる。

上の吻がのびたメスもいる。

産卵床を掘るためにこの時期にのびるのである。

とうとう2つのポイントで最後までタカハヤ。


タカハヤなら、元々県内河川の上流域に普通に見られる在来種。

「あ~在来種のタカハヤならよかったよかった」と胸をなでおろすやら
「わざわざ遠くまで確かめに出向いたというのにガセネタかいや」と少々腹をたてるやら
「ひょっとして生息する河川を間違えて来たんかもしれんぞ」と帰宅後確かめ直すやら
「私はタカハヤだと思ってるが、コイツらをアブラハヤというのかもしれんぞ」と調べ直すやら
「この地域の地方名がアブラハヤというのんかもしれん」と考え直してみるやら
「忙しいだろうケド、この魚なんなん」と友にメール確認・判別をお願いするやら

すったもんだの週末じゃったのである。

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