イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

「大丈夫という人ほど                           実は大丈夫じゃないんです」

2011年05月19日 02時56分45秒 | 

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       新聞のテレビ欄を見た時に

 目にとまり 「見たいな」と、心動かされたものの

     見忘れてしまった、NHKスペシャル

『虐待カウンセリング-作家 柳美里500日の記録-』

       が、ふいにテレビをつけた所 

 丁度 その再放送中でした。遅い時間でしたが、

 見る事にしました。残念ながら最初の10分程は

見られなかったので、現在、柳さんとご子息との間に

 どのような深刻な問題が起こっているのかまでは

   窺(うかが)い知る事は出来ませんでしたが、

        番組の途中からであっても

 この意味ある再放送を見る事が叶い良かったです。

   柳さんが「自身の虐待の闇を見つめたい」と

  カウンセリングを依頼された長谷川博一先生は

数年前に女優の東ちづるさんがAC(アダルトチルドレン)の

    治療のカウンセリングを受けた先生として

         私も存じあげていました。

       カウンセリングというのは奥が深く、

 大きな大事なテーマであると常々考えておりますので

   このブログ上で 私の個人的な考えを述べるのは

     控えますが、虐待というのは、親から子へ、

   子からまたその子へと続いてしまいやすいので

         負の連鎖を断ち切ることが 

     本当に大切であることを痛感致しました。

      柳さんの気持ちが解放に向うならと、

  彼女に対して言葉の暴力をしていたというお母様が

     ある日、長谷川先生のもとを訪れました。

   先生が最初 お母様に飲み物をすすめた時に

  彼女のお母様は何気なく「大丈夫です」と仰いました。

  先生はそのお母様の一言を聞くと、優しく仰いました。

  「大丈夫と言う人ほど、実は大丈夫じゃないんですよ」

          先生のその予期せぬ言葉に、

        お母様はかなり動揺されていました。

    柳さんのお母様もまた子供の頃にご両親からの

   虐待を受け、その悲しみをこれまで誰にも明かさずに

        ずっと封印されていらっしゃいました。

           受けた傷、痛みというのは、

         どんなに上手く封印したつもりでも、

     自分がそこに目を向け、解放しようとしない限り

    どんなに月日を重ねても、どんな年齢になろうとも

             本人の中に 留まり

       くすぶり続けるものだという事を改めて

             気付かされました。

        私は、長谷川先生の包み込むような

  「大丈夫という人ほど実は大丈夫じゃないんですよ」の

         この言葉に深く共感すると共に、

   何人かの心ある近しい人の顔がポッと浮かびました。