
↓のコメントでもjujuさんに書いてますが、ええそう。私と同行のK嬢は休憩時間に前のほうの席を探検していたらば、あのJ-SPORTSの解説者(元日本スケート連盟理事)杉田秀男さんに会ってしまったのね。意外と小柄な方でした(笑)。久永さんも城田さんも不在。つうか、普通この手のイベントの最初にある「えらいさんのご挨拶」が全く無かった。表彰式は確か、林会長代行だったような。そのせいか知らないけど、なんかこう選手達の間に解放感がありました(どういうこっちゃ)。
おすぎさん、ヤグディンとラブな関係なんだわさ(笑)。「Winter」を滑るヤグを真正面から見てどう思われたのか…聞いてみたかったです。
「さいたまスーパー」は宇宙ステーションばりのデカ箱。
こんな所でフィギュアを見てはいけない…「豆粒」覚悟で行ったらば意外とそうでもなく、私はジャッジ側ロングサイドの端っこのほう(逆の端っこが選手入場口でキスクラがある)だったけど、Sでも「豆粒」ではありませんでした(K嬢、ありがとう)。ただま、オペラグラスはあったほうがいい。全然寒くなかったです。
有明のリンクは「サーカス小屋」的で悲しかったのですが、今度は広い広い。そして綺麗な水色なんだ!ジョニーの「ベイビーブルー」みたいで、キラキラしてる。ああもうここから既に「夢の世界」。3階までほぼぎっしり。
オープニングは各国ごとに4選手が紹介されて、「ああ~大ちゃんのラフマニ衣装だ~わくわく」とかハシャいでいたのですが、ヤグが!ヤグが!「仮面の男」の衣装!ぎゃー(とひっくり返る)。
「グラディエーター」と聞いていたのにダマされたあ~。でも全然変わってない。ソルトレイクの時のりりしい姿と一緒。キュッと引き締まったウエストに逞しい胸板だ。金髪はやや前髪が降りて端正な横顔もそのまんま。ヤグ…絞ってきたんだね…嬉しいよ。うう。しかしよく衣装残してたね…^^;
(ランビと並ぶと、やはりヤグの方が身長低いような気が…あれ?)
呆然としていたら、もう男子のアップが始まり始まり。
冷静に考えたらスゴイ面子…ファイナルに出た4人に加え、世界メダリストのヤグに本田君だもの。ソルトレイクの時は15歳のお子ちゃまだった大ちゃんが、今、一緒に居るってのもすごい。
ランビ、GPF時と同じくリンク中央で高速スピンを披露。ヤグはかる~く流す程度。ロシアバナーを見つけて手を振ったり、リラックスしてる。大ちゃんはアクセルを3度試みて、1回目は綺麗。2回目はダブルに。3回目はオーバーターン。私の推測では余り調子は上々ではないようだった(?)
サンデューは一人モクモクと4回転を跳んでいる(両足着氷だけど)。今日は「スーパーエマさん」出るか!?ジェフは時々2回転になってるけど、転倒もなく体が軽い。時差ボケてないみたいで期待。本田君、綺麗な3アクセル降りる。「トスカ」の衣装がキラキラ輝いている。
さて、トップはヤグです。
★アレクセイ
大歓声に迎えられ、あの有名な「仮面をはずす」マイム。オペラグラスで見る表情は往年の演技のまんま。やはりヤグは役者なのだ。リンクを一瞬にして「舞台」に変えてしまうのだ。私はまだ夢を見ている気持ち。
昔は4-3-2を跳んでいたオープニングで3フリップ+3トゥ。気合のガッツポーズ。勿論、4年前と同じ構成ではなく「世界一美しい3アクセル」もない。体と折り合いをつけながら、今現在跳べる種類のジャンプは精一杯跳んでいく(ルッツはどうしても腰に負担がかかるのでNG、と聞いています)。
端正な着氷姿勢、正確なスピン。怒涛の勢いこそ無いものの美しいステップ。さすがに後半はスピードが落ちていたけど、それが何だというのか。誇り高い戦士そのもののヤグディンがそこにあった(!)この渾身の4分半を見る限り。
最後まで、手を抜くことなく滑りきり大満足の様子。「あー(やったぞ~)」という表情。みんな、敬意を込めて大拍手を送る。私は泣いたまま座席に沈みこんでしまった。
点数的には一番低いのですが、気にする様子もなくとても嬉しそうでした。ありがとうヤグ。本当にアナタは「凛々しい」という形容詞がぴったり。決してみっともない姿は見せない…そんな意志の高さと、やはり長年積み上げられたスケート技術(というの?)の高さを見せてくれました。
★武史くん
「トスカ」ですが、N杯でナマで見た時よりはるかに良いフリーでした。あの時はやはり精神的に追い詰められた悲愴感が先行してた(…ように見えたので、かえってトスカの暗いムードとはマッチしてたのだけど)。ややミスしながらも、2度のアクセルに成功して意地を見せてくれました。私はこれ、かなり頑張って調整してきたと思います。一度リタイアモードに入った選手が、フルのFSを滑り切るのは並大抵の事ではない。この演技を見る限りでは「もう一度現役に戻ってほしい」感すらありました。やっぱりいいな~「本田滑り」。
ヤグが引き上げるとき、登場した本田君とタッチして抱き合う姿に拍手が起こっていました。「同期の桜」の友情は熱いのだ。
★エマさん
サンデューは、4トゥ(両足)+3トゥで大きくステップアウト。しかし、この時期に4回転を跳んでくるのはエライ(!)3アクセルもなんとか。所々ミスはあれども、大崩れなく「エマさんにしてはOK」なジャンプの出来でした。でもなぜか点が低いー。PCS低いー(不満)。
この「コップ」のオリジナルPG、本当に面白いね。ザッツ・エンターテイメント。初めてナマで見た方は「なんじゃこりゃ?」だったでしょう(笑)。こんなキテレツで楽しいPGで五輪を目指すサンデューが、わたしゃ愛しくてたまらない~。しかしGPFでは「異常に足の長い巨大男」に見えた彼が、表彰台でジェフと余り変わらない身長に見えた謎は解けない。ジェフが伸びたのかサンデューが縮んだのか…。
★ランビエール
エマさんの点が出るまで待てど暮らせど。ランビが待ちくたびれて、ジャッジと苦笑いしてる。でもジャッジ席は余りパニくってる様子でもない(?)や~っと出た出た。でもここで時間を食うと、ランビのみならず、次の大ちゃんやジェフにも大迷惑だったワケよね。許せんぞ!(怒)
冒頭の3アクセルはやはり…というか3サルコゥに変更。アップでもアクセルは跳んでなかったので正解かな。4回転は珍しく転倒しちゃったけど、コンビネーションジャンプのセカンドを、意地で3回転にして跳ぶところが、ランビの「強さ」を物語っています。やや不調なれど140点超え(待たせた分、ややジャッジも奮発気味かも…)。今日はスピン好調です。といってもやはりガラのほうが倍速なのですが。あ~新採点法のあおりで高速スピンがなくなっていく~。
このPG、良かったよね。ランビも、ヤグディンみたいな「物語世界」をリンクに作り出す力を持っている。それはひとえに彼の感受性の賜物なのか、サロメさんの秀逸な振付のせいなのか(両方でしょう)。すっかり「シマウマン」として有名にもなったし(笑)。
余談ですが、前方の良い席で、ゼブラ柄のバンダナを頭に巻いたお嬢さん二人組が、かなり目立つ大きさの「テントウムシ」を振っておられました。かわゆかった(笑)。(ただ“ゼブラ”は今季限りの柄なのでしょうか…)
★大ちゃん
私はTVをまだ見ておりませんが、「まずまず頑張った!」ラフマニノフだったと言えるのでは。
ジャンプ難度を落として確実に決めたのはマルなんだけど、やっぱりオフ期で、調整は6~7割くらいだったかと。ナマで見てると、ほんの少し滑りが重い感じがしました。怒涛の如く後半に向けて攻めていくというより、「優雅に舞う」イメージです。4回転から変更した冒頭の3フリップ-3トゥで大きくステップアウト、と最後の3サルコゥでオーバーターンした以外は無難にまとめました。今日は「ザヤックの罠」にひっかからないように、きちんとカウントしてたみたい(懲りたのね・笑)。
でも、大ちゃんはホントにこの中では一番小柄なのに、リンクを大きく使っています。流れが良いから「ちっちゃく」見えないのよね。
サーキュラー・ステップの円をリズミカルに大きく大きく描いていく、中盤のキラキラした部分が私はとても好き(五輪では止まっちゃって残念だったなあ~うう)。ともあれ、このPGは全部の箇所が好きなのだ。絵なのだわ。一枚の絵画なのだわ。モロゾフ、ありがとう…って今季、何度つぶやいたことか(笑)。結局、静香ちゃん+大ちゃんの姉弟コンビをまるごとめんどーみてくれて、日本としてはコネチカットに足を向けて寝られない(笑)。
★ジェフ
「サム&デリ」も見納めでしょうか。今日は私的にもK嬢的にも、ガタガタ怯えることもなく(?)ジェフ・ワールドを楽しませてもらいました。
調子悪いって聞いてたけど、ジャンプ降りてるよ~^^3アクセルも!(2度目で転倒しちゃったが)。最高とは言えないけれど、五輪・ワールドのプレッシャーから解き放たれたせいか、気持ちが入った「余裕ある美しい滑り」でした。
そうですね。トリノ五輪では「MAX」という感じで、ジェフの頑張りや執念がメダルをもぎ取らせた…といった感触でした。芸術的には私は不満が残ったけど、アスリート・ジェフとしての闘いっぷりには、さすがにウルウルくるものがありました。あのフリーは。
ジャンプが安定していない、という評価で、余り「強い」イメージが無いジェフですが、私はどっこいそうは思えないの。ジェフもここ1~2年の苦節、特にカナダ国内で揉まれて強くなった。「ここ一番」の大ジャンプに賭けるのではなく、コツコツと地道に自分のオリジナル技を磨いて一級品に押し上げてきた。そんな感じがします。
美し~いイーグルやイナバウアー(はい、男の人でもやりますよ・イナバウアー)、そして軽い軽い“タッチ”のスケート。D・ウィルソンをすっかり有名にしたジェフは、毎年意欲的なPGで楽しませてくれます。「今年のプログラムは何だろ?何だろ?」ってワクワクするものがあるのよね(ジュベールだと余りそれは無いのだが…^^;)。だから余り順位は気にせず「ジェフの魅力を堪能する」ことに専心したほうが良いのかしら…って、つとめてそうしてるつもりなんですが、やはり最終Gで滑れなかったら、かなりへこむな…。
大学もシャカリキ頑張るのかな。ジェフの論文とか読みたいなあ(笑)。
↓プロトコル出ましたね。
ここ。
「ジャッジ・パネル」ってとこをクリックすると、誰が何のジャンプ跳んで如何であったか…ってのがわかります。
1番ジャッジがヘンだ…お楽しみコンペだからこれでいーのか。
いや~しかし、シーズンオフだから余り期待してはならん…と覚悟していたのですが、男子、堪能できました。選手に感謝・感謝です。というか、見るこちらが緊張でガチガチに固まってなかったのも大きい???