米国のハリケーン被害、ヒドイですね。アメリカは地震が無い、と思っていたけど、こういう天災が来るとは(欧州の大洪水もどうなったのでしょう)。
セリーヌ・ディオン、ディカプリオなど、次々と有名人がチャリティ企画を挙げているようです。そうです。「セレブ」とは、こういう時の為に存在しているのよ(ぶっちゃけた話、M・ジャクソンは「ネバーランド」を、被災者の宿泊所として提供してほしい)。
早くなんとかならないものかと思うけど、略奪と暴動が起こっている…という所が痛ましい。結局、お金があれば脱出できても、何も持っていない人は死ぬしかないんだろか。「パワー・アメリカ」の裏部分、暗部を浮き彫りにしていると思います。
先日、てけてけさんのブログを読んでいて少し思う所がありまして、「フォスター・プラン」の事をコメントに書かせてもらいました。少し御紹介します。
フォスター・プランは、先輩に教えられて始めたんですが、かれこれもう10数年。簡単に言うと「海外里親制度」になりますか。
1 フォスター・プラン指定の国リストを見て、たとえば
「ブラジルの男の子を育てたい」と、自分の希望を言います。
2 「あなたの子供(フォスター・チャイルド)は、ブラジルのエミリオ君、
という8歳の男の子に決まりました」と、通知が来ます。
エミリオ君の写真と家族構成、現在の状況、経済状態などの資料が来ます。
3 チャイルドが決定したら、あなたは「フォスター・ペアレント」となります。
毎月3000円~(定額)をフォスター・プランに寄付します。
これは、チャイルドが成人して収入を得られる年齢になるまで、続行して
もらうという前提。
4 エミリオ君と文通をしたり(訳はボランティアスタッフがしてくれますが、
なるたけ英文で)、写真を送ったりして交流を図ります。
現地からは定期的に、チャイルドの成長の報告と写真が来ます。
5 エミリオ君が成人したら、「終了」となり、また別のチャイルドを育てたい、
と希望したら、継続できます。
私は今、中国とモンゴルとの国境あたりの山村の男の子(3歳)の「親」になっています。写真は載せられませんが、これが、めちゃ可愛いんだ♪
その前は、ブルキナファソ(アフリカ)の女の子を育てていました。この子が6歳の時から親になり、なんと昨年、結婚(!)してしまったので「めでたく終了」(さすがに、ヨメに行かれてしまうと感慨深いものがありました)。
「援助金」といっても、チャイルドに私のお金が直接渡されるのではなく、その子の住む地域の公共事業…井戸を掘ったり、学校を作ったり、病院を作ったり…の資金として使われます。自分のチャイルドに「手紙」「写真」「絵」等は送れますが、基本的に「プレゼント」は禁止。チャイルドが実際に描いた絵や手紙も、結構ナマナマしく?送られてきたり、でなかなか楽しいです。
以前は、援助額が「毎月最低5000円」でしたが、不況のあおりかペアレントをやめてしまう人が増え、「3000円でもOK」となりました。この額、いかがでしょう?
OLをしていた時はそんなに感じませんでしたが、フリーで仕事をするようになってからは、結構この「毎月3000円」が、正直キツイ時もあります。お金の無い時って、ホント苦しいですからね…。でも、なんでしょう。ユニセフで時々カードを買ったりして寄付するのもいいけど、フォスター・プランをやってると(それがただ単に毎月一定額のお金が口座から引き落とされるだけ、でも)、「世界のどこかと関わってるなあ~」っていう感触が得られて、有効なように思えるのです。
定期的に「発展途上国の子供達の現状報告」が送られてきますが、多くの子供達が飢餓や貧困、エイズ、虐待…で死亡していることがよくわかります。ペルシャ絨毯の工場で働く幼い子供は、今のアスベスト問題じゃないけど、肺の病で苦しんでいるのに生活の為にやめられない、とか。アフリカでは今でも奴隷として売買されている子供が多い、とか。驚くのは、ソ連崩壊後のロシアで、危機にさらされている貧しい子供が増えた、ということ。TVでシャラポワの活躍なんかを見ている私には「経済格差の拡大」をヒシヒシ感じさせられます。
今はもう、ありとあらゆる「チャリティ」があり、何をどうしたら良いのか。正直、わからないときもあります。地震、津波、今回みたいな台風。テロ、飢餓、エイズ。「世界が100人の村だったら」じゃないけど、こうして毎日パソコンやTVを見て、ゴハン食べて、眠って、買い物したりする…生活が「奇蹟」に思えたりもします。
私は絵をやっているので、時々チャリティ展覧会を企画したり誘ってもらったり。微々たる活動ですが、「チャリティってなんだ」と、常々思っています。お金を出せばそれで済む…といった事ではなく、すごくすごく深い問題を含んでいる。でもまだ今は、そのあたりのモヤモヤを表現出来ない。とりあえず出来る範囲で寄付しながら「考えている」という段階です。
フォスター・プランも、それが「完璧に正しい」システムなのか否か、正直わかりません。でも「世界を知る小さな窓口」として、私はやっていて良かったです。一つの「きっかけ」としていかがでしょうか(質問等、ありましたらなんでもどうぞ)。
アメリカはどうなるのかな…。