アカデミー賞、遂にディカプリオが主演男優獲りましたねえ。
思わず初ノミネート時のパンフレットを引っ張りだして、感慨に耽ってしまいました。
ディカプリオこの時18歳?「ギルバート・グレイプ」は1993年だから19歳かな。
可愛かったねえ^^彼は「少年」時代が長くて美味しい男優さんでしたが、「おじさん」役への移行に「もしかして失敗したのでは。。。」と思ってました。
上手く渋みと貫録が増していけばいいのに、顔が可愛いまんまでヒゲと体重だけ増えていく…みたいな。
どうも、出る作品出る作品で「ディカプリオの魅力を上手く生かせていない!」という不満が多くて、ここ数年ほぼスルーでした。彼も一時期「俳優休業」してたし。
今回の主演作品「レヴェナント~蘇えりし者~」は、今日の朝日新聞のレビューでは「余り脚本に重きをおいてない」「映像と音響の迫力でグイグイ押す」となってましたが、はて、「ディカプリオの良いところ」を生かせた映画になってるのかな。楽しみ!だけど少し心配(笑)。
「ギルバート・グレイプ」は素晴らしい映画だ!と、昔っからしつこく書いてますが(笑)、まだの方はぜひ見て頂きたいです。笑って泣けて、最後には「えーっ!?」とびっくり。「いかにもアメリカ」的な大胆な展開です。
最後の最後、希望にあふれる「新しい船出」なのもいい。アメリカの田舎町の美しい映像と相俟って、バケツ10杯分は泣きました(笑)。
助演ディカプリオは知的障害のある少年=アーニー役、主演のジョニー・デップがお兄さんのギルバート役。ギルバートは家族の大黒柱として働き、ハンデのある弟とお母さんを助けます。
でもちょっと生活に疲れてる…「いい人」であるがゆえに、背負うものが重すぎて、つまんない田舎町でつまんない仕事。暗くはないんだけど鬱屈したものを抱えてる。
そんなある日、田舎町に旅の一行がやってきて…美しい少女とそのお母さんに出会います。
このとき、主演のデップの方が難しい役どころで、ディカプリオは、彼の力量ならば難役ではない…と思ってました。知的障害の人を演じるというのは、言い方悪いけど「役者にとって“やりやすい”」のではないかと。
もちろん映画の中では「奔放に生きるアーニー」になりきって良い演技を見せてました。とにかく可愛い
でも、ありがちな「天使」ってのでもない。
悪いこともするんだけど、それがなんだか納得出来てしまって、「憎めないヤツ」なんです。
ギルバートの方は、「平凡な青年」「だけど微妙な内面」で、一歩間違うと退屈で仕方ないキャラになるんですが、さすがにデップ様で、大事に大事に、繊細に繊細に演じてました。彼の(役の)心情にのめりこんで泣けるんです。
「これといって特徴のない役」の方が、演じる上でず~っと難しいように思える。
だから、この時のオスカー・ノミネートが、デップでなくディカプリオだったことに、めっちゃプンプンしてました(笑)。
語ってはいないけど、デップ自身も不満だったのではないかと。。。
一部批評では「デップが主演なのにディカプリオの名演に食われてる」とかあって、「出てこい!評論家!」と怒った(笑)。
そんなこんなのディカプリオでしたが、私は彼の最高傑作は「ビーチ」だと思ってるので、今回の映画で更新してくれたら嬉しい
「タイタニック」なんか記憶の片隅にもない(笑)。
そりゃね!美青年でしたよ。お話も泣けましたよ。
でも、ぜーんぜん「野心を持った貧乏絵描き青年」に見えなかった(笑)。
「ロミ&ジュリ」バズ・ラーマン編もダメでした。
ビデオまで買ったのに開始20分で「こらアカン」と断念して、友達にあげました(えー)。
「ザ・ビーチ」は評判も興行的にも良くなかったけど、役者ディカプリオの本領発揮で、「彼にしか出来ない」演技を堪能出来ました。
「タイタニック」も「ロミジュリ」も、ぶっちゃけ若い人気イケメンなら誰でも出来るやんか(言っちゃったよ)。
でも「ビーチ」は違うんです。ディカプリオだからこそ成立する映画なんす!
「あの」タイタニックの直後で、こういう作品を選ぶ彼の眼力と、その力量は、その後環境保護活動に傾倒していく彼の、「今」につながる伏線だったのかも★