今年もキンラン・ギンランが咲き出しているはずです。
生育地は、東村山市にある都立の総合病院を囲んでいる雑木林。
キンランなどの開花時期は4月下旬から5月初めくらいですので、
ちょうど見頃だろうと思い、訪ねてみました。
病院に隣接する雑木林には、クヌギやコナラの大きな樹が
立ち並んでいます。
構内に入っていくと、早速にキンランの黄色の花が目に
飛び込んできました。
キンランは、かなりの数に及んでいます。
本数はわかりませんが、写真のように、これだけの数の
キンランが自生しているところは、全国でもかなり珍しい
のではないかと思います。
年によって開花状況は違ってくるようですが、それにしても
見事な咲き具合です。
キンランやギンランは、クヌギやコナラなどの菌根性樹木と、
キノコなどの菌根菌と共生関係を構築して生きています。
この共生関係を人工的に作ることは難しいため、移植は困難
で、したがって家で育てることはできないのです。
近年里山が減少するにつれ、キンランなどはその数が減少。
このため、環境省のレッドリストでは「絶滅危惧Ⅱ類 (VU)」
に指定されています。
東村山だけでなく全国各地でキンランなどの保護育成の活動が
行われています。
つまり、キンランなどの花は、実は、下草刈りや落ち葉かき
などの雑木林を守る活動によって見ることができている
わけですね。
白い花のギンランは、キンランにやや遅れて咲くようです。
この東村山では、ギンランはキンランに較べ、本数が少なく、
生育エリアも限られていました。
ちなみに、ギンランにはいくつか種類があるようです。
その中で「ギンラン」は、他に較べて高さも低く、
花数も少ないようです。
これは、名札に「ササバギンラン」と書かれていましたが、
細い葉が、花を越えて高く伸びています。
こちらは「クゲヌマラン」と書かれていましたが、上の写真の
ものがそうなのかどうか、よくわかりませんでした。
こちらは新しくみつかった「ヤビツギンラン」という種類らしい
のですが、これもよくわかりませんでした。
植物が生きることによって、昆虫も動物も、そして人間も
共生していくことが出来ます。自然の大切さをつくづく感じます。
人の命を奪うだけでなく、自然をも破壊する戦争。
平和の意味を改めて考えなければならないと思うのです。
見事なキンランの群生!
こんなにたくさん咲いているなんて、興奮してしまいます。
ヒマヒマノキさんの説明で、キンランが何故絶滅危惧種なのか、よくわかりました。
貴重なお写真を拝見でき、ありがとうございます🙇
喜んでいただけて、とてもうれしいです。
雑木林のすぐ脇は路線バスが走っている道路なん
ですが、バスからもキンランがよく見えます。
黄色い花なのでよく目立ちます。
都内でも「穴場」のようで、わざわざ遠くから
来られる方もいらっしゃるようです。
保全活動は、「キンランの咲く雑木林を守る会」の
方々が中心になって取り組んでおられます。
私は、専門的な知識はありませんが、これからも
この雑木林が守られて、毎年多くのキンランや
ギンランが見られることを願っています。