ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

早春の城下町~サントミューゼ~

2021-03-17 | ミュージアム

先週、県内のコロナ感染者0の日が続き、警戒レベルも下がったので(現在はまた上昇…)、上田市立美術館の展覧会「シンビズム4」を見に行ってきました。和田峠を越えて上田市までは1時間半ほどあります。和田峠にはまだ雪が残っていました。

 

 

それでもやはり春…木の根元から雪解けが始まる「根開き」がみられました。

 

和田峠を越えると浅間山が見えてきます。浅間山の雪も少なくなっていました。

 

平井寺トンネルを抜けて「塩田平」に入ります。この「塩田平」は信州の鎌倉とも言われ、穏やかな気候の場所…「前山寺」「無言館」「デッサン館」それに「独鈷山」登山にと、何度も訪れた場所です。この先に「別所温泉」があります。

 

「生島足島神社」の前を通って市街地に向かいます。この神社は諏訪大社ともつながりがあって、御柱祭も行われているそうです。

 

目的地「サントミューゼ」に着きました。「サントミューゼ」は生糸産業で栄えた上田の「蚕都(さんと)」と「ミュージアム」を合体した造語だそうです。

 

旧たばこ産業の広大な敷地に柳沢孝彦さん設計の建物が立っています。アーチを描いたおしゃれな建物です。柳沢孝彦さんは新国立劇場や東京都現代美術館、東京オペラシティなども手掛けている方です。

 

 

 

この中にある「上田市立美術館」の「シンビズム4」展…「シンビズム」は「信州の美術の主義」だそうです。長野県芸術監督団事業として県内の学芸員さん達との共同企画で、今まで若手作家さんを紹介していました。今回は県内の戦後の現代美術の作家さん達です。

 

 

写真撮影可のもの…まずは彫刻の「戸谷成雄」の作品です。屋内で森を感じる作品でした…

 

 

「小山利枝子」の作品ではこのインスタレーションに注目でした。やわらかい色彩の絵にも惹かれました…

 

 

「母袋俊也」の絵画…どれも力強い作品でした。

 

 

「辰野登恵子」の絵画…この方は岡谷出身で、地元美術館にも収蔵作品があって何度か見ています。さまざまな形を表現した作品の力強さに惹かれます。

 

 

上田市美術館のコレクション展も見てきました。ここで注目したのは大正時代に上田市に開所した「農民美術練習所」とそこで指導した「山本鼎」です。そこで作られた工芸品は素朴ながら、素敵な作品が多く残されています。

 

 

 

 

 

「山本鼎」は版画も極め、農民美術運動と共に児童自由画教育運動にも力を入れました。雑誌の装丁にも携わっています。

 

 

美術館から望む上田市の「太郎山」です。その手前に「上田城跡公園」があります。

 

上田駅近くの「飯島商店」にも立ち寄りました。こちらは明治時代に建てられた繭倉…国の登録有形文化財になっています。明治時代の上田は養蚕の一大拠点で、上田駅からの出荷に応じた繭倉が数十棟も軒を連ねていたそうです。

 

こちらは飯島商店の本店…こちらも国の登録有形文化財です。石造り風の大正モダンな洋風建築です。飯島商店は信州では知らない人がいないほどお馴染みの「みすゞ飴」のお店です。「みすゞ飴」は果汁を寒天・グラニュー糖・水飴で固めた乾燥ゼリーです。私はここの季節限定ジャムをいただいて(特によくいただいたのは三宝柑!)ジャムのファンになりました。

 

道沿いには城下町らしい蔵や石垣が見られました。オウバイの花も咲いていました。

 

 

足元には真田六文銭をモチーフにした六花文とツツジ…上田市街地のマンホールの蓋です。

 

上田ではゆっくり巡りたい所もたくさんあるのですが、今回は時間もなくてあと一ヶ所です…

 

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2 コメント

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見どころ満載 (take)
2021-03-18 07:24:07
おはようございます。
上田ですか~
特別の思いをもって拝見させていただきました。
2部作ですか

まずはこちらに

和田峠を越えて上田市まで。
和田峠を歩いて越えたような写真に驚きました(瞬間ですよ、車の窓フレームが見えますもの)
しょっぱなから失礼いたしました

「生島足島神社」は別所温泉に行ったときに通って「大いなる勘違い」をしたところですね。
(以前にお話ししたアホな勘違い。江島生島事件・・神様になろうはずがないですよね)

「サントミューゼ」での作品を鑑賞させていただきながら
「蚕都(さんと)」と「ミュージアム」を合体した造語にも注目
養蚕といえば 諏訪の「片倉」が浮かんできますが 上田は「蚕都」と・・
そういえば 上田にある信州大学は「繊維学部」(?)が特色ある学部ですね。
何年か前に私が一人で上田城を散策したのは 夫が仕事の都合上 信大の先生からお話を伺っている間にお城の散策をしていたのです。

大学も地方の特色を生かした学部があるものだと改めて感じていました。
山梨大学には 「ワイン醸造科(ワイン化学研究センター)」がありますし
遠縁の子が秋田大学の「鉱山科」に行ったのち「ノリタケ」に入った遠い記憶もよみがえりました・・・

大正モダンな洋風建築!
これが「みすゞ飴」の本店なのですね~。
以前にブロ友間で話題になった建物(uke-enさん?自然さん?)!
「飴」のイメージとは違う新感覚の「飴」はこんなに洋風の建物から生まれていたのですね。
あ、みすゞ飴は「乾燥ゼリー」・・、カタカナですね。
※近くのJマートが綿半になって「みすゞ飴」も売っています。かんてんパパコーナーも充実しています。写真撮影OKなのでいつかブログにアップしたい・・鮮魚コーナーは ほぼ「海水魚水族館」‥非売品まで泳いでいますもの。
松本の綿半にはないこの生け簀ですが 岡谷にはあるそうですね。孫も来るのをたのしみにしているのですが・・「コロナめ!」

おっと 朝から長々と
このへんで「おしゃべり」はやめておきます。

なかなか「動けない」私に
いろいろな世界をひろげてくださって「ありがとうございます」
返信する
takeさんへ (タッジーマッジー)
2021-03-18 21:43:02
こんばんは。
この日は夫の運転で行きましたので、助手席からパチリでした。
動いているので思うような写真も撮れず、窓のフレームが映ったまま…
お恥ずかしいです。

そうです、別所温泉から上田市街地に向かうのにこの「生島足島神社」の前を通りますね。
生島というと、絵島生島を思い浮かべるのもすごいこと!
さすが歌舞伎通のtakeさんです…

「サントミューゼ」のネーミングに「蚕都」を思い浮かべるのは地元ならでは…
未だに「蚕都」が息づいている上田です。
ちなみに諏訪地方でも時には「蚕都」をアピールしていますが…

上田にある信大の繊維学部は今や全国的にも貴重な学部ですね。
繊維というと養蚕繫がりだったり上田紬だったりを思い浮かべますが、
現在の繊維学部は建築材料、電子材料、機械材料など、多くの産業資材にその用途が拡大されているようです。
旦那様がその信大繊維学部の先生とつながりがあったのですね。
おかげでtakeさんは上田の散策が出来て良かったですね。
地元ならではの学科というのは注目です!
さすが山梨大学、ワイン醸造科とはなるほど、と思いました。

「みすゞ飴」の本店の建物はなかなか素敵です!
店内もいい佇まいなので、機会がありましたら立ち寄ってみて下さい。
そういえば以前にブログで話題になっていたような…
上田駅を利用される方は近くなので注目されるかと思います。
「みすゞ飴」はそちらでも手に入るのですね。
かんてんぱぱ製品もですか、それは驚きです!
でも、そういえば信玄餅も諏訪で手に入ったりすると思い起こしました。
綿半に「海水魚水族館」があるのですか?!
機会があったら諏訪の綿半でも確認してみたいものです…

takeさんも歩かれた上田を思い起こしていただけたでしょうか。
長野県で3番目に大きな上田市はなかなか魅力的な街です。
楽しんでいただけたのでしたら嬉しいです…
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