朝、外を見たら低いガスで覆われている。展望は期待できない。宿を出て、予約しておいた8時から11時までの軽のレンタカーを借りる。
航空自衛隊の敷地内にある神威山は、9時にお願いしてあるので、まずは、勝澗山の取り付き地点を確認し、そのすぐ手前にある「復興の森」の周回路を歩いた。
その後、神威山へ向かい、その後、勝澗山に登った。
奥尻島の最高峰で一等三角点の山である。しかし、山頂部は航空自衛隊奥尻分屯基地の敷地の中にあるので、勝手に立ち入ることはできない。
一等三角点の見学を目的にした許可申請をしなくてはならない。そのためには電話で日程の打ち合わせをする必要がある。今回も演習等の関係でひと月以上の先の日程となった。その後、ホームページに掲載されている所定の「基地見学許可申請用紙」に記入して郵送し、正式の許可が降りた。
昨日も向こうから確認の電話があった。今日は8時にこちらから電話を入れた。市街地から島の反対側へ通じる道路を走る。
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6kmほど走ると、航空自衛隊への分岐があり、そこから少し進むと、専用道路となる。これより先は許可を受けた車だけしか走行できない。
途中未舗装の道路が続き、再び舗装道路になったと思ったら、その先にゲートがあった。隊員に敬礼で迎えられる。事務所へ挨拶をし、少し待ったら迎えの車がきた。建物や施設が入った写真撮影は禁止である。
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GPSトラックログ
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斜め上から一等三角点だけを撮るように指示される。用意していった山名と日付を書いた紙を一緒に撮影。
ここの標高は575.9mで、最高点(584m)はその少し上の方である。特に標識などはないが、車で案内してくれた。GPSで確認した地点は砕石の敷かれた広い更地だった。
天気が良ければ、海や対岸の陸地の方が見えるらしい。施設が入らない展望の撮影は可能だったが、ガス中ではそれも叶わない。
再びゲートまで送ってもらう。その間、わずか15分ほど。まさにピークハントでしかない登頂である。敬礼で送られて、次の勝澗山を目指す。
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フェリー乗り場で購入した「奥尻の水」は、神威山山麓より湧くカムイウォーター(神威水)と呼ばれ、「神聖な水」として愛されている。
この山は、神威山の北側4.4kmほどに位置する山である。この山に分布している流紋岩溶岩の主要部は真珠岩質溶岩で、パーライト鉱床として採掘されている。
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9:20、「復興の森」の駐車場に車を置いて、採掘場への道へ入っていく。
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採掘場への道路の分岐。どちらも関係者以外立入禁止である。この先から登るつもりの右側にはロープが張られているが、車の新しいタイヤ痕がない。ということは、現在は採掘作業がされていないということだ。安心して?先へ進む。なるべく頂上に近いところから取り付くつもりで進んだ。
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その先に、明らかに昔の作業道と思われる痕跡が山頂へ向かっている。ここから取り付くことにした。藪は濃いが足元がしっかりしている。所々にピンクテープも結ばれている。
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7分ほど藪をこいでいくと、右手に採掘場が現れる。上から見下ろしたら、藪に突入したわずか先がこの採掘場に繋がっていたのだ。
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採掘場の上にも、藪で覆われた作業道の痕跡が山頂へ向かって続く。この痕跡にピンクテープが付けられている。
9:50、GPSで示す頂上に到着。ここには三等三角点があるはず。15分ほど探したが見つけられなかった。
諦めて、証拠写真を撮って、10:05、下山開始。
下山は少し早めに採掘場の上に出て、その右端の道を下って車道に出た。10:25、ゴール。登り30分、三角点探し15分、下り20分。
朝一時的に降った雨で、ずぶ濡れになったズボンとシャツを着替えて、市街地へ降りた。レンタカーを返して、12:10発のフェリーに乗った。
この森は、1993年に発生した北海道南西沖地震からの復興を願い、島内の建設業者が島の中心部にある国有林を分収育林契約したもので、ボランティアグループ「奥尻21 世紀復興の森実行委員会」を組織し、整備・運営している。
1周30分ほどの周回路が整備されている。手つかずのブナ林がみごとだった。
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入口に建つ管理棟。施錠されていた。
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下草もきれいに手入れされている快適なブナ林。
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「ラサールの樹」~ラサール高校が研修旅行に来て植樹したようだ。
それにしても、わずか3時間行動で済んだのに、フェリーの時刻の関係で1泊せざるを得なかったのは、非常に不経済な山だった。宿代のほかにフェリー代、レンタカー代を考えると、219座の中で1山当たりの単価がもっとも高い山だったかもしれない。
航空自衛隊の敷地内にある神威山は、9時にお願いしてあるので、まずは、勝澗山の取り付き地点を確認し、そのすぐ手前にある「復興の森」の周回路を歩いた。
その後、神威山へ向かい、その後、勝澗山に登った。
◎神威山(584m)
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5年前に球島山から眺めた神威山
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5年前に球島山から眺めた神威山
奥尻島の最高峰で一等三角点の山である。しかし、山頂部は航空自衛隊奥尻分屯基地の敷地の中にあるので、勝手に立ち入ることはできない。
一等三角点の見学を目的にした許可申請をしなくてはならない。そのためには電話で日程の打ち合わせをする必要がある。今回も演習等の関係でひと月以上の先の日程となった。その後、ホームページに掲載されている所定の「基地見学許可申請用紙」に記入して郵送し、正式の許可が降りた。
昨日も向こうから確認の電話があった。今日は8時にこちらから電話を入れた。市街地から島の反対側へ通じる道路を走る。
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6kmほど走ると、航空自衛隊への分岐があり、そこから少し進むと、専用道路となる。これより先は許可を受けた車だけしか走行できない。
途中未舗装の道路が続き、再び舗装道路になったと思ったら、その先にゲートがあった。隊員に敬礼で迎えられる。事務所へ挨拶をし、少し待ったら迎えの車がきた。建物や施設が入った写真撮影は禁止である。
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GPSトラックログ
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斜め上から一等三角点だけを撮るように指示される。用意していった山名と日付を書いた紙を一緒に撮影。
ここの標高は575.9mで、最高点(584m)はその少し上の方である。特に標識などはないが、車で案内してくれた。GPSで確認した地点は砕石の敷かれた広い更地だった。
天気が良ければ、海や対岸の陸地の方が見えるらしい。施設が入らない展望の撮影は可能だったが、ガス中ではそれも叶わない。
再びゲートまで送ってもらう。その間、わずか15分ほど。まさにピークハントでしかない登頂である。敬礼で送られて、次の勝澗山を目指す。
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フェリー乗り場で購入した「奥尻の水」は、神威山山麓より湧くカムイウォーター(神威水)と呼ばれ、「神聖な水」として愛されている。
◎勝澗山(423m)
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下山時にパーライト採掘地から見上げる頂上方向
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下山時にパーライト採掘地から見上げる頂上方向
この山は、神威山の北側4.4kmほどに位置する山である。この山に分布している流紋岩溶岩の主要部は真珠岩質溶岩で、パーライト鉱床として採掘されている。
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9:20、「復興の森」の駐車場に車を置いて、採掘場への道へ入っていく。
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採掘場への道路の分岐。どちらも関係者以外立入禁止である。この先から登るつもりの右側にはロープが張られているが、車の新しいタイヤ痕がない。ということは、現在は採掘作業がされていないということだ。安心して?先へ進む。なるべく頂上に近いところから取り付くつもりで進んだ。
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その先に、明らかに昔の作業道と思われる痕跡が山頂へ向かっている。ここから取り付くことにした。藪は濃いが足元がしっかりしている。所々にピンクテープも結ばれている。
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7分ほど藪をこいでいくと、右手に採掘場が現れる。上から見下ろしたら、藪に突入したわずか先がこの採掘場に繋がっていたのだ。
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採掘場の上にも、藪で覆われた作業道の痕跡が山頂へ向かって続く。この痕跡にピンクテープが付けられている。
9:50、GPSで示す頂上に到着。ここには三等三角点があるはず。15分ほど探したが見つけられなかった。
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諦めて、証拠写真を撮って、10:05、下山開始。
下山は少し早めに採掘場の上に出て、その右端の道を下って車道に出た。10:25、ゴール。登り30分、三角点探し15分、下り20分。
朝一時的に降った雨で、ずぶ濡れになったズボンとシャツを着替えて、市街地へ降りた。レンタカーを返して、12:10発のフェリーに乗った。
◎復興の森
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神威山へ向かう前に時間調整で歩いた「復興の森」入口
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神威山へ向かう前に時間調整で歩いた「復興の森」入口
この森は、1993年に発生した北海道南西沖地震からの復興を願い、島内の建設業者が島の中心部にある国有林を分収育林契約したもので、ボランティアグループ「奥尻21 世紀復興の森実行委員会」を組織し、整備・運営している。
1周30分ほどの周回路が整備されている。手つかずのブナ林がみごとだった。
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入口に建つ管理棟。施錠されていた。
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下草もきれいに手入れされている快適なブナ林。
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「ラサールの樹」~ラサール高校が研修旅行に来て植樹したようだ。
◎単価の高い山?
今回の奥尻山行で、道南全山219座完登がリーチとなった。ゴールは3日後(23日)の太田・天狗岳の予定である。それにしても、わずか3時間行動で済んだのに、フェリーの時刻の関係で1泊せざるを得なかったのは、非常に不経済な山だった。宿代のほかにフェリー代、レンタカー代を考えると、219座の中で1山当たりの単価がもっとも高い山だったかもしれない。