松前の道の駅で朝を迎える。
Ikkoさんご一行の今日の計画は、積雪が少ないことを期待した松前の藪山2山(二ッ森と健八流)である。
まさか、これらの藪山を再訪することになるとは思っていなかったが、お付き合いすることにした。
Ikkoさんが、ずうっと先頭で藪漕ぎをしてくれたので、ただ後ろをついていくだけだったが、強烈な笹藪や笹や灌木に掴まりながら上り下りする急なところもあり、それなりに疲れた。
◎二ッ森(277m)
三角点ピークから振り返る二ツ森ピーク。地図上の二ッ森はこの陰のもっと低いところにあったが、これが地元の人が下から眺めて命名した二ッ森であろう。
自分は右側の尾根から地図上の二ッ森を往復しただけだったが、Ikkoさんの提案で南の三角点ピーク(点名・荒谷)も踏む周回コースを採った。
そのおかげで、藪中のピーク感のない地図上の二ッ森は本当の二ッ森ではなく、その南に地図上には表されていない双耳峰(青色の▲)が実質的な頂上だろうということが判明した。
7:30スタート~8:00尾根取り付き~9:25二ッ森~10:05三角点ピーク~11:10ゴール。所要時間3時間40分
林道終点の手前から荒れて藪に覆われた荒谷川沿いの廃道を歩き、橋を渡った先の左側の尾根に取り付いた。この尾根には鹿道ができていた。
尾根の上には鋭くとがった出尾根が見える。これを越えなくてはならない。
前回の自分は途中から左に巻いて登ったが、Ikkoさんは直登した。
急斜面を登る。この上のピーク下の急な岩場が核心部だった。
その途中から沢を挟んで見える三角点ピーク(左)と二ッ森山(右)
出尾根のピークを登り切った地点にイチイの巨木が生えていた。
出尾根ピークから下って登り返すと、背丈をはるかに超す笹藪漕ぎとなる。密集しているが割と細いので搔き分けやすかった。
顕著なピークでないので、頼りはGPSである。
GPS上の頂上にて。
南の三角点ピークを目指して藪を漕ぎ分けて行くと、このあとに判明した双耳峰の東ピークが見えた。
東ピークから越えてきた地図上の二ッ森を振り返る。漕いできた跡が残っている。後ろは大沢川と小股川の間の山並み。
双耳峰の東ピークから、イチイが生えている西ピークとその下の松前町市街地を眺める。この双耳峰が、市街地から眺めた二ッ森であることを確信した。
東ピークを超えて、この後登る三角点ピークを眺める。
三角点ピークで、三角点探しをするがなかなか見つからない、Ikkoさんがストックで突いて探していたら、カチッと石に当たる音がした。掘り返してみたら、三等三角点(点名・荒谷)であった。
三角点を見つけて安心して、尾根を下り始める。
急な尾根には笹藪がなくなる。下に見える細くて急な尾根を下って、林道へ出て、すぐにゴール。
この後は、同じ松前町の江良地区の奥の健八流登山口となる大鴨津林道入口を目指して移動。
前回の山行記録は、右記でどうぞ!http://sakag.web.fc2.com/hutatu.htm
<凄いニアミス!>
このブログをアップしたあと、下記のブログへアクセスしたら、すぐ後から、同じコースを登ってきていたグループがあったことが判明。しかも、そのメンバーは、こちらのメンバーと同様に6月の太田天狗岳へお祝いに駆けつけてくれた道南の「チーム他力本願」の中の6名だった。こちらのメンバーと全員顔なじみだったのだが…。こんな藪山に10人も入っていたなんて信じられないニアミスだった。
http://sikijyousera.blog.fc2.com/blog-entry-352.html
https://yamap.com/activities/5273922
◎健八流(539m)
健八流の手前の516ピークに祀られている北海道では珍しい月待信仰の石塔、しかも慶應元年のものである。これで2回目の対面である。
江戸時代に海岸から直線距離で6km以上離れたこの高さのピークに祀られたことに驚く。さすが歴史のある松前だ。
月待信仰は江戸時代から明治にかけて広まった民間信仰である。前回見た時には一番上の字が読めなくて、三日月を待つ「三夜」と思ったが、この字が「廿」だとしたら、日本全国に分布している「二十三夜」の可能性もある。
なお、左上の前回は正真丸と読み間違った「正五九」は、陰暦の正月・5月・9月の称。忌むべき月として、結婚などを避けたり厄払いのために神仏に参詣したりしたとのこと。
積雪が遅かったお陰で、登山口となるところまで林道を入ることができた。例年だったら無理だったろうと思われる。
登りは前回と同じ作業道の痕跡が残るジグザク道を辿ったが、下りは尾根を下った。月待信仰の石塔のある516ピークには先に寄った。
12:20スタート~13:40 516ピーク~14:15頂上。登り1時間55分、1時間10分。ゴール15:30。
古い作業道の痕跡が残る尾根を登る
途中から隣の御三流が見える。
尾根上の516ピークを見上げる。
月待ち信仰の石塔の立つ516へ先に寄る。
516ピークを下り、頂上手前のピークを目指す。このあとの作業道跡はこのピークの横で終わっている。
ようやく頂上へ頂上へ到着。
前のときも三角点は見つけておいたが、今回も雪を除けたらすぐに見つかった。その三角点を前に記念撮影。
下山は途中までは作業道跡を無視して、尾根をまっすぐ下ったnで、効率が良かった。
一番日の短いときだったが、なんとか暗くなる前に下山することができた。
国道の出口で札幌組と分かれて、2日連続となる松前温泉に入って帰路に就いた。ひと月ぶりの山で、1日2山はさすが疲れた。
前回の山行記録は、右記でどうぞ! http://sakag.web.fc2.com/kenpatii.htm
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