楽(たの)しみは 街路に庭に サルスベリ 読み名不思議を また思うとき
パソコンを叩いて、
『ほれ、ほれ、これ。 “さ・る・す・べ・り” ってキーを押して漢字変換すると “百日紅” って出てくるね』と息子に言います。
『コンピューターって賢いな~。どうして “さるすべり” が、
全然読み名と表記とが一致しない、百日紅なんて漢字をちゃんと変換してくれるのかな』と、いつも不思議に思っていることを話します。
息子は、「なに言っとるんよ。サルスベリでも、猿滑りでも、百日紅でもいいところを、
一番検索に引っかかる頻度が高い百日紅になってるだけなんよ」と、なんでそんなことが不思議なのかと笑います。
走っていまして通りの街路樹が、
2kmくらいにわたって、紅色白色の花が咲かせている百日紅があります。
田んぼのあぜ道に、
枝を四方に広げて咲いています百日紅があります。
庭にツルツルとした幹をくねらせて、
傾いた枝にいっぱいの花を咲かせる百日紅があります。
夏の初めから咲き始め、炎天下を過ごし秋を迎えてずっと咲き続ける百日紅は、
漢字表記の通りに、とても長く咲き続ける花です。
ちょっとくねって伸びる木の幹は、
読み名の通りに、猿も滑りそうなツルツルなのです。
花は漢字の通り、幹は読み名の通りです。
ただ、いつも百日紅って字を「ひゃくじつこう」と読むより、
ほとんど普通には「サルスベリ」と読ませることに不思議を感じ、それを正確にコンピューターは変換することに、驚きを感じるのです。
日本語は漢字、平仮名、カタカナが混ざり合って世界一難しい言語だといますが、
その表記の仕方や、読み方の複雑さを考えると「こりゃもうあかんわ、参った参った」と言う感じです。
今は百日紅です。
梅雨の時期は「アジサイ」でした。
これもまたまたパソコン叩けば、読み書きひとつも合ってませんよ「紫陽花(あじさい)」ですね。
ふるさと但馬は、小代の山の公園に沢山咲いてる「シャクナゲ」も、全然読み書き合ってません。
「石楠花(しゃくなげ)」と書きます。
「紅葉(もみじ)」もそうかな、「田舎(いなか)」もそうかな、「土産(みやげ)」、
「海老(えび)」なんて言葉も、読み名と漢字表記が合っていません。
不思議な日本語は楽しいですね。