生活

とりとめもなく

革命家の 正体見たり 枯れ尾花

2011年05月30日 21時25分20秒 | Weblog
今日はちょっとだけ早く仕事が終わる予定なので映画を観ると決めていた。
28日に始まったばかりだし今をときめく松ケンや妻夫木くんが出てるし、混んでるかもしれないなあと思って行ってみたら、ガラガラだった。「マイ・バック・ページ」を観ました。
なんの予備知識もなく観始めて、思ってた感じのと違ったのでちょっと全体が見えないまま観てしまったのだが、これはかなり面白いのではないかと・・・
1970年前後の学生運動全盛の時代に出遭った、若手記者沢田と東大の梅山という偽名を使う片桐という学生が巻き込み巻き込まれ巻き起こす事件を淡々と描いています。劇団系の役者さんがけっこう出ていてそれらがかなり良い味なのと、忽那汐里ちゃんが可愛い・・・
梅山という偽名を使う片桐という学生、こいつの胡散臭さから舌先三寸の様子からそれでいて憎めないようなひきこまれてしまうような魅力を持っているところから、絶妙なさじ加減で松山ケンイチくんが演じていて、恐ろしい演技力だわーと思いました。
スクープをねらい過ぎたあまり事件に間接的に関わってしまう沢田という記者(妻夫木くんです)が、(実際手は汚してないが)人ひとり殺している梅山(と名乗る片桐)を「彼は殺人犯でなく思想犯です!」とかばうので、人を殺してても思想犯なら許されんのかなー、許されたのかねえ、あの時代は。と思った。それくらいしといたほうが箔がついたのかねえ。
でこの映画は評論家の川本三郎というひとの朝日ジャーナル時代の実体験を基に書かれたものだそうで、原作も読んでみたいわーと思った。エンディング曲が民生と真心の「マイ・バック・ページズ」という、ボブ・ディランの曲をカバーしたへんてこな日本語ロックでそれがかなりぐっときて良かった。
劇場はガラガラでおっさん客しかおらず始めは心配してたが、思い出せば思い出すほど面白かったのでまた観に行こうかなと思っている。
コメント
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