ブクログより
人間を階級で分けるなんてちょっと嫌な気分ですけど、それは単なる私のねたみでしょうか?
でもまあ到底自分には関係のない世界をのぞいてやろう、という興味は沸きますね。
洋菓子のバイヤーなどをしていた、主人公がある百貨店の外商に引き抜かれ、外商部員として上流階級の人たちを相手に奮闘するうちに自分自身も成長していくという物語。
いや~外商部というのもあることは知っていましたが、それを利用する人たちって、すごい。
まず百貨店には無いものがないんですって。「ありません、できません」は禁句。宝石貴金属は言うに及ばず、冠婚葬祭の物品からそれぞれの式執行まで、あるいは住宅の建築、リフォームや子供のレアなおもちゃなど、ありとあらゆるもの・・・
「あれが欲しい」「あれ持ってきて」で外商は奔走するわけです。
けれどこれには条件が一つだけあって、それは「金に糸目をつけない」
なんと下品で魅惑的な言葉・・・
無理難題でも、誠意でもって対応するとお客様もそれにこたえてくださる、というように何代もにわたっての長いつきあいが続くともうそれは仕事というより、人生のパートナーのように思えます。
外商部員は、日々お客様の要望に応えるため奔走する合間にも、上流階級の人たちと付き合うために、高い教養、広い知識を日夜勉強するのです。人間何事も、付け焼刃ではすぐにはがれてしまうのです。
偶然見つけた本でしたが、本当に面白かったです。
上流階級 福久丸百貨店外商部 / 高殿 円
★★★★★
1月は行く、2月は逃げる、というわけで2月も脱兎のごとく逃げていきました。
こんな調子で3月も早々に去っていくのでしょうね。
一日一日を大切に過ごさなければ、と思うこのごろです。
道端で見つけました。この花を見つけるとあ~春だな。と思います。
もう少し冬でもいいのに・・・・イヌノフグリ