今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

トッカン

2014年03月26日 | 「本」のひきだし

ブクログより


商売をしているものなら無条件に嫌悪感を抱く(であろう)税務署。
そんな中でも特別の嫌われ者、特別国税徴収官、略してトッカンというらしい。
要するに、最終手段差し押さえ処分を執行する人たちだ。お~恐ろしい・・・

主人公は、冷血無比なトッカン、鏡雅愛の補佐として、滞納者の取り立てに日夜奔走する、ぐー子こと鈴宮深樹。

税金を払いたくても払えない者、家じゅう見ても差し押さえる物すら無い者、払えるのに払わない者、
それぞれにある事情、人間ドラマ、そんな中でぐー子自身も人間として目覚め成長していく物語だ。

狙った標的には、プライバシーも個人情報保護法もあったもんじゃない、そんなことまでするの?していいの?
って警察さながらの調査、こわい・・・

規則は規則、と厳しい線引きはするものの、徴収官も血の通った人間、弱い者には時には寄り添い手助けもする。ふーんいろんな法律があるものだなぁ。知らないだけで・・・

とにかく登場人物の強烈なキャラもあり、コメディでありながらも、ほろりとさせるところもあり、大変結構な1冊でありました。





トッカン / 高殿円
★★★★☆




安西水丸さんがお亡くなりになりました。
脳出血とかで、急逝です。またまた驚きました。
本業はイラストレーターで、村上春樹さんのエッセーのイラストなどが有名ですが、水丸さん自身のエッセーも大好きでした。旅に関するもの、映画に関するもの、ちょっと色っぽいもの・・・
独特の美的感覚を持った方でした。

世の摂理とはいえ寂しいです。



絵本も執筆されてます。子供たちの愛読書です。

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